カクテルやお酒に関する用語紹介・ハーブ・スパイス・材料編|当サイトで使われた用語

カクテルに使われるスピリッツやワインなどには様々なハーブやスパイスが使われています。
その一部ではありますが、簡単にご紹介し、お酒を飲む際の深みを増していただければと思います。

エッセンス Essence

植物、動物などから抽出したエキス、精油などの事です。 さらに狭義にはエキス、精油、香料を水に溶けやすい状態にしたものの事です。

エキスや香料、精油の中には水に溶けにくいものもあり、それらをエタノールなどで水などに溶けやすく使いやすくしたものをエッセンスと言います。

有名なものでバニラエッセンスである。 様々なフルーツ、ハーブを漬け込んだリキュールも料理の香りづけに使う場合は、エッセンスの一種と言えます。

フレーバー Flavor

フレーバーとは食品の香り、味、食感など口に入れたときに生じる感覚をまとめて呼びます。 風味、香味とも言います。 食品用に使用される香料のことで、英語でこの意味を使うときにはフレーバーリングと言います。

酒の主成分で無色、特有の芳香をもつ揮発性。 工業的にはデンプン、糖蜜などをアルコール発酵させるか、エチレンから合成する。

キニーネ Quinine

「 キニーネ 」とはキナの木から採取した樹皮を精製した成分のこと。
キナの木とは南米などで見かける木で、薬木としてインカ帝国時代から使用されてきました。 インカ帝国時代は解熱薬として使用され、その優れた解熱作用は大航海時代からマラリアの特効薬として世界中で使用され始めます。 マラリアの特効薬として第二次世界大戦中も大活躍していたそうです。

キナの樹皮は胃にも良く、強壮作用も持ち合わせていたため薬用酒としても用いられました。 メリットしかないこのキナの樹皮には一つ問題があったのです。 それは恐ろしく苦いということ。その苦みをどうにかしようと砂糖を入れたり、薬用葡萄酒( ワインのようなもの )に混ぜてみたりと様々な試みが行われ、現在ではトニックウォーターがその代表的なドリンクとして現在も飲まれています。

ジュニパーベリー Juniper berries

ジュニパーベリーとは、「 西洋ネズ 」という針葉樹にできる実のことです。 北半球の気温の低い地域には広く分布していますので、よく見かけることのできる樹木なのです。写真でみるとブルーベリーのような見た目ではありますが、見た目以外の香りや風味は全く異なっており、実というよりは植物の香りと思ってください。

口にすると、ハーブ特有の香りが口の中に広がります。 ジンには必ずこの実が使われていることもあり、ジンの香りはこの実が大元だというのがよくわかるかと思います。 その香りから、観葉植物用のハーブとしても販売しております。

ハーブティーとしても飲まれていて、利尿作用や血糖値を下げる効用があり、昔は薬用酒として飲まれていた時期もありますが、当然摂取しすぎると、腎臓疾患を持っている方や妊娠、授乳期には悪影響となりますので、摂取量には注意が必要です。

ボタニカルとオーガニック Botanical & Organic

ボタニカル Botanical

ボタニカルを辞書で調べると、「 植物の・植物性の・植物学の 」と出ます。

分野や種類などによって指す意味も変わり、シャンプーや化粧品といった美容関連だと「 植物由来成分 」といった意味になり、ファッション関連だと花柄模様とした意味を持ちます。

お酒の場合は、美容関連に近い表現をします。 例えるとジンによくボタニカルという言葉が使われますが、これは香りづけや風味を出すために植物が製造過程で使用されていることです。

オーガニック Organic

オーガニックを辞書で調べると「 有機栽培 」とでます。 有機栽培とは、農薬、化学肥料を使用せず、太陽、水、土、生物といった自然恵みを生かして栽培、製造、加工される方法の事を指します。

人間の体のみならず、動植物、微生物にも良い影響を与える手法ですが、手間暇がかかってしまうことが難点と言えます。

ボタニカルとオーガニックの違い

ボタニカルとオーガニックはよく似ているようで、実は定義があり、上記にもありますように・・・

ボタニカル = 植物性や、植物由来などに使われ、植物柄としても使用される。 有機栽培や無農薬、天然といった際には使用しない。

オーガニック = 有機栽培、無農薬に使用される。日本でオーガニックとして販売するには、認定機関で認可をもらい、JASシールを貼ることを義務付けられています。

シトラス Citrus

シトラスとは、ミカン科ミカン属の果実類全般のことを言い、原産地はインド東部、中国、ミャンマーなどが有名です。

細かく紹介しますと、マンダリン、温州みかん、ポンカン、紀州みかん、桜島みかんなどのミカン類、ネーブル、バレンシア、ブラッドなどのオレンジ類、レモン、ライム、柚子、すだち、カボス、シークワーサー、シトロンなどの香酸柑橘類、夏ミカン、はっさく、デコポンなどの雑柑類などが代表的なものです。 他にもグレープフルーツ類、伊予柑、文旦、キンカン、タンカン、マーコット、セミノール、アグリフルーツ、カラタチ類など・・・。

シトラスにはシネフリンやアルカロイドが含まれていて、この成分が脂肪細胞のアドレナリン受容体を刺激して、中性脂肪の分解を促進させる働きがあることが確認されています。
脂肪燃焼効果の他にも、アロマセラピー業界でも気分を落ち着かせる効果があるため、エッセンシャルオイルなどでも使われています。

効率よく脂肪を分解して得られたエネルギーを体力減として利用し、食欲を抑えて空腹感を満たしたり、ダイエットによるイライラを抑えたりします。 なのでダイエットには必須の成分です。

玉露 Gyokuro

玉露とは日本茶の一種で、特徴として新芽が開き始めた頃に茶木を葦簀( すだれのようなもの )で覆い隠し、20日間直射日光が当たらないように育てられたお茶の名称です。

この工程により光合成を抑えることでカテキンの生成を制限し、渋味を抑えてうまみをしっかりと感じられるお茶になります。

苦味が抑えられ、まろやかな甘味、濃厚な旨味などおすすめ要素が満載の日本茶です。

しかし、製造の手間やコスト面で現在生産している場所が少なく、希少であることから他の茶葉に比べて高級茶葉として扱われています。

玉露という名前の由来は、1835年( 天保6年 )山本嘉兵衛( 製茶業者山本山の六代目 )が18歳の時に宇治郷小倉村の茶製造場で蒸茶をかき混ぜてみると、乾燥するにつれて手に付き小団子のような形の茶葉が出来上がり、飲んでみると気品のある風味と甘露のような甘味があったことから「 玉露 」と名前が付いたのが始まりです。