[ スポンサーリンク ]
レシピ
材 料
Recipe no.369
技法 = ビルド
※ 1tsp = バースプーン1杯分の分量のこと
作り方
グラスは炭酸が抜けにくい コリンズグラス をおすすめします。他には ゴブレット、タンブラーグラス が使いやすいでしょう。
- Step 1 = グラスに氷、ゴールドラム、グレナデンシロップ、シュガーシロップを入れます。
- Step 2 = 泡立たないように静かにソーダを入れます。
- Step 3 = ゆっくりと ビルド をして完成です。
[ スポンサーリンク ]
特徴・感想

「 シャークス・トゥース Sharks Tooth 」とは「 鮫の歯 」という意味です。 なぜこの名前になったのかは不明で、名前だけ見ればアルコール度数が強めであったり、重めの風味をイメージしそうですが、飲んでみるとサッパリとしたカクテルです。
ラムベースのショートスタイルに同じ名前のカクテルがありますが、派生したものなのか、エル・プレジデンテのように全く別物なのかはわかりません。ただハワイでは昔サメは神の使いとして崇められてきたらしく、そのサメの歯は魔除けとしてアクセサリーなどに使われていたらしく、それがこのカクテルの由来かもしれません。
まろやかな飲み口のゴールドラムをベースに、ざくろのシロップであるグレナデンシロップの甘味をアクセントに加え、爽快感あるソーダで割ったレシピで、全体的に爽やかで飲みやすいカクテルです。 ゴールドラムを際立たせた一品と言えます。
[ スポンサーリンク ]
関連 カクテルレシピ リスト・一覧


※ 画像をクリックすると、レシピ リスト・一覧ページへジャンプします。
〚 他のカクテル レシピリスト 〛
このカクテルに使う材料

ベースのお酒・ラム

世界4大スピリッツの一つのラム。4大スピリッツの中でも生産量は1位です。
カリブ海生まれが影響してか、カクテルにはトロピカルカクテルのレシピがたくさんあります。
ほのかな甘味のある飲みやすいスピリッツなので、カクテルのみならずケーキやタルトなどのデザートや、紅茶の香りづけ、フレンチ料理などのに使われることも多く、生産量はジンやウォッカと同等ありながら、使われているジャンルは他を圧倒します。
ラムの歴史

ラムの主原料はサトウキビ、生まれはカリブ海です。(一説によるとキューバが有力です。) 初めにラムを作った国は特定できていませんが、1600年代の17世紀には存在したようです。
しかしサトウキビはカリブ海では自生しません。 ではなぜラムが生まれたのか・・・
それは1500年頃にヨーロッパの国々が、植民地であったカリブ海の島々へサトウキビが持ち込まれたからです。 サトウキビを栽培する気候などの環境がマッチしたため、カリブ海全域に広がり、島々が生産地となりました。
更にアメリカで作られたラムは、アフリカで黒人奴隷の代金として渡され、そこで交換された黒人が西インド諸島でサトウキビ栽培の労働となります。 このサイクル貿易がラムを世界中に広めた原動力のひとつになりました。
ラムの定着
そして17世紀カリブ海と言えばパイレーツ・オブ・カリビアンで有名な海賊です。 海賊と言えば宝と酒!
カリブ海の海賊が飲んでいるのは、ほとんどがラムです。 海賊のみならずこの時代のカリブ海のお酒はラムが一番飲まれていました。
1700年代中盤にイギリス海軍は、海の上の娯楽や、士気を高めるためにラムを兵士に配りました。 カリブ海の海賊とこの海兵の飲みものとしてラムは海のイメージが強くなっていったのです。
第二次世界大戦の頃のアメリカは「 ジン 」が人気でしたが、イギリスとの関係が悪く、ジンを輸入できずにいました。
そのジンの代わりに広まったのが同じスピリッツであり、アメリカでも生産しているラムです。 こうしてラムはジンやウォッカに勝るとも劣らない存在になっていきました。
日本では20世紀になってから生産されています。 基本的には西日本が主な生産地で、サトウキビで有名な沖縄県や、鹿児島県、高知県などです。
ラムの製法

主な原料はサトウキビですが、ラムには2種類の製法があります。 「 インドストリアル製法 」と「 アグリコール製法 」です。
〚 インドストリアル製法 〛
インドストリアル製法の特徴は、サトウキビから砂糖を精製する際に出る「 廃糖蜜 」を使用します。
この廃糖蜜を「 モラセス 」と呼び、そのモラセスを発酵させ蒸留し、オーク樽で貯蔵・熟成させます。
ラムの製法は2種類ありますが、世界中のラム総生産量の97%はこのインドストリアル製法です。 理由としてはモラレスは貯蔵しておくことで生産者のタイミングにラムを作ることができるためです。
そのため一年中ラムの生産を行うことができます。そして貯蔵をすることができるので、サトウキビを栽培し、収穫できる土地より離れた場所に蒸留所があっても製造できるというメリットがあります。
〚 アグリコール製法 〛
インドストリアル製法はモラセスを使うのに対し、アグリコール製法はしぼり汁をそのまま原料として製造します。
この製法は全世界のラム生産のおよそ3%程の生産量しかありません。
その理由はインドストリアル製法よりもずっと新しい製法であること、サトウキビは刈り取るとその瞬間から発酵が始まってしまうため、しぼり汁を使うこの製法は、サトウキビ栽培地の近くでないと生産できず、収穫時期以外生産できません。 これらがラム生産のおよそ3%程の希少価値の高い理由です。
- ラムの歴史・原料・製法は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
ラムの種類
ラムの種類には重さで分けられる場合(ライトラム・ミディアムラム・ヘビーラム)と色で分けられる場合(ホワイトラム・ゴールドラム・ダークラム)があり、今回は色でご紹介をいたします。
〚 ホワイト ラム 〛

