カクテルやお酒に関する用語紹介|原料・製法など当サイトで使われた用語

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当サイトで登場した用語を簡単にまとめました。 徐々に増やしてまいります。
参考にしていただければ幸いです。

アメリカ禁酒法 Prohibition

Photo = 保安官立ち合いのもとお酒を廃棄している様子

1920年~1933年にアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行された、お酒の製造、販売などを禁止した法律。

禁止した理由は、宗教的な理由と政治的な理由があり、宗教的は80年以上前からキリスト教の宗派でメソジストが率先して禁酒運動を行ったのが始まり、そしてそれがどんどん拡大していったため。

昔は強いお酒をそのまま飲むので、酔っ払いが多く労働力(生産性)の低下が理由としてあります。
ただ「 明日からお酒は禁止です 」と言われて「 ハイ わかりました 」となるはずもなく。
密造・密輸が多く行われ、そして歴史上で最も有名といっても過言ではないギャング「 アル・カポネ 」といった存在が活躍するようになりました。

しかし経済の影響や犯罪数の増加など住民の大きな反対運動などがあり、1933年に廃止となりました。

アルコール Alcohol

アルコールにはエタノール、エチルアルコール、プロピルアルコール、酒精とそれぞれ呼び方あ存在しますが、全て同じものです。 エチルアルコールは国際科学命名法で、エタノールは慣用名、酒精は日本語名称です。 成分的にもアルコールお酒として飲むアルコールと全く同じです。

インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツコンペティション( IWSC )

毎年酒類の品質向上と市場拡大を目的とするコンペティションの名称。

1969年に創設、世界のワイン、スピリッツ、ウィスキーなどを世界各地から選ばれる審査員によって、ブラインド・テイスティングと化学的な分析で先行されて選ばれる。 各部門から金・銀・銅と受賞され、各部門の金賞の中からその年で最も優秀だった製品に最優秀トロフィーが与えられる。

2000年代に入ると、日本の製品も数多く受賞し、日本の製品が世界に注目を集め出したキッカケにもなっている。

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活性炭 Activated carbon

吸着効率を上げるために科学的、物理的な処理を行った物質です。 大部分の炭素の他に、酸素、水素、カルシウム等からなる多孔質の物質で、特定の物質を分離、除去、精製するために使います。

他にも活性炭は脱臭や質浄化、有害物質吸着除去などに使われお酒をクリーンにするために使われる物質です。

また加熱、煮沸によって吸着物質を放出し、再利用することができるが、屋内だと吸着物質が放出されるために、十分な喚起を必要とします。

希釈熱 ( きしゃくねつ )Heat of dilution

溶液に溶媒( 溶液の構成成分のうち、分量・分子量が多い方を呼ぶ名称 )を加えて薄めた際に放出、または吸収する熱量の事。要するに違う性質の溶液を混ぜると、熱量が発生する場合、または熱量を吸収することを希釈熱と言います。

グレーン Grain

グレーンウィスキーは原料に大麦麦芽の他、小麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原料にしたものです。

グレーンウィスキーの発明により、大麦麦芽100%のピュアモルトウィスキーよりもコストを抑えることができるブレンデッドが生み出され、世界に多く流通されるきっかけになる役割を担いました。

ピュアモルトウィスキーよりも風味はマイルドなのが特徴です。 ただグレーンウィスキーはの単品は少なく、ブレンデッドウィスキーを造る原料として使用されることの多いウィスキーです。

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コールドブリュー Cold brew

コールドブリューとは「 コールドCold=冷たい 」、「 ブリューBrew=コーヒーや紅茶を抽出する 」という意味で、抽出方法の名前です。

アメリカで一般的になったと言われていますが、誕生したのはインドネシアだそうです。日本では「 水出しコーヒー 」や「 ダッチ・コーヒー 」と呼ばれたりもします。

本来コーヒーや紅茶はお湯を使って抽出するのが一般的ですが、コールドブリューはお湯ではなく冷たい水を使います。12時間という長時間をかけて低温で抽出することにより、水に溶けだしにくいカフェイン( 渋味の原因 )が、溶けだしにくくなるためお湯で抽出したコーヒーよりもまろやかでスッキリとした味わいになります。

シェードグロウンコーヒー Shade grown coffee( 日陰栽培法 )

