当サイトで登場した用語を簡単にまとめました。 徐々に増やしてまいります。
参考にしていただければ幸いです。
- 1 アメリカ禁酒法 Prohibition
- 2 アルコール Alcohol
- 3 インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツコンペティション( IWSC )
- 4 活性炭 Activated carbon
- 5 希釈熱 ( きしゃくねつ )Heat of dilution
- 6 グレーン Grain
- 7 コールドブリュー Cold brew
- 8 シェードグロウンコーヒー Shade grown coffee( 日陰栽培法 )
- 9 熟 成 Ripening
- 10 シングルモルト Single malt
- 11 スピリッツ Spirits
- 12 スピリット・カラメル Spirit Caramel
- 13 世界5大ウィスキー 5 major whiskeys in the world
- 14 ノンチルフィルタード Non chill filtered
- 15 ピュアモルト Pure malt
- 16 ブレンデッド Blended
- 17 モラセス Molasses
- 18 モルト Malt
アメリカ禁酒法 Prohibition

Photo = 保安官立ち合いのもとお酒を廃棄している様子
1920年~1933年にアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行された、お酒の製造、販売などを禁止した法律。
禁止した理由は、宗教的な理由と政治的な理由があり、宗教的は80年以上前からキリスト教の宗派でメソジストが率先して禁酒運動を行ったのが始まり、そしてそれがどんどん拡大していったため。
昔は強いお酒をそのまま飲むので、酔っ払いが多く労働力(生産性)の低下が理由としてあります。
ただ「 明日からお酒は禁止です 」と言われて「 ハイ わかりました 」となるはずもなく。
密造・密輸が多く行われ、そして歴史上で最も有名といっても過言ではないギャング「 アル・カポネ 」といった存在が活躍するようになりました。
しかし経済の影響や犯罪数の増加など住民の大きな反対運動などがあり、1933年に廃止となりました。
アルコール Alcohol
アルコールにはエタノール、エチルアルコール、プロピルアルコール、酒精とそれぞれ呼び方あ存在しますが、全て同じものです。 エチルアルコールは国際科学命名法で、エタノールは慣用名、酒精は日本語名称です。 成分的にもアルコールお酒として飲むアルコールと全く同じです。

インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツコンペティション( IWSC )

毎年酒類の品質向上と市場拡大を目的とするコンペティションの名称。
1969年に創設、世界のワイン、スピリッツ、ウィスキーなどを世界各地から選ばれる審査員によって、ブラインド・テイスティングと化学的な分析で先行されて選ばれる。 各部門から金・銀・銅と受賞され、各部門の金賞の中からその年で最も優秀だった製品に最優秀トロフィーが与えられる。
2000年代に入ると、日本の製品も数多く受賞し、日本の製品が世界に注目を集め出したキッカケにもなっている。
活性炭 Activated carbon
吸着効率を上げるために科学的、物理的な処理を行った物質です。 大部分の炭素の他に、酸素、水素、カルシウム等からなる多孔質の物質で、特定の物質を分離、除去、精製するために使います。
他にも活性炭は脱臭や質浄化、有害物質吸着除去などに使われお酒をクリーンにするために使われる物質です。

また加熱、煮沸によって吸着物質を放出し、再利用することができるが、屋内だと吸着物質が放出されるために、十分な喚起を必要とします。
希釈熱 ( きしゃくねつ )Heat of dilution

溶液に溶媒( 溶液の構成成分のうち、分量・分子量が多い方を呼ぶ名称 )を加えて薄めた際に放出、または吸収する熱量の事。要するに違う性質の溶液を混ぜると、熱量が発生する場合、または熱量を吸収することを希釈熱と言います。
グレーン Grain
グレーンウィスキーは原料に大麦麦芽の他、小麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原料にしたものです。
グレーンウィスキーの発明により、大麦麦芽100%のピュアモルトウィスキーよりもコストを抑えることができるブレンデッドが生み出され、世界に多く流通されるきっかけになる役割を担いました。

