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世界4大スピリッツの一つのラム。4大スピリッツの中でも生産量は1位です。 ラムの種類には重さで分けられる場合(ライトラム・ミディアムラム・ヘビーラム)と色で分けられる場合(ホワイトラム・ゴールドラム・ダークラム)があり、当サイトでは色でご紹介をいたします。
ほのかな甘味のある飲みやすいスピリッツなので、カクテルのみならずケーキやタルトなどのデザート、紅茶の香りづけ、フレンチ料理などのに使われることも多く、お酒の消費ではジンやウォッカに劣りますが、使われているジャンルは他を圧倒します。
ダークラムの特徴は、内面を焦がした樽で熟成することで樽からの独特な香味成分が出て、濃い茶色になるのが特徴です。他にも様々なフレーバーを使ったり、カラメル着色などをしてコクと香りが強く甘味があり、ウィスキーに近いスピリッツです。
その3色のラムの中で最もロックやストレートで飲まれる「 ダークラム 」おすすめ4選をご紹介いたします。
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マイヤーズ Myers’s

原産国 = ジャマイカ
歴 史
1879年ジャマイカの砂糖農園を営んでいた「 フレッド・ルイス・マイヤーズ 」とその息子たち家族によって創業しました。
1924年にオリジナル・ダークラムの前身にあたるプランターズ・パンチがヒットし、これによってマイヤーズ社は大成長を遂げます。
そこからマイヤーズ・ダークラムが生まれ、現在では世界40を超える国に輸出、販売を行っております。
製 造

出来上がった2種類の原酒を冷蔵コンテナでイギリスのロンドンにある Diageo Pic社のグラズゴー工場に輸出します。 そこで4年の歳月をかけたオーク樽熟成と、オリジナルブレンドを行い販売しています。
特 徴
何といっても濃厚で香りが豊かなのが特徴であり、200種類以上から20種に厳選された原酒を使い、通常2年熟成が一般ですが、マイヤーズラムは4年の歳月をかけオーク樽で熟成させます。
ストレート、オン・ザ・ロック、カクテルとどれでも使えるラムです。
さらに「 お酒 」というジャンルにとらわれず、料理・デザートなどでも使われ、お酒を飲まない人でも使ったことがある方が多いかもしれません。

ロン・サカパ Ron zacapa

原産国 = グアテマラ
歴 史
グアテマラ東部に位置する町「 サカパ 」で生まれました。キッカケはサカパ市の創立100周年を記念して、グアテマラのラム製造会社がこれまでの知識、技術を総動員して特別なラムを作り出しました。
製 造
サトウキビを凝縮させ、その一番搾り汁のみを使用し、アグリコール製法によって作られます。この一番搾り汁を「 バージン・シュガーケイン・ハニー 」と呼び、ロン・サカパのオリジナルテイストの土台になります。
パイナップルから抽出した独自の酵母で発酵させ、蒸留し更にオーク樽で熟成をします。
熟成場所も特徴的で、天国に一番近い蒸留所、または雲の上の家など呼び名があるように海抜2,300mで熟成されます。高地により気圧が低いことによって樽の味わいをしっかりと得ることができるためです。
こうして出来上がったロンサカパは、「 ラム酒のコニャック 」や、「ラム酒の王道 」という名で呼ばれることもあります。
特 徴
味わいはコクが強く、他のラム酒には無い芳醇な香りと風味があり、レーズン、アプリコット、コーヒーの風味や、やさしいバニラと蜂蜜の甘味、ジンジャーとシナモンのバランスの取れたスパイシーさが魅力です。
おすすめはもちろんロックスタイルですが、バニラアイスにかけて「 アフォガード 」にしても上品な甘味を味わえて美味しいです。

ディプロマティコ レセルバエスクルーシバ Reserva exclusiva

原産国 = ベネズエラ
製 造
ディプロマティコの蒸留所は、ピュアな水が流れるベネズエラのアンデス山脈のふもとに位置します。 製造に使われるサトウキビも同じ地域で栽培されたものを厳選して使用します。
醗酵は、サトウキビの糖蜜で軽やかな味と、シュガーケインハニーの複雑な味わいの両方を使用。 糖蜜は高い濃縮度ですが、灰含有量と粘度は低いので飲みやすくなっています。
そして蒸留はスペイン系ラムを製造する「 コラムスチル 」と、カナディアンウィスキーで使用される「 バッチケトル 」、スコッチウィスキーで用いられる「 ポットスチル 」を使用しています。 各蒸留器から生まれる原酒をオーク樽で「 ライト 」、「 セミヘビー 」、「 ヘビー 」の3タイプの熟成したラムを製造し、それをブレンダーが調和させることで、味わいの変化に富んだラムを作り、世界中で高い評価を得ています。
特 徴
瓶のラベルに描かれたおじいさんの名前は「 ドン・ファンチョ 」と言い、ディプロマティコを造る際にインスピレーションとなった重要人物です。
この土地の貴族であったドン・ファンチョは、ラムやその他の伝統的な飲料の品質向上のため、原材料や技術の研究に情熱を注ぎました。 彼の感性と信念は地域の環境を守ることに繋がり、ラム製造の重要さを気づかせました。 その情熱と信念の証として、現在ではドン・ファンチョの肖像をディプロマティコ・ラムのイメージキャラクターとしてラベルに描かれています。
オレンジピール、メープルシロップ、リコリス、トフィーファッジの風味が広がる芳醇で複雑な味わいのダーク・ラムです。 重すぎず洗練された味わいは、世界60ヵ国以上の国で現在も飲まれ続けています。
ストレートやオールドファッションド( ロックスタイル )で飲むことをおすすめしますが、カクテルに使用にも適している上に、エスプレッソやチョコレートなどにも使えるダークラムです。

