モスコミュール|カクテルレシピ・作り方・特徴・由来を解説( ウォッカ・ジンジャービール or ジンジャーエール )

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

目次
[ スポンサーリンク ]

レシピ

材 料

Recipe no.343

  • ウォッカ・・・・・・・・・・・45ml
  • ライムジュース・・・・・・・・10ml
  • ジンジャービア・・・・・・・・Full
  • ( もしくはジンジャーエール )

技法 = ビルド

割り材料は ジンジャーエール でもO.Kです。

作り方

グラスは ミュールカップ を使います。 他には炭酸が抜けにくい コリンズグラスゴブレット を使いやすいのでおすすめです。

  • Step 1 = カップに氷、ウォッカ、ライムジュース、ジンジャービア( もしくはジンジャーエール )を入れます。
  • Step 2 = ビルド をして完成です。
  • アルコール度数 = 4% ~ 5% 前後
  • 最適なTPO = 日中 / 食前
  • カクテル言葉 = 「 けんかしたら、その日のうちに仲直りする 」
  • カクテル誕生日 = 「 12月19日 」

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

由来・誕生

モスコミュールの誕生

モスコミュールが世界中で定着した理由として一番最初に挙げられるのが、1933年にアメリカ禁酒法が終わったキッカケで、ウォッカがアメリカに輸入されるようになりました。 しかしバーボン・ウィスキーとライ・ウィスキーの存在が大きく、ウォッカはあまり浸透しませんでした。

そんな中1946年にハリウッドにお店を構えていた「 ジャック・モーガン 」というバーテンダーが、イギリス生まれのジンジャービアを使ったカクテルを売るためにジンジャービアを大量に仕入れました、しかしあまり売れず大量に残った在庫を処分するために考えたのがジンジャービアにウォッカを混ぜたカクテルでした、これが大いに評判となります。

さらに友人であるジャックは銅製のマグカップを大量に仕入れましたが、これもあまり売れずにいたところ、その友人の案によってモスコミュールを銅製のカップで提供し、現在の形になりました。

この他にも当時スミノフ・ウォッカを販売していた会社が「 ニューヨークでモスコミュールが流行している 」とアメリカ全土に広げて定着させたという諸説もあります。

モスコミュールの由来

モスコミュールの「 モスコ 」とは、ウォッカの原産国であるロシアの首都モスクワのことで、「 ミュール 」とはラバのことを指します。 ラバとは雄のロバと雌の馬の交雑種で、北米やメキシコなどで飼育されている家畜です。
このラバは、ロバよりも体格が大きく、後ろ足でキックする習性があるため、アルコール度数が強かったり、刺激が強いドリンクなどでよく言われる「 キックがある 」という言葉の元になった動物です。

日本でモスコミュールと言えばウォッカにジンジャーエールですが、本来はウォッカとジンジャービアで飲まれており、簡単に言うと結構辛口なジンジャーエールにウォッカを入れるので、ウォッカのアルコール感ある飲みごたえと辛口ジンジャーエールから「 ラバに蹴られたような 」ドリンクということでモスコミュールとなりました。日本ではジンジャービアが普及していないため、代わりにジンジャーエールで割って飲むようになったそうです。

Photo = ラバ( ミュール )

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

特徴・感想

Photo = ジンジャービア

由来・誕生で挙げた通り本来モスコミュールとは、ウォッカ・ジンジャービア( 正確にはライムジュースも少量入ります )のレシピです。

ジンジャービアはあまり日本では普及しておらず、定着もしていないため、手に入れることもあまりできません。( 現在ではインターネットの普及により買いやすくなっています )

そのため昔から日本ではウォッカのジンジャーエール割りが「 当たり前 」になっていて、モスコミュールの由来を知っている方でも、元々はジンジャービアを入れていたことを知らない方がいるほどです。

ぜひ一度本来のレシピを試していただき、どちらが自分の好みにピッタリかを検証してみるのも楽しいお酒のひと時になるのではないかと思います。ちなみに筆者はウォッカ( レモンのフレーバード・ウォッカ )・レモンジュース・ジンジャーエールが好きです。

特徴は、クリアさとクセの無さが特徴のウォッカをベースに、柑橘系酸味のライムジュースを加え、ジンジャービアで割ったレシピです。 日本ではジンジャービアの馴染みが無いため、ジンジャーエールでつくられます。 ジンジャーエールにも辛口タイプのものと、甘口タイプのものがあり、ピリッとした刺激が特徴の辛口と、爽やかな甘さが特徴の甘口で、どちらも飲みやすくマッチしているので、3っつの中からお好みでお選びください。