シェードグロウンコーヒーとは、Shade=日陰、grow=育つという意味で、簡単に言うと日陰で育てるコーヒーという事です。

ただ一言に日陰で育てると言っても簡単ではなく、熱帯雨林の様な場所で育てられるため機会を入れることができません。 よって作業は全て手作業で行われます。 当然コストも人でも時間もかかってしまいますが、直射日光が苦手である品種アラビカ種を美味しく栽培できること、自然環境に良いこと、水を使う量が大幅に抑えれることというメリットもあり、この栽培方法は伝統として現在も受け継がれています。

熟 成 Ripening

熟成を簡単に説明しますと、「 食品や飲料などを寝かせて美味しくすること 」です。 難しく言い換えますと、「 物質適度な温度と条件が揃った環境下で、長時間放置してゆっくりと化学変化を行わせる 」ことです。

例えばお酒やチーズなどを発酵させ、その後で寝かせるのも熟成の一つ。 風味がまろやかになり、色や香りが生まれて美味しくなる。 調整もできるので、生産者の色、味、口当たりを好みで変化させ好ましい状態にすることもできる。

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シングルモルト Single malt

シングルモルトウィスキーとは、1つの蒸留所で造られ、原料に大麦麦芽を使用した原酒の名称です。 「 シングル 」は1つの蒸留所を指し、「 モルト 」は麦芽のことで、「 シングルモルト 」と呼びます。

他の原酒を混ぜないことが最大の特徴で、その土地の水や気候と、その製造所の特性が独自の味わいとなっています。 その独自性が強烈な個性を生み、これこそがシングルモルトの魅力です。

スピリッツ Spirits

スピリッツ

スピリッツとはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどのアルコール度数の強い蒸留酒の名称です。ワインやビールよりも歴史は新しく、11世紀~12世紀の間と言われています。 醸造酒を熱し、沸点の違いを利用して、水よりも低い沸点のアルコールを気化させ冷却し液化させます。 もとの液体よりもクリアでアルコール度数の高い液体になったものをスピリッツと呼びます。

国際的にはウィスキー、ブランデーもスピリッツの種類に入るのですが、日本の酒税法では、焼酎、ウィスキー、ブランデーを除いたものを蒸留酒と呼びます。
蒸留酒をつくるためのベースにも用いる純度の高いアルコールのこともスピリッツと呼びます。

スピリッツに風味や糖分、香味成分などを加えリキュールのベースとして使われることもあります。

蒸留酒は別名「 火の酒 」とも呼ばれています。 それは醸造酒などを高温で熱して造り、高温からできたお酒は飲むと体が熱くなり活力を与え、人間の魂に働きかけ目を覚まさせるといったことから「 スピリッツ 」と呼ばれているのかもしれません。

中性スピリッツ ( ニュートラル・スピリッツ )

醸造酒に対して蒸留を繰り返し行い、アルコールを95%以上に濃縮した蒸留酒の事で、別名「 ニュートラルスピリッツ 」とも呼ばれます。

醸造エタノールの原料が飲料可能であれば基本的に問われません。 醸造エタノールを蒸留、連続式蒸留、濾過などの行いによってエタノールの組織を高めたものが中性スピリッツとなります。

精製の過程で原料本来の風味は無くなっており、原料の種類にかかわらず中性スピリッツには味、香りに個性はありません。 よって後から香味などを加えて作られる混成酒を造る際にベースとなる酒の影響を与えないようにするために使われることが多いです。

人件費の安い日本国外で中性スピリッツを製造し、大量に輸入することでコストを抑えることができるので、酎ハイ、二級品相当のジャパニーズ・ウィスキーはいずれも中性スピリッツをベースとしたものがブレンドに使われていることが多いです。

グレーン・スピリッツ Grain spirits

グレーン・スピリッツとはその名の通り穀物( Grain )を使って蒸留を行い造ったお酒のこと。

小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物類を原料に、麦芽や糖化酸素を用いて糖化・発酵させ、連続式蒸留器でアルコール度数95%以上に蒸留した液体の名称です。

ウィスキーの原酒として使われることが多いです。よくグレーン・ウィスキーという名前を目にしますが、穀物から作っていることです。

世界4大スピリッツ 4 Major spirits in the world

世界4大スピリッツとは、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラの4種類の蒸留酒のことを指します。

