カクテルの名前に入るスタイル名と意味|カクテルの雑学

カクテルの名前を多く見てみると、同じフレーズがあることにお気づきでしょうか?

例えば「 ジンバック、ラムバック 」に付いている「 バック 」や、「オレンジ・フィズ、バイオレット・フィズ 」に付いている「 フィズ 」などです。

これらには定義や意味があります。 この記事にはそのスタイルを説明しており、今後自分でオリジナルのカクテルを作る際にヒントになるかと思います。

カクテルスタイルとは?

カクテルスタイルとは、「決められた材料を混ぜた場合や、作り方などに付いている名前のこと」です。

カクテルには名前の中にスタイル名が入っていることが多く、有名なもので「ハイボール」や「フローズン」があります。

エッグノック

卵・牛乳・砂糖・酒類にシナモンやナツメグを加えるカクテルスタイルです。

誕生はイングランドの東方で、「 エッグ 」は卵、「 ノッグ 」は「 ノッジ 」(木彫りのマグ)が語源であると言われています。 ウィスキーやブランデー、またはラム酒などを混ぜて飲まれることが多いです。

18世紀にイギリスの各植民地に広がり、その後アメリカにも渡りました。

現在ヨーロッパやアメリカ、カナダなどではクリスマスの飲み物として定着してます。

日本では「 卵酒 」や「 ミルクセーキ 」が同じものになります。

よく混ぜるためにシェークすることが多く、泡立ったスタイルがより美味しそうに見えます。

クーラー

ロングドリンクスタイルの一つ。

その名前で安易に想像できるように「 冷やす 」と言った意味があります。

スピリッツにレモンジュースやライムジュースを加え、甘未を足し、ソーダやジンジャーエールで割ったカクテルスタイルです。

クラスタ

ブランデーなどのスピリッツに、レモンジュース、ビターズ、砂糖などを入れてシェークするスタイル。

クラスタが「 皮 」という意味から分かるように、らせん状にむいたレモンやオレンジの皮をグラスの縁に飾ることもこのスタイルの条件です

パンの皮(クラスト)からこの名前が付いたと言われています。

コブラー

「 靴直し 」、「 靴屋 」という意味で、靴屋が道端の木陰で冷たい飲料を飲んでいた。 その後その飲料が大好評でこの名が付きました。

クラッシュ・ド・アイスをグラスに入れ、スピリッツ、あるいはワインを注ぎ、リキュールやソーダ、砂糖を加えます。

グラスは タンブラーグラスコブレット を使用します。

季節のフルーツやミントの小枝などをグラスの縁に飾り、ストローを付けるのが正式スタイルです。

またアメリカやイギリスで同じ名前の焼き菓子がありますが、それとは関係ないようです。

サンガリー

ロングスタイルの一つ。 赤ワインやポートワインなどをベースに砂糖を加えてシェークするスタイルです。

スペイン語で「 血 」を意味する「 Sangre 」(サングレ)という言葉が由来です。

サワー

「 酸っぱい 」や「 酸味 」を英語にすると「サワー(Sour)」サワーの名前はここからきています。

スピリッツにレモンジュースや砂糖を加えて作るロングドリンクスタイル。 砂糖の代わりにシュガーシロップを代用することもあります

スウィズル

西インド諸島生まれのカクテルスタイル。

三又ほどの小枝(Switch)でかき混ぜてことからこの名が付きました。

ベースのスピリッツにライムジュース、砂糖、ビターズなどを加え、氷を入れてかき混ぜます。 かき混ぜる際に、グラスの外側に霜が付くまで混ぜます。

現在では「 スウィズル・スティック 」というマドラーが一般に販売されています。

ジュレップ

シェイクスピアのロミオとジュリエットから名づけられた アメリカ南部で古くからある飲料です。

スピリッツに潰したミントも若葉と砂糖を混ぜ、砕いた氷を詰めたグラスへ注いだスタイルで、もともと「 ジュレップ 」とは「 苦い薬を飲むための水 」という意味があり、バーボンウィスキーの強さを和らげるために使う水にミントを加えたことが始まりと言われています。

