トニック ウォーター|カクテルの材料・由来・原料・製法などを解説

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目次
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トニックウォーターの歴史・誕生

Photo = キナの樹皮


トニックウォーターの歴史は、古代からさかのぼりますが、現代のトニックウォーターの原型は17世紀に遡ります。

キナの発見と使用・・・1638年ペルーのアンデス山脈でキナノキの樹皮から、キナインという抗マラリアの成分が発見されました。キナインはマラリアの治療に用いられ、その後ヨーロッパに持ち込まれると、広く使用されるようになりました。

キナの消費者への普及・・・18世紀後半から19世紀にかけて、キナの苦味を和らげるために砂糖と炭酸水が加えられ、トニックウォーターが広まりました。

トニックウォーターは、熱帯地域でのマラリアの予防や治療に役立つと信じられ、イギリス植民地や海軍で広く使用されました。

ジンとの結びつき・・・19世紀の後半、ジンとの相性の良さから、トニックウォーターはジンの割り材料として人気を博しました。

ジンとトニックウォーターの組み合わせは、イギリスの植民地におけるジンの消費を促進し、トニックウォーターの需要を高めました。

20世紀以降の発展・・・20世紀に入ると、医学の進歩によりマラリアの治療法が改善され、トニックウォーターは予防や治療の手段としての地位を失いました。

しかし、トニックウォーターはその風味やジンとの相性の良さから、カクテルの重要な割り材料として存続し、さらに多様化しました。

現代では、トニックウォーターはマラリア予防のための薬としてではなく、ジンや他のスピリッツとのカクテルの主要な材料として、世界中で広く楽しまれています。


Photo = 元イギリス首相ウィンストン

1840年頃には、イギリスのみで年間700トンものキナの樹皮が消費されており、第二次世界大戦中のイギリス首相ウィンストン・チャーチルは、「 ジントニックは英国全ての医師よりイギリス人の命と心を救った 」と評したそうです。

元々トニックウォーターは薬としての役割のため、美味しく飲むといった風潮は無く、キニーネの苦味が強いまま飲まれていましたが、次第にキニーネの使用量が減り、香料や甘味料が使われ、薬から飲料へと変貌していきました。

現在では微量のキニーネと香料を使用した製品が大半で、アメリカでは食品医薬品局により、キニーネの使用量は83ppm以下であることが表記と共に義務付けられています。

現在日本でキニーネは劇薬に指定されているため、食品添加物として認められておらず、日本向けのトニックウォーターは、キニーネが添加されていません。 本国イギリスのキニーネを添加しているトニックウォーターと、日本のトニックウォーターは、味比べをしてもさほどの違いは無いそうです。

トニックウォーターは蒸留酒との相性が良く、独特の苦味と爽やかな風味は、どのお酒にも合います。

しかしここ最近でようやくキニーネが添加されたトニックウォーターが日本でも販売されるようになったそうです。興味がある方はぜひお試しください。

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トニックウォーターの製造

トニックウォーターの製造方法は一般的に以下の手順に従います。

水の準備・・・使用する水は、高品質の水を使用します。水はトニックウォーターの主成分であるため、品質が高く、軟水を選択することが重要です。

キナの樹皮の準備・・・キナの樹皮からキナインと呼ばれる苦味成分を抽出します。キナの樹皮は通常、水やアルコールで浸漬し、苦味を抽出するために使用されます。

糖液の作成・・・水に砂糖を加えて糖液を作成します。砂糖はトニックウォーターに甘味を与えるために使用されます。

フレーバーの追加と調合・・・糖液にレモンやライムの皮、ボタニカルなどの香り付け成分を加えます。これにより、トニックウォーターに独特の風味が付けられます。

その後準備したキナインの抽出液と糖液、フレーバーを調合し、トニックウォーターのベースを作ります。

炭酸化・・・調合した液体に二酸化炭素を注入し、炭酸ガスを溶解させます。これにより、トニックウォーターに炭酸ガスが含まれるようになります。

フィルタリングとボトリング・・・トニックウォーターを濾過し、不純物を除去します。そして、ボトルに詰めて密封します。

このようにして、トニックウォーターは製造されていますが、各メーカーが独自のレシピや製法を持っており、トニックウォーターの味や香りはそれぞれ異なります。

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トニックウォーターの主なブランド

フィーバーツリー・プレミアム Fever tree premium

様々な飲料メーカーが、トニックウォーターにこだわり始めたキッカケとなったのが、このフィーバーツリー社のトニックウォーターです。

人工甘味料は使わず、キナも厳選されたものを使い、ジントニックのためにつくられたトニックウォーターです。

日本には2012年に輸入されると、多くのBARで本格的なジントニックを提供するために使われています。 味はしっかりとした苦みと多少の甘味があり、炭酸はきめ細かく、スッキリと飲むことができるのが特徴です。