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

世界クラシックカクテル セールスランキング ベスト 50

モスコミュール < Moscow mule >

  • 2023年11th / 9回連続・前年同位
  • 2022年11th / 8回連続選出・02 ⇑
  • 2021年13th / 7回連続選出・02 ⇓
  • 2020年11th / 6回連続選出・01 ⇓
  • 2019年10th / 5回連続選出・02 ⇓
  • 2018年08th / 4回連続・前年同位
  • 2017年08th / 3回連続選出・01 ⇑
  • 2016年09th / 2回連続選出・03 ⇑
  • 2015年12th / 初選出

イギリスの酒類専門誌「 ドリンク・インターナショナル 」が、「 トップセールス( 販売数 ) 」「 トップトレンド( 流行 ) 」をテーマに、厳選された一流のBARなど100店舗からアンケート調査をし、ランキング化して毎年クラシック・カクテルセールスベスト50として発表しています。

  • 画像をクリックでランキング総合ページへジャンプします。
  • 西暦をクリックで年代別ページへジャンプします。

関連カクテルレシピ リスト・一覧

※ 画像かタイトルをクリックすると、レシピ リスト・一覧ページへジャンプします。

〚 他のカクテル レシピリスト 〛

  • お酒ベースから探すレシピリストは ⇒ コチラ
  • 割り材料から探すレシピリストは ⇒ コチラ

このカクテルに使う材料

ベースのお酒・ウォッカ

世界4大スピリッツの一つ、ロシア生まれのウォッカです。

ウォッカの特徴は、連続式蒸留機白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過をすることで、無味無臭に近くクリアな味わいな所です。 他のスピリッツと違い原料が定まっていないことが特徴としてあります。

ウォッカの歴史

Photo = ロシア革命の様子

ウォッカが誕生したのは12世紀頃だという記録がモスクワ公国( 1283年~1547年 )の記録に残っていたそうです。そうなるとウィスキーやブランデーよりも前に生まれ、欧州で最初に誕生した蒸留酒はウォッカということになります。

当時のウォッカは、現在のものとは違い蜂蜜を原料としたお酒で、この地酒がウォッカの元祖という説が有力です。

14世紀後半にブドウを原料とした蒸留酒が世に出た後の15世紀はじめ、ロシアに蒸留の技術が入ってきました。 蒸留の技術は錬金術師が偶然編み出したものとされており、その技術によって生まれたお酒は、ラテン語で「 アクア・ヴィテ 」( 命の水 )と呼ばれるようになります。

そのアクア・ヴィテをロシア語に変換すると、「ジィーズナヤ・ヴァダー 」ジィーズナヤ=命、ヴァダー=水です。 そのヴァダーがウォッカの語源と言われています。

ウォッカが世界に広まったきっかけは、1917年頃ロシア革命でフランスに亡命したスミノフの2代目である「 ウラジミール・スミルノフ 」が、パリで小規模な工場を建て、そこで製造を開始したのがきっかけです。

その後もこの製法は南ヨーロッパからアメリカまで伝わります。 そして第二次世界大戦後にはさらに世界中に広まり、各地で生産されるようになりました。

ウォッカの原料

穀物を蒸して麦芽を加え、糖化発酵、蒸留して、アルコール度数95%以上のグレーン・スピリッツを作ります。

それを水でアルコール度数40%~60%まで薄め、白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過します。

この手法は1810年頃にペテルブルクの薬剤師「 アンドレイ・アルバーノフ 」が考案しました。

更に19世紀に入り、連続式蒸留機が導入され、現在の製法に近づきました。 こうして現代のウォッカは、無味・無臭の状態に限りなく近づいてくのです。

ウォッカが他のスピリッツと違う点は、各生産地で原料が違う所です。

  • ロシア = 小麦
  • フィンランド = 大麦
  • ポーランド = ライ麦
  • アメリカ = とうもろこし

また銘柄によってはじゃがいもや果実を使われています。

  • ウォッカの歴史・製法は ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

ウォッカの種類

〚 ピュア・ウォッカ 〛

ウォッカの特徴は、連続式蒸留器と白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過をすることで、無味無臭に近くクリアな味わいな所です。

他のスピリッツと違い主原料が定まっていないことが特徴としてあります。

これらを「 ピュア・ウォッカ 」と呼びます。

Photo = シロック Siroc

  • おすすめのピュア・ウォッカは ⇒ コチラ

〚 フレーバード・ウォッカ 〛

ピュア・ウォッカをベースにして、ハーブや果実、香辛料などを浸したり、人工甘味料を添加して製造されたウォッカをフレーバード・ウォッカと呼びます。

無味無臭に近いウォッカから一気に香り豊かなスピリッツになり、ソーダ割りなどのシンプルなカクテルにも使えるようになります。

その種類もレモンやオレンジなどの果実類をはじめ、ハーブやスパイスなど豊富にあります。

Photo = グレイグース・ル・オランジュ Grey goose

  • おすすめのフレーバード・ウォッカは ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

今回紹介したカクテルの材料

ジンジャーエール

1837年~1901年のイギリス・ヴィクトリア朝時代にジンジャーエールの元となった「 ジンジャービール 」が飲まれていました。ジンジャービールとは、しょうがと砂糖、イースト菌を加えて発酵させた微炭酸飲料です。