カクテルのスタイルよりも、「 ミント・ジュレップ 」というカクテルが先に誕生し、その後「 ジュレップ 」が他のカクテルでも使われ、スタイルになりました。

スリング

ロングドリンクスタイルの一つ。 各種のスピリッツをベースにレモンジュース、ソーダを加え、好みにより甘みを加えたスタイルです。

スリングとは、ドイツ語の「 飲み込む 」(Schlngen)が語源になっています。

有名なカクテルで、「 シンガポール・スリング 」があります。

ソニック

トニックウォーターとソーダを 1:1 で割ったものです。

ソニックという名前は、ソーダの「 So 」とトニックウォーターの「 nic 」を合わせた造語です。

基本的には、スピリッツなどの原料を入れ、その後トニックとソーダを入れるスタイルで、ライムやレモンなどを入れて、マドラーを付け、好みにより潰しながら味を変える飲み方がオススメです。

トゥデイ

好みのスピリッツに砂糖を加え、水またはお湯で割り、レモンスライスを加えるスタイルです。

「 スリング 」とよく似てはいますが、レモンスライスと水を使うのが「 トゥデイ 」の特徴です。

バック

ロングドリンクスタイルの一つ。 各種のスピリッツをベースに、レモンジュースとジンジャーエールを加えます。 カクテル名では「 ジン・バック 」「 ラム・バック (スージー・テイラー) 」などが有名です。

「 バック 」とは「 雄鹿 」のことで、「 キックのある飲み物 」からこの名が付いたと言われています。

ハイボール

日本では一般的にウィスキー + ソーダのことをハイボールと呼びますが、スタイル定義はスピリッツにノンアルコールのもので割ったことを言います。

名前の由来は定説がなく、いくつかの説があります。

  • スコットランドのゴルフ場で、ウィスキーにソーダを割る飲み物を試していました。そこへたまたま高々と打ち上げてしまったゴルフボールが飛び込んできた時に「 これはハイボールだ 」と言った説。
  • ソーダの丸い気泡が上へ上がって行くのをみて「 ハイ( high )・ボール ( boll ) 」からきている説。
  • 開拓時代のアメリカ鉄道の踏切で、ボール信号というのが一般的に使用されていました。( ボールが上がっていれば進行、上がっていない時は停止 )とあるウィスキーが好きな駅員が、望遠鏡で隣駅のボール信号をバーボンを飲みながら見ていて、ボールが上がると次は自分の管轄ボールの番なので、バーボンをソーダで割り、一気に飲み干して駅に向かっていた説。

他にもありますが、ここでは3つっ紹介いたしました。どの説にも共通しているのは、ハイボールはウィスキーのソーダ割から始まっているという事です。

日本で主流になっているハイボールは、まさに元祖のレシピということです。

パンチ

誕生したのはカリブ海ですが、名前は 材料が5種類なことから、 ペルシャ語(pinji)やヒンディー語( panch )が語源となっています。

パンチが広まった時期は19世紀アメリカですが、誕生したのはイギリス植民地のカリブ海でした。 「 ポンチ 」、「 ポンス 」とも呼び蒸留酒などをベースに、ジュースや果物、砂糖、スパイスなどの5種類の材料で作ります。

イギリス上流階級の人々によって広められ、当時は現在のサラダボウルのような形をした中国磁器の中に様々なフルーツやお酒を入れて混ぜるといったスタイルでした。

現在では欧米などで催されるパーティーなどで出される飲み物で、果実を入れたフルーツ・パンチ(フルーツ・ポンチとも)が一般的です。

フィズ

ロングドリンクスタイルの一つ。 スピリッツをベースに、レモンジュース、砂糖を入れシェークしソーダを加えたスタイルです

「 フィズ ( Fizz )」とはグラスの中の炭酸ガスが出す音からその名が付きました。

「 バイオレッ・トフィズ 」や「 ジン・フィズ 」などが有名です。

プースカフェ

「 プース 」はフランス語で「 押す 」です。 「 プースカフェ 」とは「 コーヒーを押しのける 」という意味になります。つまり食後に飲まれることの多いコーヒーを押しのけて飲む、ディジェスティフドリンクということになります。