特徴は全てアルコール度数が40%以上であり、基本的には無色透明( 中には香味付けされていたり、樽熟成している銘柄もある )です。 この4っつのスピリッツは特にカクテルの材料に使われることが多く、それぞれ個性も持っています。

  • ジン・・・ 大麦、ライ麦を基本とし、ジュニパーベリーを香味付けとして使っています。
  • ウォッカ・・・穀物全般を使い、濾過させることが特徴で、4っつの中で一番無味無臭に近いスピリッツです。
  • ラム・・・穀物ではなく、サトウキビを原料として使い、甘みが4っつの中で一番感じられるスピリッツです。
  • テキーラ・・・ラム同様穀物ではなく竜舌蘭( アガヴェ )と呼ばれるアロエに近く、見た目はパイナップルを10倍くらいにした大きさのものを主原料とし、4っつの中で一番独特の香りを持っています。

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スピリット・カラメル Spirit Caramel

通常の甘みがあり、お菓子などに使われているキャラメルとは全く違い、味、香り共に全くなく無味無臭です。 ただ黒っぽい色をしていることで、ウィスキーの色付けに使われることがあります。 ウィスキーの香りや風味はとても複雑で、それが各ウィスキーの個性となっています。 もしカラメルの風味や香りがすると感じたら、それは樽や製造過程で生まれたもであって後で添加したものではありません。

とくにヨーロッパやアメリカは厳しく定義を設けていますので、スピリットカラメルが入っていることを知っても風味や香りには一切関係ないと思ってください。 ちなみにバーボンはスピリットカラメルの添付も禁止しています。

世界5大ウィスキー 5 major whiskeys in the world

スコットランド産のスコッチ、アイルランド産のアイリッシュ、アメリカ産のアメリカン、カナダ産のカナディアン、日本産のジャパニーズの五か国産のウィスキーのことを指す。

各国ともそれぞれ原料、製法のみではなく、気候、気温などそれぞれの国の特徴がウィスキーの風味そのまま表れ、それが個性となって世界各国で飲まれています。

ノンチルフィルタード Non chill filtered

「チル = Chill」とは冷気のこと、「フィルタード = Filltered 」とは濾過されたという意味で、冷却濾過という事になります。今回は「Non」が付いているので、ノンチルとは、逆の冷却濾過をしていないという事になります。

チルフィルタードはウィスキーなどの樽熟成されるものによく使われる工程で、樽や麦芽の白濁や澱(カス等)を除去するためと、ウィスキーの琥珀色を守るために行います。 しかしデメリットもあり、元々持っていた香味成分や旨味を一部捨ててしまうという事で、これを行うと個性や醍醐味を失ってしまう事を良しとしない場合は、チルフィルタードを行わず、ノンチルフィルタードと呼ばれます。

最大限に素材の恵みを生かす場合は、ノンチルフィルタード製法を用います。

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ピュアモルト Pure malt

基本的にはシングルモルトと同義語ですが、異なるシングルモルトの原酒をブレンドして造られたウィスキーをピュアモルトと呼びます。 大きく分けるとブレンデッドウィスキーになりますが、ブレンデッドウィスキーは異なる原料をブレンドしていますが、ピュアモルトは全て大麦麦芽を使用していることが大きい違いです。 別名モルトウィスキーとも呼ばれます。

ピュアモルトは主に日本国内で使われている名称で、海外ではブレンデッドモルトと呼ばれています。 ピュアと付けなくとも、モルトウィスキーという名前だけでも100%大麦麦芽を使用していることはわかるのですが、ピュアと名づけることで100%感や純粋さ、混じりけのない様などを際立たせるためこの名が付いたと言われてます。

ブレンデッド Blended

モルトとグレーンを合わせてブレンドしたものが「 ブレンデッドウィスキー 」です。 モルトウィスキーとグレーンウィスキーを1つずつブレンドするのではなく、複数の蒸留所のウィスキーをブレンドすることで造り上げられることで出来上がります。 場合によっては数十か所の蒸留所のウィスキーが使われることもあります。

ブレンデッドウィスキーは、各製造会社に所属しているブレンダーが、鼻と舌を使って生み出します。 シングルモルトはその土地が生み出すウィスキーですが、ブレンデッドウィスキーは人が生み出すウィスキーと言えます。

日本国内のみならず世界のウィスキーの最も流通量が多いタイプのウィスキーで、およそウィスキー流通の80%~90%です。 その大きな理由はコスト面で、大麦麦芽100%に比べて様々な穀物を原料にしたグレーンウィスキーの方がコストを安く抑えることができるためです。