ピュアモルトウィスキーよりも風味はマイルドなのが特徴です。 ただグレーンウィスキーはの単品は少なく、ブレンデッドウィスキーを造る原料として使用されることの多いウィスキーです。
コールドブリュー Cold brew

コールドブリューとは「 コールドCold=冷たい 」、「 ブリューBrew=コーヒーや紅茶を抽出する 」という意味で、抽出方法の名前です。
アメリカで一般的になったと言われていますが、誕生したのはインドネシアだそうです。日本では「 水出しコーヒー 」や「 ダッチ・コーヒー 」と呼ばれたりもします。
本来コーヒーや紅茶はお湯を使って抽出するのが一般的ですが、コールドブリューはお湯ではなく冷たい水を使います。12時間という長時間をかけて低温で抽出することにより、水に溶けだしにくいカフェイン( 渋味の原因 )が、溶けだしにくくなるためお湯で抽出したコーヒーよりもまろやかでスッキリとした味わいになります。
シェードグロウンコーヒー Shade grown coffee( 日陰栽培法 )
シェードグロウンコーヒーとは、Shade=日陰、grow=育つという意味で、簡単に言うと日陰で育てるコーヒーという事です。
ただ一言に日陰で育てると言っても簡単ではなく、熱帯雨林の様な場所で育てられるため機会を入れることができません。 よって作業は全て手作業で行われます。 当然コストも人でも時間もかかってしまいますが、直射日光が苦手である品種アラビカ種を美味しく栽培できること、自然環境に良いこと、水を使う量が大幅に抑えれることというメリットもあり、この栽培方法は伝統として現在も受け継がれています。

熟 成 Ripening

熟成を簡単に説明しますと、「 食品や飲料などを寝かせて美味しくすること 」です。 難しく言い換えますと、「 物質適度な温度と条件が揃った環境下で、長時間放置してゆっくりと化学変化を行わせる 」ことです。
例えばお酒やチーズなどを発酵させ、その後で寝かせるのも熟成の一つ。 風味がまろやかになり、色や香りが生まれて美味しくなる。 調整もできるので、生産者の色、味、口当たりを好みで変化させ好ましい状態にすることもできる。
シングルモルト Single malt
シングルモルトウィスキーとは、1つの蒸留所で造られ、原料に大麦麦芽を使用した原酒の名称です。 「 シングル 」は1つの蒸留所を指し、「 モルト 」は麦芽のことで、「 シングルモルト 」と呼びます。
他の原酒を混ぜないことが最大の特徴で、その土地の水や気候と、その製造所の特性が独自の味わいとなっています。 その独自性が強烈な個性を生み、これこそがシングルモルトの魅力です。

スピリッツ Spirits
スピリッツ

スピリッツとはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどのアルコール度数の強い蒸留酒の名称です。ワインやビールよりも歴史は新しく、11世紀~12世紀の間と言われています。 醸造酒を熱し、沸点の違いを利用して、水よりも低い沸点のアルコールを気化させ冷却し液化させます。 もとの液体よりもクリアでアルコール度数の高い液体になったものをスピリッツと呼びます。
国際的にはウィスキー、ブランデーもスピリッツの種類に入るのですが、日本の酒税法では、焼酎、ウィスキー、ブランデーを除いたものを蒸留酒と呼びます。
蒸留酒をつくるためのベースにも用いる純度の高いアルコールのこともスピリッツと呼びます。
スピリッツに風味や糖分、香味成分などを加えリキュールのベースとして使われることもあります。
蒸留酒は別名「 火の酒 」とも呼ばれています。 それは醸造酒などを高温で熱して造り、高温からできたお酒は飲むと体が熱くなり活力を与え、人間の魂に働きかけ目を覚まさせるといったことから「 スピリッツ 」と呼ばれているのかもしれません。
中性スピリッツ ( ニュートラル・スピリッツ )
醸造酒に対して蒸留を繰り返し行い、アルコールを95%以上に濃縮した蒸留酒の事で、別名「 ニュートラルスピリッツ 」とも呼ばれます。
醸造エタノールの原料が飲料可能であれば基本的に問われません。 醸造エタノールを蒸留、連続式蒸留、濾過などの行いによってエタノールの組織を高めたものが中性スピリッツとなります。
精製の過程で原料本来の風味は無くなっており、原料の種類にかかわらず中性スピリッツには味、香りに個性はありません。 よって後から香味などを加えて作られる混成酒を造る際にベースとなる酒の影響を与えないようにするために使われることが多いです。

