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マルガリータやテキーラサンライズの土台を支える、テキーラ・シルバー。アガベ本来のフレッシュな香りが魅力のこのお酒を、世界No.1の定番から石臼搾汁のプレミアム派・日本人職人が手がける希少品まで、厳選した8銘柄を比較表付きでご紹介します。
〚 テキーラ・シルバーのおすすめ銘柄 8選 〛
テキーラ・シルバーとは?

製造法・産地
テキーラはメキシコの指定5州でのみ生産が認められた原産地呼称酒で、ブルーアガベを主原料とします。アガベのピニャ(中心部)を蒸して甘みを引き出し、発酵・蒸留して造ります。
シルバー(ブランコ)は樽熟成を行わないか60日以内の短期熟成にとどめるため、無色透明でアガベ本来のフレッシュな香りとシトラスのような爽やかさがそのまま楽しめます。
歴史・誕生
テキーラの歴史はアステカ文明の時代に遡ります。先住民はアガベの樹液を発酵させた「プルケ」を神聖な飲み物として用いていました。
16世紀にスペインが蒸留技術を持ち込むとメスカルが誕生し、その中でもハリスコ州のブルーアガベだけを使ったものが後にテキーラとして区別されるようになりました。1968年のメキシコオリンピックを機に世界的なブームとなりました。
飲まれ方・使われ方
テキーラ シルバーはカクテルベースとして世界中のバーで最も多く使われるテキーラです。マルガリータ・テキーラサンライズ・パロマなど定番カクテルのほとんどがシルバーを使用します。またライムと塩を使ったショットスタイルは世界共通の楽しみ方として広く親しまれています。
クリアでフレッシュな風味はソーダやジュースとの相性も抜群で、家庭でも手軽に本格カクテルが楽しめます。
テキーラ・シルバーのおすすめ銘柄 8選|カジュアルに楽しむ定番銘柄 4選
カジュアルに楽しむ 4選 比較表

| 項目 | クエルボ シルバー | サウザ シルバー | エスポロン ブランコ | コラレホ ブランコ |
|---|---|---|---|---|
| 香り | 柑橘系 フローラル アガベ | 柑橘系 ペッパー フローラル | バター メロン 白桃 | 柑橘系 ハーブ フレッシュ |
| 味わい | スムース 甘辛 バランス型 | 爽やか フルーティー すっきり | 甘み軽め バニラ フルーティー | シトラス ハーブ バニラ余韻 |
| 特徴 | 265年の歴史 世界No.1 ミクスト | 自社農園 原産地呼称 創始者 | 圧力釜独自製法 100%アガベ 全米人気 | シャラント式 270年の歴史 グアナファト |
| 価格帯 | 1,500円 前後 | 1,500円 前後 | 2,500円 前後 | 2,500円 前後 |
No.1 クエルボ・シルバー Cuervo

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、ライムやレモンを思わせる瑞々しい柑橘の香りが広がり、アガベ由来のフローラルで甘い香りがふわりと重なります。口に含むとライトからミディアムボディのなめらかな口当たりが心地よく広がり、甘みと辛みのバランスが整った穏やかな飲み口が続きます。
フルーティーでフレッシュなアガベの風味がすっきりとした後味へと続き、余韻は爽やかに消えていきます。樽熟成を行わないことでアガベ本来のクリアな個性がそのまま活きており、ショットで飲んでも、カクテルベースとして使っても外れない、まさに定番中の定番テキーラです。
誕生・歴史