ブレンデッドウィスキーが定着した理由として、昔は近年ほど技術が発達しておらず、シングルモルトの風味や味が荒々しいウィスキーだったため、ブレンドして飲みやすくしたという理由もあります。

モラセス Molasses

モラセスとは糖蜜のことで、糖蜜を英語表記するとモラセス( Molasses )と言います。

砂糖を造る際に原料のサトウキビやてんさいの汁から除去される液体です。

いわば砂糖を造ったときに余ってしまった砂糖としては不要な廃棄する液体です。

サトウキビの搾り汁を煮詰めていくと、一部が結晶化していきます。 その結晶化したものが砂糖として使われ、結晶化しなかったもの( 黒いシロップ状 )が糖蜜または廃糖蜜と呼びます。

この砂糖を造る際に出る液体は、糖度が40%~50%ほどあり、お酒を造る原料として最適です。まさに砂糖製造の副産物と言えます。 栄養素もミネラルを特に多く含み、味は砂糖より甘みが少なく、クセのある黒糖のようになっています。

モラセスには3種類あります。

  • 1・ライトモラセス・・・廃糖蜜を1回煮立たせたもので、3つの中では最もマイルドです。
  • 2・ダークモラセス・・・廃糖蜜を2回煮立たせたもの、ライトモラセスよりもトロ味とクセが強くなっています。
  • 3・ブラックストラップ・・・廃糖蜜を3回煮立たせたもの。 ダークモラセスよりもさらにコクとトロ味が強まり、3回煮立たせるとクセが出てそのままでは食せなくなっています。

沸騰回数を増やすことで、コクと栄養素の凝縮が強まり、ラム作りに生かされているのです。

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モルト Malt

モルトとは「 麦芽( ばくが ) 」のことで、 「 麦芽 」とは発芽させた麦のことす。

デンプンを多く含んでいる麦芽は、果実と違いそのままではアルコール発酵しません。 まずはデンプンを糖化させる必要があり、その糖分に変えるために必要な酸素を大麦自身に作らせるために大麦を発芽させるのです。

特にウィスキーの原酒醸造用の乾燥麦芽を使用。 麦芽を原料として乾燥、糖化、発酵、蒸留され、樽に入れて長年貯蔵します。

キュアリング Curing

日本語に訳すると「 養生 」で、その名の通り植物などの場合収穫時にできた傷を癒し、保存期間を長くするために行う貯蔵方法です。 日本では主にサツマイモの貯蔵期間を延ばすために用いられます。

サツマイモの貯蔵適温は13度前後ですが、そにままその温度で貯蔵すると、収穫時にできた傷口から病菌が入り腐ってしまいます。 そこで貯蔵する前に5日前後の期間温度を30℃~35℃、湿度を90%~95%に設定した場所に置き、コルクの形成を促し、傷口がふさがってからサツマイモ本来の適温の場所に移し貯蔵します。

保存期間を延ばすだけでなく、この工程によりサツマイモの甘みと味の深みが増すので、この作業が必要なのです。
他にも植物などによって目的や手法は異なりますが、基本的には乾燥と熟成を繰り返し、保存期間を延ばすためと、香りだしのために行います。

シューター・カクテル Shooter cocktail

シューター・カクテルとは、「 強いお酒を強いまま提供するカクテル 」と言われ、その目的は酔うためや、飲料といった通常のカクテルとは違い、景気づけに一気に飲み干すスタイルのことを指します。

1980年代にアメリカで誕生したスタイルと言われており、名前の由来は「 口の中へシュートする 」から来ているそうです。

お互いの気持ちを高めるために一緒に飲み干したり、景気づけやガン担ぎなどで飲まれていたようです。 あくまでポジティブな考えでの行動なので、ゲームの罰ゲームなどで行わないようにしましょう。

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発 酵 Fermentation

発酵とは生物が栄養素として取り込んだ有機物を嫌気的に代謝してエネルギーを得る過程のことです。

わかりやすく、シンプルに説明しますと・・・、

微生物が食品などを栄養であったり味であったり人間に好ましい変化をすることの名称です。
上記の「 人間に好ましい変化 」というのが特徴で、逆に悪い変化だと発酵とは言わず、「 腐敗 」と呼びます。

