サケティーニ|カクテルレシピ・作り方・特徴・由来を解説( 日本酒・ドライジン )

レシピ

材 料

Recipe no.104

  • 日本酒・・・・・・・・・・・・・15ml
  • ドライ・ジン・・・・・・・・・・45ml
  • 梅干し・・・・・・・・・・・・・1個

技法 = ステア

作り方

グラスは カクテルグラスシャンパングラス クープ型 を使います。

  • Step 1 = ミキシンググラスに氷を入れ、氷のみを混ぜるようにクルクル回し、余分な水分を捨てます。
  • Step 2 = 日本酒・ドライ・ジンを、氷が入ったミキシンググラスに入れ、ステア します。
  • Step 3 = グラスに注ぎ、ピンを刺した梅干しを1個グラスに入れ完成です。
  • アルコール度数 = 32% ~ 33% 前後

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特徴・感想

マティーニのレシピは現在250種類以上あると言われています。 一つのカクテルに別ヴァージョンがこれ程多く存在するカクテルは、マティーニ以外ありません。 それほどまでにマティーニの存在は他のカクテルと比べても大きい存在なのです。

ドライ・ジンが多く入っていることもあり、マティーニと同様辛口のカクテルです。 日本酒を端麗辛口にすれば、マティーニ同様ドライのサケティーニに、甘口の日本酒を使うとまろやかさが少し出て、飲みやすさが出ます。 お好みで分量を変えてみるのも面白いかと思います。

今回のレシピには梅干しと記載しましたが、決まりはないので、オリーブでも構いません。

このカクテルで使う材料

マティーニの由来・定着・バリエーション

由 来

マティーニの歴史は古く、名前の由来はわかっておりません。 しかし幾つかの説の中で、2つの有力な説があります。

  • 1910年代にアメリカ・ニューヨークにあるザ・ニッカ・ボッカーホテルのバーテンダーが考案しました。 その考案者の名前が「 マルティーニ 」という名前で、そこから「 マティーニ 」となった説。
  • 最初にマティーニを作った際に、材料であるベルモットをイタリア製の「 マルティーニ・エ・ロッシ 」社製を使用し、その社名から「 マティーニ 」となった説。
歴 史

上記はアーネスト・ミラー・ヘミングウェイ 銅像

マティーニは別名 「 カクテルの王様 」と呼ばれていますが、それに関しても定説はなく不明のままです。 ただこれまでマティーニは様々な形でメディアに姿を現してきました。世界的に有名な著名人がマティーニを飲むことで、世界に知れ渡ったと考えられます。 その主な例として・・・

  • ヒトラーから世界を救った男で有名なイギリス首相も務めた「 ウィンストン・チャーチル 」はマティーニをこよなく愛していました。ジンの辛口を好んでいたため、ベルモットを入れるのではなく、ベルモットの香りを楽しみながらジンのストレートを飲んでいた説もあります。
  • アメリカの大女優であり、セクシー度No.1の「 マリリン・モンロー 」の作品の中にもマティーニは使われました。 作品名は「 七年目の浮気 」でマリリンがバーでマティーニを注文します、飲んでみると辛すぎたため、バーテンダーに砂糖を入れるよう要求するシーンが有名です。 この時のマリリンのセリフが「 私の故郷では砂糖を入れるのよ 」と言ってごまかしていました。
  • 同じく映画作品で「 007シリーズ 」のジェームス・ボンドが「 ウォッカマティーニをステアせずシェークで 」と注文するシーンが有名で、これをキッカケに多くのマティーニレシピが世に出るようになりました。
  • さらに文学界では20世紀の文学代表者でもあり、文学のみに留まらず社会にも多大な影響を及ぼした「 アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ 」の作品に「 河を渡って木立つの中へ 」の中で、主人公がバーテンダーにかなりのドライマティーニを注文しています。ヘミングウェイは作品の中のみではなく、自身もカクテルが大好きで、モヒートやフローズンダイキリなどをよく飲んでいました。その中でもマティーニは、戦争に出兵した際に、ジンとベルモットを持参し、口の中に両方を入れ、口の中でシェークし飲んでいたという逸話もあるほどです。