クエルボの歴史は1758年、スペイン統治時代にホセ・アントニオ・デ・クエルボがスペイン王からハリスコ州の土地を譲り受け、テキーラ生産を始めたことに遡ります。1795年にはスペイン国王から製造特許状を授与され、公式に認定された最古のテキーラメーカーのひとつとなりました。
19世紀後半にはアメリカへ輸出を開始し、禁酒法時代にも需要が高まって世界へと広がりました。ブランド名「クエルボ」はスペイン語で「カラス」を意味し、祖先がカラスの存在に助けられた伝説に由来しています。現在は世界販売量No.1テキーラブランドとして世界中で愛されています。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
クエルボ・エスペシャル・シルバーはアガベを51%以上使用したミクストテキーラで、蒸留後に樽熟成を行わずボトリングする製法を採用しています。熟成をしないことでアガベ本来のフレッシュで爽やかな風味がそのまま楽しめるのが最大の特徴です。
100%アガベにこだわるエラドゥーラやカスカウィンとは異なり、ミクストならではのクリアで軽やかな酒質はカクテルのベースとしての汎用性が非常に高く、マルガリータやテキーラサンライズなどのカクテルレシピで世界中のバーテンダーに長年愛用されてきた実績があります。日本ではアサヒ飲料が販売権を持ち、入手しやすさでも他銘柄に抜きん出ています。
265年の歴史が証明する、世界No.1の味
No.2 サウザ・シルバー Sauza

Photo|画像提供 SUNTORY
味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、ライムとレモンを思わせるすっきりとした柑橘の香りが立ち上がり、アガベ由来のフローラルで爽やかな香りが優しく重なります。
口に含むとライトボディで軽やかな口当たりが広がり、スパイシーさと柑橘の酸味、アガベ由来の甘くコクのある風味がバランスよく調和します。後味はすっきりとクリアに消えていき、重さを感じさせない爽快な飲み口が特徴です。テキーラ特有のアガベの個性を感じながらも飲みやすさを兼ね備えたこのバランスこそ、マルガリータやパロマなどカクテルのベースとして世界中のバーテンダーに長年選ばれてきた最大の理由です。
誕生・歴史

1873年、わずか15歳のドン・セノビオ・サウザがハリスコ州に蒸留所を取得してテキーラ生産を始めたのがサウザの原点です。「メスカル」と一括りにされていた時代に、サウザは初めてラベルに「テキーラ」と明記して販売した先駆者でもあります。
2代目ドン・エラディオは1903年にヨーロッパ輸出を成功させ、3代目ドン・フランシスコは模倣品が横行する中でメキシコ政府に働きかけてテキーラの原産地呼称制度の確立に貢献しました。「テキーラ」という言葉を世界に広め、その価値を守り抜いてきた3代にわたる情熱が、サウザ150年の歴史の礎です。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
サウザ・シルバー最大の特徴は、多くのテキーラメーカーが契約農家に委託栽培する中、大部分を自社農園で栽培する「農場から一貫管理」の製法にあります。
化学肥料を避けアガベの繊維を堆肥に再利用し、自社管理の水脈で灌漑するという丁寧な農業が品質の土台です。収穫当日にピニャを蒸留所へ運ぶ鮮度へのこだわり、85度の温水でアガベジュースを丁寧に抽出する「ジェントル・エクストラクション」という独自の糖化・抽出法も他銘柄にはない設計です。ポットスチルで2回蒸留することでブルーアガベの個性を際立たせる製法は、2015年ISCテキーラ プロデューサー オブ ザ イヤーという国際的な評価に裏付けられています。
テキーラという言葉を世界に広めた、150年の本物
No.3 エスポロン ブランコ Espolon

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、焼いたアガベのしっかりとした香りを軸に、メロンや白桃を思わせる濃厚なフルーツ感とフローラルな甘い香りが重なります。バターのようなやわらかさも漂い、口に含むと甘みは重くなく軽やかで、バニラのコクとほのかなスパイシーさ、ミネラル感が絶妙なバランスで続きます。
後味はすっきりとフルーティーに消えていき、100%アガベとは思えないクリアな飲み口が特徴です。ストレート・ロック・ソーダ割り・カクテルベースとどんなスタイルにも対応できる懐の深さは、テキーラにクセがなく、それでいてテキーラらしさを十分に楽しめるという世界中のテキーラ愛好家の評価を裏付けています。
誕生・歴史