人件費の安い日本国外で中性スピリッツを製造し、大量に輸入することでコストを抑えることができるので、酎ハイ、二級品相当のジャパニーズ・ウィスキーはいずれも中性スピリッツをベースとしたものがブレンドに使われていることが多いです。
グレーン・スピリッツ Grain spirits

グレーン・スピリッツとはその名の通り穀物( Grain )を使って蒸留を行い造ったお酒のこと。
小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物類を原料に、麦芽や糖化酸素を用いて糖化・発酵させ、連続式蒸留器でアルコール度数95%以上に蒸留した液体の名称です。
ウィスキーの原酒として使われることが多いです。よくグレーン・ウィスキーという名前を目にしますが、穀物から作っていることです。
世界4大スピリッツ 4 Major spirits in the world
世界4大スピリッツとは、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラの4種類の蒸留酒のことを指します。
特徴は全てアルコール度数が40%以上であり、基本的には無色透明( 中には香味付けされていたり、樽熟成している銘柄もある )です。 この4っつのスピリッツは特にカクテルの材料に使われることが多く、それぞれ個性も持っています。

- ジン・・・ 大麦、ライ麦を基本とし、ジュニパーベリーを香味付けとして使っています。
- ウォッカ・・・穀物全般を使い、濾過させることが特徴で、4っつの中で一番無味無臭に近いスピリッツです。
- ラム・・・穀物ではなく、サトウキビを原料として使い、甘みが4っつの中で一番感じられるスピリッツです。
- テキーラ・・・ラム同様穀物ではなく竜舌蘭( アガヴェ )と呼ばれるアロエに近く、見た目はパイナップルを10倍くらいにした大きさのものを主原料とし、4っつの中で一番独特の香りを持っています。
スピリット・カラメル Spirit Caramel

通常の甘みがあり、お菓子などに使われているキャラメルとは全く違い、味、香り共に全くなく無味無臭です。 ただ黒っぽい色をしていることで、ウィスキーの色付けに使われることがあります。 ウィスキーの香りや風味はとても複雑で、それが各ウィスキーの個性となっています。 もしカラメルの風味や香りがすると感じたら、それは樽や製造過程で生まれたもであって後で添加したものではありません。
とくにヨーロッパやアメリカは厳しく定義を設けていますので、スピリットカラメルが入っていることを知っても風味や香りには一切関係ないと思ってください。 ちなみにバーボンはスピリットカラメルの添付も禁止しています。
世界5大ウィスキー 5 major whiskeys in the world
スコットランド産のスコッチ、アイルランド産のアイリッシュ、アメリカ産のアメリカン、カナダ産のカナディアン、日本産のジャパニーズの五か国産のウィスキーのことを指す。

各国ともそれぞれ原料、製法のみではなく、気候、気温などそれぞれの国の特徴がウィスキーの風味そのまま表れ、それが個性となって世界各国で飲まれています。
ノンチルフィルタード Non chill filtered

「チル = Chill」とは冷気のこと、「フィルタード = Filltered 」とは濾過されたという意味で、冷却濾過という事になります。今回は「Non」が付いているので、ノンチルとは、逆の冷却濾過をしていないという事になります。
チルフィルタードはウィスキーなどの樽熟成されるものによく使われる工程で、樽や麦芽の白濁や澱(カス等)を除去するためと、ウィスキーの琥珀色を守るために行います。 しかしデメリットもあり、元々持っていた香味成分や旨味を一部捨ててしまうという事で、これを行うと個性や醍醐味を失ってしまう事を良しとしない場合は、チルフィルタードを行わず、ノンチルフィルタードと呼ばれます。
最大限に素材の恵みを生かす場合は、ノンチルフィルタード製法を用います。
ピュアモルト Pure malt
基本的にはシングルモルトと同義語ですが、異なるシングルモルトの原酒をブレンドして造られたウィスキーをピュアモルトと呼びます。 大きく分けるとブレンデッドウィスキーになりますが、ブレンデッドウィスキーは異なる原料をブレンドしていますが、ピュアモルトは全て大麦麦芽を使用していることが大きい違いです。 別名モルトウィスキーとも呼ばれます。