このように著名人達が愛したカクテルだからこそ「 カクテルの王様 」たる所以なのかもしれません。

マティーニのバリエーション
  • マティーニ・・・・・・・・・本家本元。別名「 カクテルの王様 」。
  • オペラ・マティーニ・・・・・ジンの辛み、デュボネの甘み、マラスキーノの香りが特徴。
  • ウォッカ・マティーニ・・・・ドライ・ジンをウォッカに変更したマティーニ。
  • エスプレッソ・マティーニ・・エスプレッソを使ったカクテル。
  • テキーニ・・・・・・・・・・ジンをテキーラへ変えレモンの香りを加えたレシピ。
  • 焼酎マティーニ・・・・・・・ジンを焼酎に変更したマティーニ、別名 酎ティーニ。
  • スイート・マティーニ・・・・ドライベルモットをスイートベルモットに変更したレシピ。
  • ギブソン・・・・・・・・・・オリーブをパール・オニオンに変更したマティーニ。
  • ウォッカ・ギブソン・・・・・ギブソンのジンをウォッカに変更したカクテル。

カクテルの材料

ジ ン

ジンの原型となる「 ジュネヴァ 」は現在のオランダ・ベルギーで誕生しました。 最初薬用酒としてこの世に生まれたジュネヴァは、ジェニパーベリーの良い香りが人気の原因となり、オランダ国民に深く浸透します。 その後イギリスに持ち込まれたジュネヴァは、イギリス国内でも人気を博し、ジンと名前を変え、18世紀には歴史上最高のジン消費量を記録します。その後ジンは海を渡り、アメリカへと伝わると、やはりそこでも人気を得て、それまでとは違いカクテルベースとして使用されるようになり、世界中で飲まれるようになりました。

製造は、出来上がったニュートラル・スピリッツにジュニパーベリーをメインとした様々なボタニカルを漬け込み、約1日間おきます。 使うボタニカルは、シトラス、コリアンダー、カルダモン、キャラウェイなど様々です。 これらに決まりはなく、各蒸留所が決めた素材を使い、その蒸留所の個性としてつくられます。 日本は日本ならではの玉露柚子山椒などが使われています。

漬け込みを終えると、再度蒸留器で蒸留し、加水してアルコール度数40%前後( 定義は37.5%以上 )に調整しボトリングして完成です。

ジンの定義は基本的な3つの定義が存在します・・・

  • ジュニパーベリーをメインとした香り付けをすること。
  • 完成時にアルコール度数が、37.5%以上であること。
  • 香り付けには定められた自然のもの、または天然かそれと同一の成分の香料を使用していること。

ここからさらに細かく分類されて様々な種類のジンが出来上がります。

ステアとは?

直接グラスに入れて混ぜることのできないカクテルグラスを使ったショートカクテル( マティーニ・マンハッタン etc… )を作るときに用いられます。

ミキシンググラス( 左の写真 )と言われる大きく厚みのあるグラスに、氷と材料を入れてかき混ぜます。 ステアにはもう一つ材料を「 冷やす 」という役目ががあります。 バーなどに行ってみるとお分かりかと思いますが、基本お酒は常温で棚に並んでいます。 なので材料を冷やすためにステア手法を用いるのです。

簡単にまとめますと、グラスに直接材料を入れて混ぜるのがビルド、ミキシンググラスに材料を入れて冷やすと混ぜるの両方するのがステアです。

お家で簡単人向け

バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿ってそこまで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうので注意しましょう。

本格的にやってみたい人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。

この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。

  • バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ

このカクテルのおすすめ グラス

カクテルグラス Cocktail glass

ショートドリンク用の脚付きグラス。

カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。

グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。

「 マティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なもので多く使います。

標準は、60mlが程よく入る90ml。

シャンパングラス Champagne glass

シャンパングラスは主に口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」がある。

クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。 当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。

フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に、一緒に作られました。始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにもつかわれたそうです。 容量は180ml ~ 300mlが一般的。

このカクテルで使う道具