1998年、ハリスコ州ロスアルトス地方に、このブランドを生み出すためだけに建設されたサン・ニコラス蒸留所で誕生したのがエスポロンです。
マスターディスティラーのシリロ・オロペーザ氏が50年以上のテキーラ職人としての経験と革新的な挑戦を融合させて生み出したこのブランドは、アメリカでは発売直後から話題を呼びTOP10入りの売上を記録。2020年秋に日本へ正式上陸を果たしました。ボトルのラベルはメキシコの伝説的版画アーティスト、ホセ・グアダルーペ・ポサダへの敬意を込めたデザインで、死と生まれ変わりを象徴するカラベラ(スカル)と、ブランドのシンボル「ラモン」と名付けられた雄鶏が描かれています。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
エスポロン最大の製法上の個性は2つあります。ひとつは加熱方法で、アウトクラベ(圧力釜)を使いながら圧力を弱めに調整することでキャラメルっぽさを出すという独自の技術です。
通常のレンガ釜(マンポステラ)とも一般的な圧力釜とも異なる、この絶妙な圧力コントロールがエスポロン特有のキャラメルとフルーツが共存する香りを生み出しています。もうひとつは蒸留方法で、単式蒸留機(ポットスチル)に加えて連続式蒸留機(カラムスチル)も組み合わせることで、アガベの個性を残しながら雑味を徹底的に取り除いています。さらに発酵時にクラシック音楽をかけて音波の振動で酵母を活性化させるという遊び心あふれるこだわりも、エスポロンならではです。
クラシック音楽で育てた、メキシコの遊び心
No.4 コラレホ ブランコ Corralejo

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、強烈な柑橘類とフレッシュなハーブの香りが広がり、新鮮なアガベの青々しいアロマが心地よく重なります。
口に含むと、蒸し焼きにしたアガベの甘みとフレッシュなアガベの風味が融合した奥行きのある味わいが広がり、シトラスとハーブのノートが絶妙なバランスで続きます。フィニッシュには洗練されたバニラウッドのやわらかな余韻が長く残り、樽熟成なしとは思えない上品な飲み後感が特徴です。クエルボやサウザのような定番とも、ロスアルトス産のフルーティー系とも異なる、グアナファト州ならではのエレガントで個性豊かな味わいが楽しめます。
誕生・歴史

コラレホの歴史は1755年、メキシコ独立の父ミゲル・イダルゴ神父ゆかりの地、グアナファト州に蒸留所が設立されたことに始まります。270年近くにわたって伝統を守り続けてきたこの蒸留所は、グアナファト州で唯一テキーラを製造するブランドとして独自の地位を確立してきました。
テキーラといえばハリスコ州というイメージが強い中、グアナファト州の豊かな土壌で育ったブルーアガベの個性を活かした独自のテキーラは世界78カ国で販売され、メキシコ国内でもトップ3に入る人気を誇ります。テキーラ消費量世界No.1のアメリカ市場でも高い評価を受けている、270年の歴史が生む本物の一本です。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
コラレホ最大の製法上の個性は、テキーラ業界では極めて珍しい「シャランティーズ式蒸留器(シャラント式)」の採用にあります。一般的なテキーラがポットスチルや連続式蒸留器を使うのに対し、コラレホはコニャックの製造に使われるこの銅製蒸留器と連続式蒸留器の2段階蒸留を組み合わせることで、テキーラでありながらコニャックのようなまろやかさと芳醇さを実現しています。
さらにグアナファト州産のブルーアガベをじっくり蒸し焼きにして糖度と香りを最大限に引き出した後、シャラント式蒸留器を通すことで、他のシルバーテキーラにはない洗練されたバニラウッドの余韻が生まれます。ハリスコ州産とはひと味違うテロワールが楽しめる一本です。
コニャックの技術がテキーラを上品に変えた
テキーラ・シルバーのおすすめ銘柄 8選
本格・個性派 4選|ストレートで向き合う本格派銘柄
本格・個性派 4選 比較表