サントリー Suntory

強めの炭酸の後にほどよい甘さがあり、鋭い苦味が口の中に残ります。

普段から飲めるスタンダード型のトニックウォーターです。しっかりめで、ジントニックに合います。

Photo = 画像提供 SUNTORY


神戸居留地 Kobe kyoryuuchi

1923年( 大正12年 )に創業した、日本の老舗商品会社である富永貿易株式会社の中の一つのブランドです。

神戸居留地は主に飲料を扱い、カクテルの割り材として必要不可欠なソーダ、ジンジャーエール、トニックウォーターを扱い、どれもが小さい缶でリーズナブルに、そして高品質で販売をしています。

柑橘系の酸味、ほろ苦さですっきり、はじける炭酸の爽快な飲み心地のトニックウォーターです。


ネオ・プレミアム Neo premium

「 made from japan 」を合言葉にこだわって作られた沖縄産トニックウォーターです。

特徴はシークヮーサーを使っているところで、しっかりめの炭酸と甘味、それとシークワーサーの酸味と香りを感じれます。

トニックウォーターが好きな方は一度はお試しいただきたい一品です。


シュウェップス Schweppes

世界各国で販売されているイギリスの飲料メーカーです。

強めの炭酸に人工甘味料と酸味のバランスが取れている味わいが特徴のトニックウォーターです。


コダマ Kodama

ブランド、生産ともに純国産という珍しいトニックウォーターです。

サイダーを思わせる甘味と香りに、若干の苦味が加わっています。 苦味を抑えたい方にはおすすめのトニックウォーターです。

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トニックウォーターを使った主なカクテル

ジントニック・・・辛口とキレが特徴のドライジンと、トニックウォーターのほろ苦さと炭酸が見事にマッチしています。ライムカットの酸味と風味がアクセントになっていて、何杯でも飲めてしまうカクテルです。

ソルトリック

ソルクバーノ

テコニック・・・テキーラの独特な風味に、苦みのあるトニックウォーターで割り、酸味のライムを加えたレシピで、ジントニックと同様に飽きがきにくく、飲みやすいカクテルです。

ウィスキー・トニック・・・ウィスキーの芳醇な香りとトニックウォーターほのかな苦み、喉越しがマッチしたカクテル。

フレンチエメラルド

スプモーニ・・・爽やかながら苦味と甘味にフルーティーな酸味もバランスよく感じられ、トニックウォーターが飲みごたえを出してくれているので、万人受けしながらも、玄人にも好まれるカクテルです。

ファンタスティック・レマン・・・スイスの幻想的なの湖「 レマン湖 」をイメージし、グラスの底にブルーのグラデーションをつくり美しいカクテルです。 味は、日本酒の癖がなく、スッキリしていて甘さと爽やかさのバランスが絶妙なカクテルです。

オレンジ・フラワークーラー・・・オレンジジュースのフルーティーな甘みに、ざくろのシロップで違いのある甘みを加え、少しの苦みのある炭酸飲料、トニックウォーターで割るクーラースタイルレシピ、爽快感とサッパリとした甘みが特徴で、飲みやすく、何度も飲めるカクテルです。

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まとめ・感想

一言にトニックウォーターといっても、様々なタイプがあります。 炭酸の強弱、苦味の強弱、甘味の強弱などなど・・・。

お家でカクテルを飲む際に、ペットボトルや瓶タイプだと、使いきれず炭酸が弱くなってしまいます、そんな場合は、185ml~200ml程の飲みきりサイズの缶タイプをおすすめします。 毎回開けたての炭酸が味わえますので、お家カクテルにはもってこいだと思います( ただ、缶のゴミが異常に増えます )

上記に載せたトニックウォーターであれば、どれを使っても美味しくカクテルが飲めると思います。 その中でもご自身のお好みの一本が見つかれば幸いです。

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