プランテーション Plantation

ラムの生産地と言えば中南米が主ですが、このプランテーション・ラムは、コニャック造りの名手であるフランスの「 コニャック・フェラン 」社が造っています。
原産国である中南米のそれぞれの国の伝統的な手法で造られ、熟成されたラム酒を、フランスのフェラン社へ持ち帰り、フレンチオーク樽でさらに熟成させます。 これをダブルエイジング製法と呼び、より洗練された風味と香りを持つようになります。
数あるプランテーション・ラムの中でもスタンダード的存在であるプランテーション・オリジナルラムを紹介。 ジャマイカとトリニダードで3年間熟成させたラムを、フランスで半年間熟成させた一品。
屋やスモーキーな香りと、洗練された深い味わいが特徴的です。
ロックなどでも美味しく飲めますが、コスパが良いためカクテルにも十分使えるダークラムです。
ラムの歴史・原料・製法

世界4大スピリッツの一つのラム。4大スピリッツの中でも生産量は1位です。
カリブ海生まれが影響してか、カクテルにはトロピカルカクテルのレシピがたくさんあります。
ほのかな甘味のある飲みやすいスピリッツなので、カクテルのみならずケーキやタルトなどのデザートや、紅茶の香りづけ、フレンチ料理などのに使われることも多く、生産量はジンやウォッカと同等ありながら、使われているジャンルは他を圧倒します。
ラムの誕生

ラムの主原料はサトウキビ、生まれはカリブ海です。(一説によるとキューバが有力です。) 初めにラムを作った国は特定できていませんが、1600年代の17世紀には存在したようです。
しかしサトウキビはカリブ海では自生しません。 ではなぜラムが生まれたのか・・・
それは1500年頃にヨーロッパの国々が、植民地であったカリブ海の島々へサトウキビが持ち込まれたからです。 サトウキビを栽培する気候などの環境がマッチしたため、カリブ海全域に広がり、島々が生産地となりました。
更にアメリカで作られたラムは、アフリカで黒人奴隷の代金として渡され、そこで交換された黒人が西インド諸島でサトウキビ栽培の労働となります。 このサイクル貿易がラムを世界中に広めた原動力のひとつになりました。
ラムの定着
そして17世紀カリブ海と言えばパイレーツ・オブ・カリビアンで有名な海賊です。 海賊と言えば宝と酒!
カリブ海の海賊が飲んでいるのは、ほとんどがラムです。 海賊のみならずこの時代のカリブ海のお酒はラムが一番飲まれていました。
1700年代中盤にイギリス海軍は、海の上の娯楽や、士気を高めるためにラムを兵士に配りました。 カリブ海の海賊とこの海兵の飲みものとしてラムは海のイメージが強くなっていったのです。
第二次世界大戦の頃のアメリカは「 ジン 」が人気でしたが、イギリスとの関係が悪く、ジンを輸入できずにいました。
そのジンの代わりに広まったのが同じスピリッツであり、アメリカでも生産しているラムです。 こうしてラムはジンやウォッカに勝るとも劣らない存在になっていきました。
日本では20世紀になってから生産されています。 基本的には西日本が主な生産地で、サトウキビで有名な沖縄県や、鹿児島県、高知県などです。
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ラムの製法

主な原料はサトウキビですが、ラムには2種類の製法があります。 「 インドストリアル製法 」と「 アグリコール製法 」です。
〚 インドストリアル製法 〛
インドストリアル製法の特徴は、サトウキビから砂糖を精製する際に出る「 廃糖蜜 」を使用します。
この廃糖蜜を「 モラセス 」と呼び、そのモラセスを発酵させ蒸留し、オーク樽で貯蔵・熟成させます。
ラムの製法は2種類ありますが、世界中のラム総生産量の97%はこのインドストリアル製法です。 理由としてはモラレスは貯蔵しておくことで生産者のタイミングにラムを作ることができるためです。
そのため一年中ラムの生産を行うことができます。そして貯蔵をすることができるので、サトウキビを栽培し、収穫できる土地より離れた場所に蒸留所があっても製造できるというメリットがあります。
〚 アグリコール製法 〛
インドストリアル製法はモラセスを使うのに対し、アグリコール製法はしぼり汁をそのまま原料として製造します。
この製法は全世界のラム生産のおよそ3%程の生産量しかありません。
その理由はインドストリアル製法よりもずっと新しい製法であること、サトウキビは刈り取るとその瞬間から発酵が始まってしまうため、しぼり汁を使うこの製法は、サトウキビ栽培地の近くでないと生産できず、収穫時期以外生産できません。 これらがラム生産のおよそ3%程の希少価値の高い理由です。
- ラムの歴史・製造は ⇒ コチラ
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