| 項目 | エラドゥーラ プラタ | パトロン シルバー | アレッテ ブランコ | カスカウィン ブランコ |
|---|---|---|---|---|
| 香り | 柑橘系 シナモン フルーティー | シトラス メロン 蜂蜜 | アガベ ハーブ ミネラル | 柑橘系 スパイシー ミネラル |
| 味わい | なめらか フルーティー 樽香ほのか | スムース 甘み キレある | 自然な甘み 青々しい苦み 長い余韻 | 甘辛複雑 柑橘系 濃い飲み応え |
| 特徴 | 45日樽熟成 10年育成 自家農園 | 石臼搾汁 手作りボトル セレブ御用達 | 7年育成 火山湧水 名馬由来 | 日本人職人 120年の歴史 自然発酵 |
| 価格帯 | 4,500円 前後 | 5,000円 前後 | 3,500円 前後 | 4,000円 前後 |
No.5 エラドゥーラ・プラタ Herradura

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、ピュアなアガベの香りがフルーツとシナモンの香りへ変化していく複雑で魅力的なアロマが広がります。柑橘類のやわらかな香りにアガベのフローラルな甘みが重なり、口に含むとライトボディでフルーティーな風味が心地よく広がります。
スタンダードテキーラにありがちな喉に焼け付く刺激がなく、驚くほど滑らかな口当たりが特徴で、アガベの爽やかさにシナモンの温かみが加わった上品な余韻が続きます。シルバーテキーラとは思えないなめらかさと深みは、10年育成のアガベと45日間の樽熟成という二重のこだわりが生み出す、エラドゥーラだけの味わいです。
誕生・歴史

1870年、フェリクス・ロペスがハリスコ州アマティタンのサン・ホセ・デル・レフーヒオ農園でテキーラ造りを始めたのがエラドゥーラの原点です。1800年代後半のある日、2代目アウレリオ・ロペス・ロサレスがアガベ畑で輝く金属片を発見します。金だと思い駆け寄ると、それは蹄鉄(エラドゥーラ)でした。幸運の兆しと確信したアウレリオは農園名を「カーサ・エラドゥーラ」に改名し、蹄鉄をブランドのシンボルとしました。
125年以上にわたる家族経営を経て、現在はブラウン・フォーマン社(ジャックダニエルを持つ企業)の傘下に入り、日本ではアサヒビールが販売を担っています。蹄鉄が今日もすべてのボトルに輝く、150年の幸運が宿る一本です。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
エラドゥーラ・プラタが他のシルバーテキーラと根本的に異なるのは、シルバーでありながら45日間のアメリカンホワイトオーク新樽熟成を経ているという点です。一般的なシルバーは無熟成か極短期熟成ですが、エラドゥーラは樽由来のシナモンやフルーティーな香りを取り込んだ独自の位置づけを確立しています。
原料は100%自家農園で栽培した10年育成のアガベのみを使用し、除草剤を一切使わない自然農法と、イースト菌を使わない蔵付き酵母による自然発酵を徹底。アマティタン村の湧き水で加水し、ステンレス単式蒸留器で2回蒸留します。クエルボやサウザのミクスト系とはまったく異なる、100%アガベの純粋さと樽の恩恵を同時に楽しめる唯一の存在です。
畑で見つけた蹄鉄が、150年の幸運を呼んだ
No.6 パトロン・シルバー Patron

味わい・香り・特徴
グラスに近づけると、シトラスやフレッシュなアガベ、メロンを思わせる爽やかなアロマが広がります。蜂蜜のような甘さと香りが奥底に潜み、口に含むとなめらかでスムースな口当たりが全体に広がり、柑橘類のフレッシュなニュアンスとアガベ由来の自然な甘みが絶妙に調和します。
後味はすっきりとキレよく消えていき、飲み飽きしない上質な余韻が続きます。ストレートで飲めばアガベの純粋な個性を堪能でき、ソーダで割ればその繊細なフルーティーさが炭酸の爽快感に乗って際立ちます。初心者からテキーラ上級者まで幅広く楽しめる、プレミアムテキーラの教科書のような一本です。
誕生・歴史