この変化を利用して古来より人間は様々な食品を発酵させてきました。 例を挙げると・・・

  • 穀物類・・・・日本酒、酢、みりん、ビール
  • 豆類・・・・味噌、醤油、納豆、豆板醤
  • 肉類・・・・・生ハム、サラミ、ドライソーセージ
  • 魚介類・・・・くさや、塩辛、鰹節
  • 野菜・果物・・ワイン、ピクルス、ぬか漬け、ナタデココ
  • 乳製品・・・・チーズ、ヨーグルト
  • その他・・・・チョコレート、コーヒー豆
  • お茶類・・・・ウーロン茶、紅茶

代表的なものを挙げただけでも身近なものばかりです。一言「 発酵 」といっても作り方は様々で、世界中でこの発酵食品( 飲料 )は色々な形で造られています。

発酵食品の歴史の始めは、紀元前5,000年頃で、ヨーグルトだと言われていて、牛乳から偶然に生まれたらしく、日本の発酵の歴史も古く、縄文時代や弥生時代には発酵食品が存在していたそうですが、記録では奈良時代の「 瓜の塩漬け 」だそうです。

微生物の種類

発酵の微生物は大きく分けて「 細菌、酵母、カビ 」の3つに分けられます。

  • 細菌・・・乳酸菌、納豆菌、酢酸菌など多くの種類があり、作用はそれぞれ違います。
  • 酵母・・・糖を分解してアルコールと二酸化炭素を生み出すのが特徴です。 当サイトでは多くに出てくる発酵方法で、ウィスキーやビールなどのお酒に多く使われます。
  • カビ・・・カビと言えば基本的に腐敗をイメージしてしまいがちですが、カビにも種類があり、発酵に使われるカビには毒が無く、チーズや味噌などに使われています。

発酵は腐敗を遅らせる効果だけではなく、様々な効果があります。 その多くの効果があるからこそ古来より様々な食品に用いられ、現代でも行われているのです。

  • 1・腸内環境の改善・・・乳酸菌と言えばお腹の中の悪玉菌を抑え、腸内環境を良くするというのは有名です。他にも肌のくすみの原因と言われるメラニン色素を抑える効果があり、乳酸菌などを含む発酵食品で腸内環境を整えると、肌荒れが解消される効果が期待できるそうです。
  • 2・免疫アップ・・・・・体が病原菌と戦うための免疫力を向上させる効果( 主に乳酸菌 )そのことにより、一部ではありますが、アレルギーの症状を改善した事例があります。
  • 3・コレステロール・・・血管壁に付着した悪玉コレステロールを除去( 主に乳酸菌 )し、コレステロール値を正常にする効果。
  • 4・脂肪分解・・・・・・脂肪分解を促進させる効果。中性脂肪の上昇を抑え、内臓脂肪を低下させる効果。

発酵食品は数ある健康食品の一つとしても常に注目されています。皆さんも発酵食品との良い付き合い方が、健康やダイエットなどのお役に立てるはずです。

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アルコール発酵 Alcoholic fermentation

アルコール発酵とは、「 酵母が糖分に作用して炭酸ガスとアルコールを発生させる 」ことを言います。

お酒の作り方には大きく分けて、醸造酒蒸留酒混成酒の3種類あります。 歴史の順番で言うと醸造酒 ⇒ 混成酒 ⇒ 蒸留酒の順番で、混成酒は果実や香草などを醸造酒や蒸留酒に漬け込んだりして造り、蒸留酒は醸造酒を蒸留してできます。

つまり醸造酒は混成酒と蒸留酒の元になっているわけです。 アルコール発酵はお酒造りの大元なんですね。 酵母という微生物は、酸素のない所では糖分を分解してエネルギーを得る習性があり、そのエネルギーを得る際にエタノールと二酸化炭素を生成します。 このプロセスを利用したのが醸造酒で、他にも燃料やパンなどの食品類にも利用されています。

当然糖分の多いものはアルコールが強くなり、糖分が弱いものはアルコールが低くなります。 ただアルコール発酵のアルコール度数には限界があります。 イメージをしやすく言うと、微生物が糖分を食べているときに出てしまうアルコールが微生物を止めてしまい、アルコールは一定以上上がらないという仕組みなのです。 なのでビール、日本酒、ワインは蒸留酒に比べてアルコール度数が低めなのです。

では糖分があまりない日本酒やビールはどうやってアルコール発酵しているのかというと、穀物は当分の代わりにデンプン質を持っていて、そのでんぷん質を「 酵素 」が糖分に変えるのです。 この酵素がデンプンを糖分に変え、アルコール発酵をするのです。

クレーム・ドとは?