ピュアモルトは主に日本国内で使われている名称で、海外ではブレンデッドモルトと呼ばれています。 ピュアと付けなくとも、モルトウィスキーという名前だけでも100%大麦麦芽を使用していることはわかるのですが、ピュアと名づけることで100%感や純粋さ、混じりけのない様などを際立たせるためこの名が付いたと言われてます。
ブレンデッド Blended

モルトとグレーンを合わせてブレンドしたものが「 ブレンデッドウィスキー 」です。 モルトウィスキーとグレーンウィスキーを1つずつブレンドするのではなく、複数の蒸留所のウィスキーをブレンドすることで造り上げられることで出来上がります。 場合によっては数十か所の蒸留所のウィスキーが使われることもあります。
ブレンデッドウィスキーは、各製造会社に所属しているブレンダーが、鼻と舌を使って生み出します。 シングルモルトはその土地が生み出すウィスキーですが、ブレンデッドウィスキーは人が生み出すウィスキーと言えます。
日本国内のみならず世界のウィスキーの最も流通量が多いタイプのウィスキーで、およそウィスキー流通の80%~90%です。 その大きな理由はコスト面で、大麦麦芽100%に比べて様々な穀物を原料にしたグレーンウィスキーの方がコストを安く抑えることができるためです。
ブレンデッドウィスキーが定着した理由として、昔は近年ほど技術が発達しておらず、シングルモルトの風味や味が荒々しいウィスキーだったため、ブレンドして飲みやすくしたという理由もあります。
モラセス Molasses
モラセスとは糖蜜のことで、糖蜜を英語表記するとモラセス( Molasses )と言います。
砂糖を造る際に原料のサトウキビやてんさいの汁から除去される液体です。
いわば砂糖を造ったときに余ってしまった砂糖としては不要な廃棄する液体です。

サトウキビの搾り汁を煮詰めていくと、一部が結晶化していきます。 その結晶化したものが砂糖として使われ、結晶化しなかったもの( 黒いシロップ状 )が糖蜜または廃糖蜜と呼びます。
この砂糖を造る際に出る液体は、糖度が40%~50%ほどあり、お酒を造る原料として最適です。まさに砂糖製造の副産物と言えます。 栄養素もミネラルを特に多く含み、味は砂糖より甘みが少なく、クセのある黒糖のようになっています。
モラセスには3種類あります。
- 1・ライトモラセス・・・廃糖蜜を1回煮立たせたもので、3つの中では最もマイルドです。
- 2・ダークモラセス・・・廃糖蜜を2回煮立たせたもの、ライトモラセスよりもトロ味とクセが強くなっています。
- 3・ブラックストラップ・・・廃糖蜜を3回煮立たせたもの。 ダークモラセスよりもさらにコクとトロ味が強まり、3回煮立たせるとクセが出てそのままでは食せなくなっています。
沸騰回数を増やすことで、コクと栄養素の凝縮が強まり、ラム作りに生かされているのです。
モルト Malt

モルトとは「 麦芽( ばくが ) 」のことで、 「 麦芽 」とは発芽させた麦のことす。
デンプンを多く含んでいる麦芽は、果実と違いそのままではアルコール発酵しません。 まずはデンプンを糖化させる必要があり、その糖分に変えるために必要な酸素を大麦自身に作らせるために大麦を発芽させるのです。
特にウィスキーの原酒醸造用の乾燥麦芽を使用。 麦芽を原料として乾燥、糖化、発酵、蒸留され、樽に入れて長年貯蔵します。