Photo|ジョン・ポール・デジョリア Wikipedia
1989年、ホームレスから世界的億万長者へという感動の人生を歩んだジョン・ポール・デジョリアと、テキーラ業界のベテランであるマーティン・クロウリーが「世界最高のテキーラを作る」という一点の目標のもとに立ち上げたのがパトロンです。
クリント・イーストウッドやピーター・フォンダがTV番組や映画で取り上げたことをきっかけに瞬く間に人気ブランドへと飛躍し、ハリウッドスターやヒップホップアーティストが愛飲するセレブリティテキーラとして世界を席巻しました。ブランド名「パトロン」はスペイン語で「守護聖人」を意味し、多くの人々への感謝の思いが込められています。現在はバカルディ社が所有し、世界中で愛され続けています。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
パトロン最大の個性は、大量生産が主流のテキーラ業界において徹底した手工業製法を守り続けていることにあります。10年もの歳月をかけて育てられた最高級の大型アガベのみを使用し、小型のレンガ釜(マンポステラ)で79時間という長時間蒸し焼きにして濃厚な甘みを引き出します。搾汁には古来の巨大石臼「タオナ」とローラーミルを組み合わせて使用し、木製発酵槽と銅製単式蒸留器で2回蒸留します。さらにボトルはすべてガラス職人の手作りで、一本ごとにシリアルナンバーが施されています。
クエルボやサウザのミクスト設計とは根本的に異なり、素材・製法・ボトルの三方向すべてで妥協しないプレミアムの哲学が、あのなめらかさを生み出しています。
ホームレスから生まれた、世界最高のテキーラ
No.7 アレッテ Arette

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、フレッシュなアガベの力強い香りにハーブのような爽やかさが重なり、テキーラ火山の湧水が宿すミネラル感がほのかに漂います。口に含むと7年かけて育ったアガベ由来の自然な甘みがゆっくりと広がり、添加物なしの素材だけが生み出す純粋な旨みが続きます。フィニッシュは余韻が長くクリーンで、人工的な甘さや雑味がまったくなく、素材の誠実さがそのまま味わいになったような一本です。
カクテルに使うとアガベ本来の個性が他の素材を引き立て、ストレートやソーダ割りでは職人の魂を感じる奥深い風味が楽しめます。
誕生・歴史

テキーラ4大創始家のひとつ、オレンダイン家に生まれたハイメとエドゥアルド兄弟は、物心ついた頃からテキーラ業界に身を置くことを心に決めていました。祖父が売却しようとした1900年頃創業の古い蒸留所「エル・ジャノ」を譲り受け、1978年に再建。1986年に独自ブランド「アレッテ」を立ち上げました。
ブランド名は1948年ロンドンオリンピックでメキシコ史上初の金メダルをもたらした名馬「アレテ」に由来し、片目が見えないにもかかわらず勝利した馬の物語は創業者兄弟が幼少期から愛した乗馬への情熱とも重なります。家族の歴史と馬への愛が詰まった、ロマンあふれるブランドです。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
アレッテの製法は、テキーラ業界の中でも際立って丁寧な工程にあります。まず一般的な3年収穫とは異なり、7年間じっくり育ったアガベを手摘みで収穫することで自然の糖度を最大限に蓄えます。加熱後は一日かけて自然冷却し、最初の2時間に流れ出る苦みを含む水分を破棄して、その後の甘い水分だけを使用するという徹底した不純物除去を行います。
アガベ由来の天然酵母とライムの木など自然由来の酵母でじっくり発酵させ、銅製コイル付きステンレス蒸留器で2回蒸留。全工程でテキーラ火山の湧水のみを使用し、カラメルなどの添加物は一切使いません。素材と製法への妥協しない姿勢が、クラレホやパトロンとも異なる野性的な旨みを生み出しています。
片目の名馬が金メダルを獲ったように、本物は個性で輝く
No.8 カスカウィン ブランコ Cascahuin