果実系のリキュールによく「 クレーム・ド 」という名前が付いています。 これは元々フランス語がルーツで、英語で言う「 クリーム 」と同じような意味があります。 後に付く「 ド 」は英語で言う「 of 」と同じような意味があり、全体で言うと「 クリームの 」という意味になります。 よって「 クレーム・ド 」と付くリキュールは濃厚な甘さがあると捉えられます。

この「 クレーム・ド 」という名前には定義があり、EUで定められています。 その内容は・・・

  • アルコール度数 15%以上であること
  • 糖分が1リットルに対して250グラム以上含まれていること
  • カシスの場合は、1リットルに対して400グラムの糖分が必要

この条件を満たせば「 クレーム・ド 」と付けることを許可されるのです。

クレーム・ドが付いているリキュールは主に、カシス、フランポワーズ、ストロベリー、カカオ、ブルーベリー、バナナ、ピーチ、ピンクグレープフルーツなどが有名です。

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原産地呼称 Designation of origin

「 原産地呼称 」とは正式名「 保護原産地呼称 」と言い、特定の製造方法や特定した土地( 産地 )によって消費者に好評化を受けている製品を、その地名、都市名、地域名を商品などの名前に付けることです。 逆に言うと、特定した土地または製造方法でないとその名称を名乗ってはならないという制度です。

消費者から高評価を受けているので、誰もが簡単にその名前を使えないように、ブランド化、差別化した制度です。

制度は1992年に制定され、2006年に農産物などの食品、2008年にワインの表示制度が規定され、その翌年の2009年にはラベルに表示することが義務付けされました。

原産地呼称保護制度( PDO )の定義

  • 製品の品質や特徴が、原産地の特別な地理的環境によって本質的、または他に類を見ないものでなければならない。( 地理的環境 = その地域で伝統的に受け継がれてきた人的要因やその地域の自然など )
  • 特定の地域にで一連の生産、加工、調整が完結していなければならない。

原産地呼称の主な食品はチーズやサラミ、生ハム、野菜類が多くあり、日本でも有名なものと言えば、イタリアの「 パルマ生ハム 」、イタリアの「 ゴルゴンゾーラ( 青カビチーズ )」フランスの「 ノルマンディー( カマンベールチーズ )」スペインの「 ギフエロ( イベリコ生ハム )」などが有名です。

そしてお酒では主にワインに使われています。 「 ブルゴーニュ 」や「 ボルドー 」といった名前はワインの中でもよく聞くと思います。 他にもスパークリングワインの「 シャンパン 」はフランス・シャンパーニュ地方ですし、スピリッツのテキーラは、メキシコの5州( ハリスコ・グアナファト・ナヤリ・タマウリパス・ミチョアカン )から製造されたものを「 テキーラ 」と呼ぶことができるのです。

原産地呼称とよく似た制度に「 地理的保護表示(PGI )」、「 伝統的特産品保護( TSG )」があり、それぞれ定義があり、この制度によって伝統的な技術や製法が守られているのです。

地理的保護表示( PGI )定義

  • 製品名称の一部となっている国または地域で生産されなければならない。
  • 特定の地域において生産・加工・調整のいずれかの過程が行われていること。
  • 製品の名称が特定の地域または製造に関連することが必要であるが、特徴などがその名称・地域に由来していること。

「 PGI 」は「 PDO 」よりも少しルールが緩いパターンのようです。

伝統的特産品保護( ESG )

  • 伝統的な原材料を使用、製造、組成によって特徴を持っていること
  • 伝統的な製造、加工またはそのいずれかが反映された生産工程を有するもの。

上記2つとちがい地域や環境は定められておらず、伝統的な原材料と技術を保護する制度といったところです。

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コンキスタドール Conquistador

「 コンキスタドール 」とはスペイン語で、日本語にすると「 征服者 」になります。 使われる用途は主に15世紀から17世紀にかけて、スペインがアメリカ大陸を征服した時代、征服者または侵略者を指します。 メキシコのアステカ王国を征服した「 エルナン・コルテス 」と南アメリカ大陸に存在したインカ帝国を征服した「 フランシスコ・ピサロ 」がコンキスタドールで最も有名な人物です。

