ショットガン|カクテルレシピ・作り方・特徴・由来を解説( テキーラ・トニックウォーター )

レシピ

材 料

Recipe no.180

技法 = ショット

※ Full = 他の材料をグラスに入れ、Fullと記載している材料をグラスの8割~9割まで満たす適量のこと

作り方

グラスは、ショットグラス を使います。

  • Step 1 = ショットグラスにテキーラトニックウォーターを入れます。
  • Step 2 = コースターなどで蓋をします。
  • Step 3 = 蓋をしたまま持ち上げます。
  • Step 4 = テーブルにグラスの底を叩きつけ、素早く一気に飲み干します。
  • アルコール度数 = 20% 前後
  • 最適なTPO = 日中

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由来・特徴・感想

由 来

ネーミングは、「 散弾銃 Shotgun」から来ています。 ショットガン( 散弾銃 )とは、約50m以内で最大の威力を発揮する大型携行銃です。 弾薬によって特性が様々ではありますが、基本的にはあらかじめ弾丸の中に無数の弾が入っていて、撃つと一定範囲に散らばるように着弾します。 なので名前が散らばる弾と書いて散弾銃なのです。散らばる特性なので、貫通力、狙撃力はありませんが、近距離の威力は絶大です。現在はオリンピック競技でもある「 クレー射撃 」で使われている銃です。

特徴・感想

カクテルの「 ショットガン 」とは蒸留酒と炭酸系をショットグラスと呼ばれる小さなグラスに入れて、コースターで蓋をし、持ち上げてテーブルなどにグラスの底を叩きつけます、テーブルに叩いた衝撃により二酸化炭素が発生しますが、コースターで蓋をしているので炭酸ガスは逃げ場がありません。 コースターをのけるとテキーラが一気に噴き出すので、それをこぼれる前に飲み干すという呑み方のカクテルです。
大人数で一気に飲み祝うといった行いが海外ではあるようで、BARなどで男友達とやってみると楽しいかもしれません。 約60ml程のグラスにテキーラと炭酸系を半々で割っているとはいえ、アルコール度数はまあまあ高めですし、一気に飲み干すので何杯も飲むのはおすすめしません。

このカクテルで使う材料

ショットガンのバリエーション

ショットガンには、少し飲みやすくするためにリキュールを混ぜたバリエーションが存在します。 アルコール度数も少しではありますが下がり、甘みやそのリキュールの風味が混ざり飲みやすくなっています。 他にもトニックウォーターではなく、ソーダやジンジャーエールなど炭酸類であれば作ることができますのでお試しください。

ベースのお酒 テキーラ

世界4大スピリッツの一つのテキーラは他のジンウォッカラム程の生産量はありません。理由としてはシャンパーニュ地方で生産されているシャンパンと同じく原産地呼称が認められているお酒です。つまり認められた地域での生産でなければ「 テキーラ 」と呼ぶことはできません( メキシコ国内の定められた5州のみ )。これが他のスピリッツとの違いで、生産量が他の3種よりも少ない理由です。

しかし世界的に飲まれているお酒であることには変わらず、カクテルレシピも多くあり、その中でも「 テキーラ・サンライズ 」・「 マルガリータ 」が有名です。

テキーラの誕生

テキーラの原型は、メキシコ古代アステカから存在するアガヴェ( 竜舌蘭 )発酵させた醸造酒 「 プルケ 」がベースになっています。

15世紀~17世紀にかけてスペインがアメリカ大陸を植民地にしていた時代( コンキスタドール )にテキーラは誕生しました。

きっかけは、メキシコ中西部にあるハリスコ州サンティアゴ・デ・テキーラという町の近くにある、シエラマドレ山脈で大規模な山火事がありました。 焼け野原になった山を歩くと、焦げた竜舌蘭がゴロゴロと転がっており、辺り一面甘い香りと焦げた竜舌蘭をかじっているハツカネズミがいました、山火事の熱が竜舌蘭から砂糖を作り出すことをテキーラの町人が発見しました。

そしてそれを知ったスペイン人は蒸留技術を持ち込み、 「 プルケ 」を蒸留し、スピリッツを作りました。 この竜舌蘭を使ったお酒を「 メスカル 」と呼びます。

テキーラとメスカルには大きな違いは無く、テキーラとは200種類以上あると言われるメスカルというお酒の中の一種で、サンティアゴ・デ・テキーラで栽培されているアガベ・アスール・テキラーナという竜舌蘭を使用したものをテキーラと呼びます。 よって現在でも竜舌蘭から作ったお酒は「 メスカル 」と呼ばれています。

テキーラの定着

テキーラが大きな注目を集めたのは1949年の全米カクテルコンペティションで「 マルガリータ 」が入選し、テキーラが大きく注目されるだけでなく、テキーラベースのカクテルもこれをキッカケに増えていきます。 そして1968年開催のメキシコオリンピックで世界中の人たちがメキシコに訪れると、メキシコの文化と共にテキーラは世界に広く知られるようになりました。