味わい・香り・特徴
グラスに注ぐと、加熱されたアガベの香りを軸に、レモンやライムの爽やかな柑橘香、エル・アレナルの豊かなミネラルを含んだ水の香りが複雑に重なります。口に含むとしつこくない自然な甘みがしっかりと広がり、スパイシーさとオレンジ系の柑橘が次々に顔をのぞかせ、まるでアガベ畑に立っているような青々しい苦みが余韻として続きます。
過剰にボトルを作り込まない分、テキーラを作り込むという質実剛健な蒸留所の哲学が、この複雑に絡み合う唯一無二の味わいを生み出しています。シルバーテキーラの中でも特に「飲み応え」を求める方に強くおすすめしたい一本です。
誕生・歴史

Photo|夕焼けに光る丘
カスカウィンは1904年、創業者の叔母が始めたテキーラ造りに端を発します。その想いと技術は世代を超えて受け継がれ、1955年にメキシコ・ハリスコ州エル・アレナルに蒸留所として創業。3世代にわたり100%メキシコ資本・親族経営を貫いてきた老舗です。
ブランド名「カスカウィン」はプレ・ヒスパニック語で「光の丘」または「丘の祭り」を意味し、今もエル・アレナルを象徴するランドマークとして知られています。そしてこの蒸留所をより特別なものにしているのが、マルガリータに惚れ込み35歳でメキシコに移住した景田哲夫氏の存在です。2018年に日本人初のテキーラ職人(テキレロ)としてメディアに紹介され、日本でもその名が広く知られるようになりました。
製法・他のテキーラ・シルバーとの違い
カスカウィン ブランコの製法は、他のシルバーテキーラと一線を画す細部へのこだわりに満ちています。アガベの大半を自社農園でまかない、発酵はステンレスタンク7割・セメントタンク3割という独自の比率で自然発酵させることで、風味に複雑な奥行きを生み出します。
2回の単式蒸留後、エル・アレナルの浄水で38%に加水調整し、蒸留後に1ヶ月保管して味を安定させてからボトリングするという丁寧な工程も他銘柄にはない特徴です。パトロンやエスポロンがロスアルトス産の甘みを前面に出す設計であるのに対し、バジェス地方産のカスカウィンは甘み・辛み・苦み・ミネラルが複雑に絡み合うテロワール重視の味わいで、テキーラの奥深さを知る愛好家を虜にします。
マルガリータに惚れた日本人が、本物のテキーラに辿り着いた
テキーラ・シルバーの美味しい飲み方とアレンジ
ストレート・ロックでアガベ本来の個性を堪能する

〇 テキーラ・シルバーをストレートで楽しむなら、冷凍庫で1〜2時間冷やしてショットグラスで飲むのが本場メキシコ流です。冷やすことでアルコールの刺激がやわらぎ、アガベのフレッシュな甘みと柑橘の香りが際立ちます。
〇 パトロンやカスカウィンのような本格銘柄はロックグラスに大きめの氷を一つ入れてゆっくり向き合うスタイルがバーテンダーのおすすめです。氷が溶けるにつれてアガベの香りが開いていく変化をじっくり楽しんでください。
〇 アレンジ: ライムを一絞りしてひとつまみの塩を舐めながら飲む「テキーラ・ショット」スタイルは世界共通の楽しみ方です。また少量のアガベシロップを垂らすと甘みが増して飲みやすくなります。シナモンスティックでゆっくりかき混ぜるとスパイスの香りがアクセントになります。
注意点: テキーラのアルコール度数は38〜40%と高めです。必ずチェイサー(水)をそばに用意してゆっくり楽しみましょう。一気飲みは厳禁です。
ストレート・ロックにおすすめの銘柄
炭酸割りで爽快なメキシカンスタイルを楽しむ