キリスト教を広めるという大義名分を盾に、スペイン軍隊を侵入させ虐殺などの非道な手段を使ったり、原住民の部族間での対立などを利用し、インディオの抵抗力を下げながら征服活動を行いました。その結果ラテンアメリカの人口を急激に減少させると同時に、大陸で発見された金などの莫大な富を本国スペインにもたらしました。

この時代のアメリカ大陸の殆どがスペイン人によって侵略され、植民地化しました。 そしてお酒関連で見ると、この時代にスペインというヨーロッパのお酒文化と、アメリカ大陸にあったお酒の文化が融合し、様々なお酒やカクテルが誕生したのです。

フィロキセラ Phylloxera

1860年頃からフィロキセラ( ブドウネアブラムシ )という害虫の大量発生によるブドウ畑の壊滅事件が起きます。

この害虫は成虫、幼虫共に根や葉から樹液を吸い、その吸った部分や虫が付いた部分にはコブができ、開花不良、無核果、葉焼けなどといった樹の成長を阻害し、やがて衰弱して枯れさせてしまいます。

Photo = フィロキセラ( ブドウネアブラムシ )

1862年にフランス南部のワイン商がアメリカ・ニューヨークからブドウの苗木を購入し、自分の畑に植えました。 その2年後に周囲のブドウが枯れ始め、その猛威は瞬く間にフランス全土、スペイン、イタリア、ドイツ、ポルトガル、オーストリアへと広がりました。根に寄生するため薬剤散布などが行えず、 様々な対策が考案されては失敗を繰り返し、1874年にようやくアメリカ産の台木にヨーロッパ産を接ぎ木できることを発見し終息を迎えます。

対策方法が確立するまでになんと約30年もの時間を費やします。壊滅状態の間、ロンドンの紳士たちはブランデーの代わりにウィスキーを飲むようになり、ウィスキーはその後ヨーロッパ中で飲まれるようになり、ウィスキーが広く飲まれるようになったいくつかあるキッカケの一つになりました。

糖化とは Saccharification

デンプンを糖分に分解する工程のことを「 糖化 」と言います。

お酒を造る際に、酵母に糖類を食べさせ、エチルアルコールを生成する工程があります。 この工程を行う際に酵母が食べやすい糖分を造ることが必要となります。

糖類は「 単糖類・ニ糖類・多糖類 」の3種類に分けられます。 ワインやラムの原料となるブドウやサトウキビは単糖類に属し、ショ糖や麦芽糖は二糖類、お米や大麦などの穀物は多糖類に分類され、酵母は単糖類と二糖類は食べることができますが( 単醗酵 )、多糖類は食べれません。 なので多糖類の場合はまずデンプンをバラバラにして単糖類や二糖類にした後酵母を入れてアルコール発酵( 複醗酵 )させます。

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白樺( シラカンバ )White birch

白樺( シラカバまたはシランカバ )とは北半球の温帯から亜寒帯地方に多く分布している落葉高木の広葉樹です。

樹皮が白い樺ということでそのまま白樺という名前になったそうで、日本では北海道で多く自生しています。

用途は様々あり、瘦せ地でも育つため早期緑化する場合に使われることがある他、樹皮は水を通さないので、ヨーロッパなどでは屋根葺きの材料に使われたり、白い樹皮は見た目にも好まれることが多く、山小屋の壁や手すりなどに使われてもいます。 多く油分を含んでいるので、松明として使われたりと、古くから一般的に使われています。最も身近なもので言うとアイスクリームの棒や爪楊枝にも使われています。

お酒においての白樺は、主にウォッカを製造する際に使われます。 白樺を炭にした状態をつくり、濾過をするために使われます。 この工程を使いウォッカは他のスピリッツよりもクリアなスピリッツとなるのです。

ピート Peat

ピートとはモルトを乾燥させるために焚くための燃料の一種です。 植物が枯れて堆積し、長い年月が経って炭にした泥炭のことで、スコットランドなどの特徴であるピーティーと表現される風味は、このピートに由来しています。 ピートのみで乾燥させると、あまりにもピートの香りが強すぎるため、各蒸留所でピートの入れる量、タイミングが異なり、それも各蒸留所の個性となっています。