その後世界各地にテキーラが広まりましたが、模造品が目立つようになりました。

模造品は質が悪いものが多く、テキーラのイメージや品格が悪くなる事を恐れたテキーラ製造会社達は、1974年メキシコ政府に規制を作るよう働きかけます。

こうして1994年にテキーラ商工会議所主導の下、生産過程全般の規制管理が完成し、違反者には法的措置を取れるようになりました。そしてテキーラは 原産地呼称が与えられ、メスカルから独立したような形になったのです。

テキーラの製法

海抜600m~1,800mの標高と平均気温20℃、晴天日数が250日以上は必要という限られた土地でしか栽培できません。さらに苗を植えてから収穫まで6年以上、長いもので12年の月日がかかるため維持管理も大変です。

蒸留所に運び込まれたアガヴェはデンプンを糖分に変えるために加熱を行います。蒸気圧力釜を使ったり、石造りのオーブンで加熱します。

加熱工程を終えたアガヴェは、その後ローラーで砕き・加水・圧縮を行い糖分を十分に絞り出し、その搾り出した液体を発酵させ、2回以上蒸留します( メスカルの蒸留回数は1回ですが、テキーラは必ず2回以上行います )

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テキーラの種類

テキーラの種類は、まず原料のであるアガヴェの使用パーセントによって大きく2つに分けられます。

  • アガヴェを51%以上使用したテキーラ。 日本はこちらのタイプが大半を占めています。 爽やかさと、独特な甘みが特徴です。
  • アガヴェを100%使用したテキーラ。 別名「 プレミアムテキーラ 」と呼ばれたりもします。 見分けるのは瓶にのラベルに「 100% DE AGAVE 」等の記載があります。香りとアガヴェの特有の風味が51%以上のものと大きく違います。

他にもテキーラは熟成期間によってカテゴリー分けもされています。

〚 ブランコ Blanco 〛

熟成別で銘柄をご紹介します。色は無色透明、熟成期間は全く行わないものから、2か月ほどです。 ラベルには「 シルバー 」や「 プラタ 」という表記を用います。

熟成を行わない( もしくは短い期間の熟成 )ので、爽やかさとシトラスのような香り、アガヴェ本来の香りが楽しめます。

カクテルに使用しているテキーラはほとんどがブランコです。

Photo = エラドゥーラ・プラタ Herradura

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〚 レポサド Reposado 〛

Reposado = 「 安らかな、平静な 」という意味で、短い期間休ませるという意味があります。

名前の通り 2か月~1年未満熟成させたテキーラです。 色は無色透明にほんの少しゴールドが入った色合いです。

樽の香りとコクがブランコに少し加わり、ほのかな甘みが味わい深くなっていて、甘みと辛みのバランスがとれた味わいです。

Photo = オルメカ Olmeca

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〚 アネホ Anejo 〛

Anejo = 「年、熟成 」の意味です。 その名の通り1年~3年以上しっかりと熟成させたテキーラで、色もウィスキーに使い色になっています。

アネホから樽にも規制があり、600ml以上の樽を使用しないとアネホとして認められません。

バニラやキャラメルのような樽の風味が強く、アガヴェに強い香りを付けたテキーラでウィスキーに近い存在になっています。

別名 「 プレミアム・テキーラ 」とも呼ばれます。

Photo = ドン・フリオ Don julio

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カクテル材料

トニックウォーター

トニックウォーターの誕生は18世紀イギリスと言われています。当時イギリスは多くの植民地を保有していました、イギリスから遠く離れたその熱帯地方ではマラリアが発生し、その予防( 特効薬 )として目を付けたのが「 キナの樹皮 」でした。そのキナの樹皮を精製した成分をキニーネと呼び、そのキニーネ、香草、レモンやライムなどの果皮のエキス、そして炭酸水に混ぜ合わせました。 こうしてできたのがイギリスで最古の清涼飲料水トニックウォーターです、トニックウォーターの独特の苦みは、このキニーネが元になっています。その後イギリスの将校らが自国のジンとキニーネの予防飲料水を一緒に飲むようになり、ジントニックが誕生したと言われています。

  • トニックウォーターの歴史・ブランドは ⇒ コチラ

このカクテルのおすすめ グラス

ショットグラス Shot glass

別名「 ウィスキーグラス 」、または「 ストレートグラス 」とも言います。 「 ショット 」とは「 一杯 」という意味で、元々ストレートのウィスキーを一杯売りするときに使っていたことから「 ショットグラス 」という名前が付いたそうです。

スピリッツウィスキーをストレートで飲むための平底型グラスで、主にウィスキー、テキーラに使われることが多いです。

オールドファッションドグラス( ロックグラス )よりも背が低く底に厚みがあります。 サイズは小さめでシングル用の30mlと、ダブル用の60mlが一般的に使われています。

このカクテルで使う道具