炭酸飲料のジンジャーエールではなく、甘辛く、生姜の刺激が強いクセのある飲料で、現在でもイギリスではポピュラーな飲み物として、また一般家庭で造られたりして飲まれ続けています。

1851年頃、アメリカ人外科医で薬屋を営んでいるトーマス・カントレルは、北アイルランド・ベルファストで、ジンジャーエールを初めて造りました。カントレルが誕生させたジンジャーエールは、色が濃く、甘く、ジンジャースパイスの香りが強いのが特徴でした。

ジンジャーエールには「 ゴールデン・スタイル 」と 「ドライ・スタイル( ペールスタイル )」の2種類あり、カントレルが誕生させたのは、ゴールデンスタイルです。その後、地元の飲料メーカーである「 グラッタン社 」で販売を開始したと伝えられています。

ドライ・ジンジャーエールは、カナダで誕生しました。薬剤師である「 ジョン・J・マクローリン 」は 1890年に炭酸水の瓶詰工場を設立し、1904年水に添加するフレーバーエキスに力を入れ始めました。

その際にペール・ドライ・ジンジャーエールの開発にも着手します。 そして1907年に「 カナダ・ドライ・ジンジャーエール 」の特許を取得して販売しました。

カナダ・ドライ・ジンジャーエールはすぐさま人気を得てカナダ総督官邸に納品されると、国外にも輸出され始めます。 アメリカ禁酒法時代に人気を得て世界的な炭酸飲料としての地位を築き、ゴールデン・ジンジャーエールの生産・消費を上回り世界的な炭酸飲料水として現在も販売されています。

  • ジンジャーエールの歴史・主なブランドとカクテルレシピは ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

ビルドとは?

材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。

お家で簡単人向け

バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。

本格的にやってみたい人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。

この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。

  • バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

カクテルを飲むタイミング用語 TPO

オールデイカクテル All day

カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。

主に食欲を増進させるためにサッパリとさせている食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテル。 眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。 オールデイ・カクテルとは、そういったシチュエーションなど向き不向きが無いカクテルのことです。

プレディナー Pre dinner cocktail

プレディナー・カクテル( 食前酒 )とは食事前に飲むお酒のことです。胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果もあります。

プレディナーが誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。 現在では西洋料理に飲まれることが文化として定着しています。

プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。

お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールカンパリといった少し苦みがり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。

  • カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

[adcode]

このカクテルのおすすめ グラス

ミュールカップ Mule cup

ウォッカベースのカクテル「 モスコミュール 」を飲む際に使われているマグカップです。

素材は銅製で、銅製とは抗菌作、熱伝導に優れ、古くから調理器具や食器などに使われている素材です。冷たいドリンクを入れると、カップ自体が急冷されて、長時間その冷たさを保持します。

モスコミュールが世界中で飲まれると同時にこのマグカップも有名になりました。現在日本でモスコミュールを飲む場合は、ガラス製のグラスが使われることが多いですが、本来はこのマグカップを使います。

キンキンに冷えたモスコミュールは絶品なので、ぜひ一度はこのマグカップでお試しください。容量は 250ml ~ 600mlと幅広くあります。

コリンズグラス Collins glass

背の高い円柱形の細い形をしたグラスで、ラムベースの「 ゾンビ 」を飲むために使われるため、ゾンビーグラスと言われています。その後ジンベースのカクテル「 トム・コリンズ 」の人気が出るとコリンズグラスとも呼ばれるようになりました。

他にもチムニーグラスやトールグラス、煙突グラスとも言われることがあります。

他のグラスに比べて別名が多くあり、それだけ様々な場面で多くの人達や国々に使われているという事なのかもしれません。

背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。 容量は270ml ~ 360mlくらいが一般的。

ゴブレット Goblet

ゴブレットとはグラスに土台と足が付いたグラスの事です。

特徴としてはワイングラスのように足が長くないことと、容量が多く入ることで、タンブラーグラスの代わりや、氷をたっぷり使うカクテル、ビール、ドリンク以外で使われ、パフェなどのデザートの器としても使われます。

使い勝手が良く、見た目も上品さと可愛らしさがあり、様々なシチュエーションであったり、お店などで幅広く使われています。

ゴブレットが誕生したのは14世紀だと言われていて、名前はフランス語で、「 Goblet 」と表記します。 元々は「 ゴブレー 」と呼んでいたそうですが、いつの間にか「 ゴブレット 」となったようです。

聖杯にもこのゴブレットが使われており、映画「 ハリーポッター 炎のゴブレット 」でもその名前が使われています。 容量は300ml前後が一般標準サイズ。

このカクテルに使う道具

目次