カクテルで使われるグラスの種類|お酒・カクテルの道具

カクテルはスピリッツやワイン、ウィスキーやブランデーなど多くの種類のお酒を扱います。 そしてその多くのお酒にはそれぞれ専用のグラスが存在します。 ということは、多くのお酒を扱うカクテルも様々なグラスを使います。

ただ「 このお酒にはこのグラスでないとダメだ!! 」なんて言うつもりはありません。
この記事見ていただいて、自分ぴったりのグラスを見つけるお手伝いができれば幸いです。

僕はコリンズグラスとロックグラスが大好きで、冷たいお茶やアイスコーヒーにも使っています。

アイリッシュ グラス Irish glass

アイリッシュ・コーヒーを飲むための脚付き耐熱性グラスです。
できれば写真のような取っ手付きのものをおすすめします。 値段が少し高めで見た目が豪華な大人のグラスです。 その名前の通り「 アイリッシュ・コーヒー 」が代表的に使用するカクテルです。
他にもホット系のカクテル全般に使う事ができます。

昭和時代の喫茶店ではよく見かけましたが、最近ではあまり見かけることもなくなってきました。

サイズは 250mlが程よく入るサイズが一般的です。

ショット グラス Shot glass

別名「 ウィスキーグラス 」、または「 ストレートグラス 」とも言います。 「 ショット 」とは「 一杯 」という意味で、元々ストレートのウィスキーを一杯売りするときに使っていたことから「 ショットグラス 」という名前が付いたそうです。

スピリッツウィスキーをストレートで飲むための平底型グラスで、主にウィスキー、テキーラに使われることが多いです。

オールドファッションドグラス( ロックグラス )よりも背が低く底に厚みがあります。 サイズは小さめでシングル用の30mlと、ダブル用の60mlが一般的に使われています。

オールドファッションド グラス Old fashioned glass

カクテルやウィスキーなどをオン・ザ・ロック・スタイルで飲むためのグラス。 口が広く背が低いのが特徴で、大きく丸い氷を入れたりできます。 タンブラーグラスを低くした様な形をしていて、タンブラーグラスの原型となったグラスだと言われています。

正式名はオールド・ファッションドグラスで、この名前はカクテル「 オールド・ファッションド 」から由来していると言われています。他にもこのグラスの形は古来からあるものなので、「 オールド・ファッションド = 古風な 」という意味が由来とも言われています。 現在では名前が長く言いにくいためか、「 ロックグラス 」として広く使われています。

容量は180ml~450mlまで幅広くあります。

カクテル グラス Cocktail glass

逆三角形の形をした脚付きグラスです。 カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。

脚が付いている理由は、ドリンクが入っている逆三角形の部分を手の温度で温めてしまわないように付いています。飲む際は脚を持つようにしましょう。 カクテルには色彩を楽しむものも多くあります、カクテルの美しい色合いを邪魔しないためカクテルグラスは主に無色透明で引き立て役として存在します。

まさにカクテルを飲むために生まれたグラスと言えます。一説にはマティーニを飲むために生まれたとも言われており、古くから「 マティーニグラス 」とも呼ばれています。

容量は通常のグラスに比べると少量しか入らず、グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。

使っているカクテルはマティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なカクテルが多くあります。

標準は、60mlが程よく入る90ml、大型のもので 120ml ~ 150ml のものがあります。

ゴブレット Goblet

ゴブレットとはグラスに土台と足が付いたグラスの事です。 特徴としてはワイングラスのように足が長くないことです。 容量も多く入るため、タンブラーグラスの代わりや、氷をたっぷり使うカクテル、ビール、パフェなどのデザートの器としても使われます。 使い勝手が良く、見た目も上品さと可愛らしさがあり、様々なシチュエーションやお店などで使われています。

ゴブレットが誕生したのは14世紀だと言われています。 名前はフランス語で、「 Gobelet 」と表記します。 元々は「 ゴブレー 」と呼んでいたそうですが、いつの間にか「 ゴブレット 」となったようです。

聖杯などにも使われているのもこのゴブレットで、映画「 ハリーポッター 炎のゴブレット 」でもその名前が使われています。

容量は300ml前後が一般標準サイズ。

コリンズ グラス Collins glass

背の高い円柱形の細い形をしたグラスで、ラムベースの「 ゾンビ 」を飲むために使われるためにその名前が付いたのが最初と言われていて、その後ジンベースのカクテル「 トム・コリンズ 」の人気がでるとコリンズグラスと言われるようになりました。