スコットランドやアイルランドでは、主にヘザー( ヒース )と呼ばれる植物群を使っています。 蒸留所によっては独自のピート湿原を所有しているところもあるほど重要な要素なのです。

ハリケーンランプ Hurricane lamp

ハリケーンランプ( またはストームランタン )の誕生は定かではなく、おそらく1902年頃に生産されたのが最古のものではないかと言われています。

その利便性からか瞬く間にヨーロッパ中に広がり、外の外壁、階段、廊下、懐中電灯のように使ったりと用途も様々なものが造られました。船の上などでも活躍したため、「 台風が来ても消えないランプ 」ということで、ハリケーンランプまたはストームランタンと名前が付いたようです。

お酒関連では、「 ハリケーン・グラス 」というトロピカル・ドリンクなどでよく使われるゴブレットに似たグラスがあり、ハリケーンランプに形が似ているためその名が付いたそうです。

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エステル Ester

「 エステル Ester 」とは、アルコールなどと有機酸類( 脂肪酸 )が発酵中に結合して生まれる成分のことです。

これにより果実や花などの複雑で甘く華やかな風味などをつくり出すことができる。

主にウィスキーや焼酎などといったお酒の個性やオリジナリティーを生み出すために役立っています。

産業革命

Photo = 世界初の鉄道を見学する人々

産業革命とは、18世紀中頃から19世紀の間で起こった産業の大きい変革が起こった時期のことの名称として呼ばれています。

この時期織物生産の技術工程の変革から始まり、産業革命最大の変革と言っても過言ではない石炭によるエネルギーの革命です。

石炭エネルギーは、工場の生産速度を上げ、蒸気パドルシップの船で、近海であれば風向きを気にせず安定して進むことができ、さらに陸上では蒸気機関車の登場により一般人の移動、重い荷物や素材などの運搬を向上させました。

これまで使っていたものが鉄製などに変わり、移動もそれまでより遠くまで安定して早く行くことができる様になります。 これにより人々の生活は激変しただけではなく、それまでのGDPが大幅に向上したことにより、いち早く取り入れた国は驚くほどの速さで経済成長し、国力を高めていった時代です。

大航海時代 Age of Discovery

大航海時代とは15世紀中頃~17世紀中頃の間で行われた、主にスペイン、ポルトガルなどのヨーロッパ諸国により行われた、アメリカ大陸、アジア、アフリカへの植民地侵出が行われていた時期のことを呼びます。

大型の船を製造する技術が進むにつれて、海を渡る距離も増えていき、ヨーロッパ各国で貿易などのビジネスが発展していきます。 この時に国内にとどまっていたお酒類やお酒を造る際の材料なども様々な国に届けられるようになります。

貿易だけでは収まらず、アフリカ諸国、アジアなどの国々を植民地化し、そこで得た農作物などをヨーロッパへ持ち込まれるようになりました。

お酒だけに留まらず、全てのものがこの時代から大きく変わっていった時代でした。

ミルクセーキ Milkshake

ミルクセーキとは20世紀初めにアメリカで考案された、牛乳、ココナッツ、アーモンドミルク、アイスクリーム、様々なシロップ、果実類、、キャラメルやチョコソースなどの材料を冷たい飲み物にした乳飲料のことです。

1885年初めてミルクセーキという名前が世に印刷物として出回った頃のミルクセーキは、ウィスキーベースのエッグノック・スタイルのカクテルでした。

現在のデザート感覚で飲むドリンクではなく、健康や強壮剤に近いものとして飲まれていました。

1900年に入るといつしかチョコレート、イチゴ、バニラなどが混ざり合ったドリンクに変わり、さらに1922年電動ミキサーが発明され、それらが普及し始めると、現在のデザート感覚のドリンクへと変わっていったのです。

時代が進むにつれミルクセーキは、牛乳、卵黄、砂糖、バニラエッセンスを使ったものを「 フレンチスタイル 」と呼び、牛乳、アイスクリーム、フルーツシやチョコレートのシロップなどを使ったものを「 アメリカンスタイル 」とそれぞれ分かれていきます。 そして日本では長崎県にある九州最古の喫茶店と呼ばれる「 ツル茶ン 」で卵、練乳、砂糖、かき氷をミキサーにかけたシャーベット状のものが誕生し、ミルクセーキは自由なスタイルとして日本のみならず世界で定着していきました。

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