モラセスを発酵させ、連続式蒸留機で蒸留後に内面を軽めに焦がした樽で短めの熟成をします。
熟成後、そのままの状態のラムを「 ゴールドラム 」、熟成ではなく貯蔵して濾過したものを「 ホワイトラム 」と呼びます。
ホワイトラムは軽めで口当たりがよく、他の材料と合いやすいため、カクテルに使われることが多いです。
Photo = ロリンコ( 写真提供 SUNTORY )
- おすすめのホワイト・ラムは ⇒ コチラ
〚 ゴールド ラム 〛
熟成後のままの状態だと「 ゴールドラム 」、熟成後濾過したものを「 ホワイトラム 」と呼びます。
短期間ではありますが樽熟成を行っているので、ストレートやロックスタイルにも向いています。
ダークラム程濃厚さはなく、ホワイトラムほどクリアさもないため非常に飲みやすいです。
ラムをロックなどで飲む場合は、まずはゴールドラムから飲むことをおすすめします。
Photo = キャプテンモルガン Captain morgan

- おすすめのゴールド・ラム ⇒ コチラ
〚 ダーク ラム 〛

- おすすめのダーク・ラムは ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
今回紹介したカクテルの材料
グレナデンシロップ

グレナデンシロップとは、ザクロの果汁に砂糖を加えてつくったノンアルコールのシロップ。 現在ではザクロのみではなく、木イチゴ、カシス、エルダーフラワーなど様々なベリーなどを使って製造されています。
カクテルでの使用は、色を付けるために使われたり、風味を加えるためや、甘味を足すために使用されています。カクテルでの使用だけではなく、お菓子作りの色付け、香りづけなどにも使われています。
グレナデンシロップのグレナデンとは、フランス語で「 グルナディンヌ grenadine 」が少し変わってグレナデンとなりました。 意味は直訳すると「 ザクロから生まれたもの 」になり、グレナデンのみではシロップの意味はありません。
日本やフランスなどではグレナデンシロップとザクロのシロップは同じものという考えがありますが、アメリカやイギリスなどの英語圏では数種類のベリーをまぜたシロップという認識が一般的です。
ちなみにオルスデローエ・グレナデンというリキュールが存在していますが、これはザクロのリキュールであって、製法もグレナデンシロップとは違いますし、アルコールが入っていますので別物という認識が必要です。
- グレナデンシロップの歴史・原料・種類は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
ビルドとは?

材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。
お家で簡単人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
本格的にやってみたい人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
v
カクテルを飲むタイミング用語 TPO
オールデイカクテル All day

カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。
主に食欲を増進させるためにサッパリとさせている食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテル。 眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。 オールデイ・カクテルとは、そういったシチュエーションなど向き不向きが無いカクテルのことです。
プレディナー Pre dinner cocktail
プレディナー・カクテル( 食前酒 )とは食事前に飲むお酒のことです。胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果もあるそうです。
プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。 現在では西洋料理に飲まれることが文化として定着しています。
プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。

お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールやカンパリといった少し苦みがり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
このカクテルのおすすめ グラス
コリンズグラス Collins glass

背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。 容量は270ml ~ 360mlくらいが一般的。
ゴブレット Goblet
ゴブレットとはグラスに土台と足が付いたグラスの事です。
特徴としてはワイングラスのように足が長くないことと、容量が多く入ることで、タンブラーグラスの代わりや、氷をたっぷり使うカクテル、ビール、ドリンク以外で使われ、パフェなどのデザートの器としても使われます。
使い勝手が良く、見た目も上品さと可愛らしさがあり、様々なシチュエーションであったり、お店などで幅広く使われています。
ゴブレットが誕生したのは14世紀だと言われていて、名前はフランス語で、「 Goblet 」と表記します。 元々は「 ゴブレー 」と呼んでいたそうですが、いつの間にか「 ゴブレット 」となったようです。

聖杯にもこのゴブレットが使われており、映画「 ハリーポッター 炎のゴブレット 」でもその名前が使われています。 容量は300ml前後が一般標準サイズ。
タンブラーグラス Tumbler glass

カクテルのみならず様々なドリンクに使われる最も一般的なグラスです。
「 タンブラー Tumbler 」の語源は「 倒れるもの 」や「 転ぶもの 」の意味があり、元々獣を狩り、残った角等をくり抜いてコップにし、底が真っ平にはならなかったので、よく倒れていたことからこの名前が付いたそうです。
別名ハイボールグラスとも呼ばれることがあり、主にハイボールスタイルや、ソフトドリンクなどに使われています。 オールドファッションドグラス( ロックグラス )を原型として誕生したとも言われ、オールドファッションドグラスをそのまま縦に長くしたような形をしています。
使い勝手が良く、容量も多く入るため、どの家庭にも必ずいくつかはあるグラスで、用途がおおいためか容量の種類も一番多くあると言っても過言ではないでしょう。
素材もガラス製だけではなく、木製、金属製、陶器、プラスチック製と様々なものがあります。 容量は6オンスの180ml、8オンスの240ml、10オンスの300mlが一般的で、飲食業界では略して6タン、8タン、10タンなどと呼ばれているそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ
このカクテルに使う道具