- ソーダ(ランチョ・ウォーター)・・・テキーラ1:ソーダ3〜4の割合でグラスに注ぎ、ライムを一絞りするだけで完成するシンプルで最高に爽快な飲み方です。テキサス発祥のスタイルで、エスポロンやサウザとの相性が特に抜群です。
- グレープフルーツソーダ(パロマ)・・・テキーラにグレープフルーツジュースまたはグレープフルーツ系炭酸を合わせてライムを絞るメキシコの国民的ドリンクです。コラレホやアレッテのフルーティーな銘柄がよく合います。
- コーラ・・・テキーラ1:コーラ3の割合でライムを添えるだけ。クエルボやサウザのようなカジュアル銘柄との相性がよく、飲みやすいスタイルです。
- ジンジャーエール・・・テキーラのスパイシーさとジンジャーのキレが絶妙にマッチします。ライムを加えればモスコミュールのテキーラ版として楽しめます。
- トニックウォーター・・・トニックのほろ苦さとアガベの甘みが調和した食前酒としてもおすすめのスタイルです。
- アレンジ・・・どの炭酸割りにもグラスのふちに塩をつけるスノースタイルを加えると本格的なメキシカンスタイルになります。ライム・レモン・グレープフルーツなど柑橘系を添えると風味が格段にアップします。
注意点: 炭酸で割ると飲みやすくなりますが、アルコール量は変わりません。パロマやランチョ・ウォーターは特に飲みやすいため、ペースが上がりすぎないよう注意してください。
炭酸系におすすめのテキーラ・シルバー
カクテルベースとして本格的に楽しむ
〇 テキーラ・シルバーはアガベのフレッシュな香りと柑橘のニュアンスがカクテル全体に爽やかさを加えるため、世界中のバーで最も多く使われるテキーラです。
〇 カジュアル銘柄(クエルボ・サウザ)はマルガリータやサンライズなどカクテルベースに、本格銘柄(パトロン・カスカウィン)はシンプルなカクテルでテキーラの個性を活かすのに最適です。
注意点: マルガリータはアルコール度数が高くなりがちです。特にフローズンマルガリータは甘みで飲みやすく感じるため1〜2杯を目安にゆっくり楽しんでください。
カクテルにおすすめのテキーラ・シルバー
テキーラ・シルバーの定番・人気カクテル 7選
No.1 アイスブレーカー
初対面の緊張を、フルーティーな一口でほぐす

・テキーラ・・・・・・・・・・20ml
・ホワイトキュラソー・・・・・15ml
・グレープフルーツジュース・・30ml
・グレナデンシロップ・・・・・1tsp
独特なテキーラの風味と、特有の酸味を持つグレープフルーツジュース、そこにホワイトキュラソーとグレナデンシロップの甘味が加わり、フルーティーで飲みやすいカクテルです。
タップで詳細表示
技法・・・・・・シェーク
グラス・・・・・オールドファッションド
アルコール・・・18%
最適なTPO・・・日中
カクテル言葉 ・・高ぶる心を静めて
No.2 テキーラサンライズ
グラスの中に朝焼けが宿る、目で飲むカクテル
No.3 マルガリータ
塩の縁に秘めた、無言の愛と爽快な一撃
No.4 シルクストッキングス
シルクのような口当たりが、特別な夜を彩る
No.5 メキシカン・エル・ディアブロ
悪魔の赤が滴る、甘くて危険な誘惑
No.6 パロマ
メキシコの国民的カクテルが、日本に届ける爽快感
No.7 モッキンバード
鳥のように軽やかに、ミントとテキーラが歌い合う

・テキーラ・・・・・・・・・・30ml
・グリーンミントリキュール・・15ml
・ライムジュース・・・・・・・15ml
テキーラの豊かな風味が感じられ、その後にミントリキュールの爽やかな甘味が広がります。ライムジュースの酸味が全体を引き締め、バランスの取れた爽快な飲み心地となっています。
テキーラ・シルバーに関するよくある質問( FAQ )

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