他にもチムニーグラスやトールグラス、煙突グラスとも言われることがあり、別名の多いグラスです。 これだけ名前が多いということは、それだけ様々な場面で多くの人に使われているという事かもしれません。

背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、カクテルをつくる時には必ず使われるグラスです。

容量 270ml ~ 360mlくらいが一般的。

シャンパン グラス Champagne glass

シャンパングラスは主に口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」がある。

クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。 当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。

フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に、一緒に作られました。始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにもつかわれたそうです。 容量は180ml ~ 300mlが一般的。

タンブラー グラス Tumbler glass

カクテルグラスの中でも最も一般的に使われているグラスです。

タンブラーとは「 倒れるもの 」や「 転ぶもの 」の意味があり、元々獣を狩り、残った角等をくり抜きコップにしたことからこの名前が付いたそうです。

容量は他のグラスよりも種類が多く、180ml~300mlが一般的に使われています。

ブランデー グラス BHot glassrandy glass

ブランデーを飲む際に使われるチューリップ型のグラス。

スニフターグラス、ナポレオングラスとも呼ばれる。

先が狭くなっているのは、香りを逃がさないようにデザインされている。そのため、ワインの製造の際に香りを調べるのにも使用されている。

容量は 180ml ~ 300ml

ホット グラス Hot glass

ホットドリンクを飲むためのグラスで、耐熱性があり、持ちやすいように持ち手がカバーの様になっています。現在はガラスの技術が上がり、このカバーがなくなりつつあります。

容量は180ml~300mlが一般的です。

リキュール グラス Liqueur glass

リキュールウィスキースピリッツなどをストレートで飲む際に使うグラス。

容量は30ml~45mlが一般的。

ワイン グラス Wine glass

グラスの中でもロックグラスと並び、みんなが知っているグラス。

ほかのグラスに比べて種類が多いのが特徴。 歴史も古く古代ローマ時代にはすでに存在していたとされる記録が残っている。

素材も銀製、ガラス製、クリスタル製とあり、形も飲むワインによって違うものが存在する。

容量が150mlくらいのものが白ワイン。200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的だが、ワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがある。

サワー グラス Sour glass

スタイルカクテルを飲む際に使われる中型のグラス。

日本では脚付きのものが多いが、平底のものもあり、種類は豊富です。 コブレットシャンパングラスのフルート型によく似ていて、多種多様に使える利便性があります。

形は上に記載した通りコブレットと似ていて、内容量によりコブレットかサワーグラスに分けられる。 大きい方がコブレット、小さい方がサワーグラスと覚えるとわかりやすいです。

容量は 120ml程

ピルスナー グラス Pilsner glass

ピルスナーとは19世紀にチェコのピルゼンで生まれたビアスタイルです。 世界で最も多く飲まれているビールで、日本国内の流通しているビールの99%がこのピルスナーに分類されるものです。 キレのある喉越しとホップの苦みが特徴です。

そのピルスナーを飲むグラスとして生まれたのがこのピルスナーグラスです。

310ml ~ 375ml の内容量が入るサイズが一般的。

ハリケーングラス Hurricane grass

ハリケーングラスの「 ハリケーン 」とは台風のことではなく、「 ハリケーンランプ 」と呼ばれるランプまたはランタンの形に似ていることから付きました。 他のグラスに比べて大容量なため、主にトロピカルドリンクやミックスドリンクに使われることが多いです。

480ml ~ 600ml の内容量が入るものが一般的です。

ミュール・カップ Mule cup

ウォッカベースの代表的カクテル「 モスコミュール 」を飲む際に使うカップ。
銅製で抗菌作、熱伝導に優れ、古くから調理器具や食器などに使われている素材です。

冷たいドリンクを入れると、カップ自体が急冷されて、長時間その冷たさを保持すします。

容量は 250ml ~ 600mlと幅広くあります。

まとめ

グラスには味・香り・シチュエーションなどで使い分けます。 家で飲む際には、こういった知識よりも、自分が気に入ったものが一番良いと思います。

僕自身は、炭酸系をよく飲むので、コリンズグラスを愛用しております。 確かに炭酸が抜けにくいですし、細いので持ちやすいのが長所なのですが、洗いにくい、テーブルに置いていると背が高いので引っ掛ける怖さがあります。

皆さんはどのグラスが好みでしょうか?

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