スピリッツ、リキュール、ブランデー、生クリームなど( 必ずしもお酒である必要なし )を重いものから混ざらないように重ねるスタイルです。 スタイルがそのままカクテル名になっています。

その美しい見た目から「 レインボー・コーディアル 」とも言われています。

フラッペ

クラッシュ・ド・アイス をグラスに詰めて、その上からスピリッツやウィスキーなどを注ぐスタイルです。元々は クラッシュ・ド・アイス を詰めたグラスの中央に穴を開け、そこへ スピリッツやウィスキーなど を注ぎ、ストローを穴にさして飲んでいました。

現在ではグラスへ直接注ぐスタイルと、材料とクラッシュ・ド・アイスをシェークし、一緒にグラスへ注ぐスタイルがあります。

フリップ

このスタイルの名前 フリップ を日本語に翻訳すると、「 弾く 」という意味だそうです。

エッグノックに似たスタイルですが、生クリームと牛乳を使用しません。基本的にはワイン(ポートワイン)やブランデーに卵(卵黄のみの場合もあります)砂糖を混ぜ、ナツメグを振りかけるのが基本スタイルです。

フローズン

クラッシュ・ド・アイスと材料をブレンダー(ミキサー)で混ぜ、シャーベット状にしたスタイル。

Cafeなどでもフルーツを使ったメニューをよく見かけます。

リッキー

ロングドリンクスタイルの一つです。 フィズスタイルから砂糖を抜いたスタイルとなってます。

スピリッツにライム1/2個を加えてソーダで割り、マドラーを付けます。

マドラーは実を少しずづ潰して、自分の好みの酸味に調整するために使います。

エード

ソフトドリンクの一種で、主に砂糖類、ミネラルウォーターもしくは炭酸水を使って果汁を薄めた飲み物の事のスタイル名称です。

カクテルではオレンジエードやレモネードが有名。( レモネードはレモンエードの略 )

果汁を薄めずそのまま飲む場合は「 ジュース 」と区分されます。

「 エード 」は国によって呼び方も変わり、アメリカでのエードは炭酸を含みませんが、フランスでは炭酸を含みます。 そして日本ではミネラルウォーターで割ったものを「 エード 」、炭酸で割ったものを「 スカッシュ 」と呼びます。

スカッシュ

スカッシュ( squash )英語をそのまま名称にしたもので、日本語に訳しますと「 押しつぶす 」になります。

果物等の搾り汁に砂糖類を加えて炭酸水で割った物の名称で、「 レモンスカッシュ 」が代表的なドリンクです。

レモンに限らず、オレンジ、梅、グレープフルーツ等の果汁を使って、糖分と炭酸水を使えば語尾にスカッシュが付きます。

サイダー

サイダー( cider )とは日本では三ツ矢サイダーのような炭酸ドリンクが想像できますが、元々はリンゴ酒が語源で、酸味と甘味にリンゴの香味を加えたものを指し、海外ではサイダーを注文すると、リンゴ酒が出てくることが多いです。

まとめ

ここので紹介させていただいたのが全部ではありませんが、上記を知るだけでカクテルの名前がなぜそうなっているかを少しわかっていただけたのではないかと思います。

上記のスタイルを組み合わせることで、自分のオリジナルカクテルも作りやすいのではないでしょうか?

楽しく簡単に作るためにこの知識は絶対必要ではありませんが、知っているとより楽しくなるのではと記載いたしました。

お役にたてれば幸いです。