ゴールド ラムのおすすめ銘柄・ブランド 4選|カクテルのお酒・スピリッツ編

キャプテンモルガンをモデルにしたゴールドラム記事のタイトル
目次
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ゴールドラムとは

ゴールドラム

モラセスを発酵させ、連続式蒸留機で蒸留後に熟成させます。熟成用の樽も内面を焦がして香りづけをするウイスキーなどの樽とは異なり、内面を軽めに焦がした樽で熟成期間を短めにします。

熟成後のままの状態だと「 ゴールドラム 」、貯蔵後濾過したものを「 ホワイトラム 」と呼びます。 ゴールドラムは樽熟成を行っているため、口当たりがなめらかで、芳醇さや複雑さと言ったウイスキーの要素を軽く含んだラムといった特徴があります。

ゴールドラム銘柄比較表

項目 / 銘柄キャプテン モルガンカリプソ ゴールドシャマレル ゴールドオールドジャマイカラム
産 地アメリカプエルトリコモーリシャスジャマイカ
熟 成2-3年3年未満18ヶ月3年前後
アルコール35 %40 %40 %50 %
味わいバニラ、キャラメル、バナナパイナップル、ココナッツ、スパイスバニラ、オークスパイス、レーズン、プラム
特 徴軽快で飲みやすいフルーティーで甘い芳醇でまろやか濃厚でスパイシー
おすすめオン・ザ・ロック、カクテルストレート、ロックストレート、ロックモヒート、カクテル
価格帯2,000円台1,000円台3,000円台2,000円台

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キャプテン・モルガン Captain morgan

ゴールドラム・キャプテンモルガン

原産国 = アメリカ

キャプテンモルガン歴史

キャプテンモルガンの誕生は、1944年頃のジャマイカにさかのぼります。カナダの酒造メーカーの社長が、ジャマイカ政府が所有しているロングポンド蒸溜所を購入し、ラムの製造をはじめました。

ジャマイカの首都で薬局を営んでいたレヴィ兄弟は、ロングボンド蒸留所から原酒を購入し、その原酒を薬草やスパイスを加えて独自で蒸留・瓶詰めしたのを販売していました。

カナダの酒造メーカーの社長はそのお酒を気に入り、レヴィ兄弟から権利を買い、「 キャプテンモルガン・ラム 」を設立しジャマイカで生産したのが始まりです。その後、キャプテン モルガンのブランド商標権をディアジオに売却し、ディアジオはアメリカ領ヴァージン諸島セント・クロイ島で販売開始したそうです。

現在はアメリカで製造されていますが、アメリカ領であるセント・クロイ島というカリブ海の島で作られています。

ロゴマーク・銘柄

海賊ヘンリーモーガン

Photo = ヘンリー・モーガン

17世紀のカリブ海で実在した海賊「 ヘンリー・モーガン 」に因んで作られたラムです。 ラベルにはそのヘンリーモーガンの絵と、モーガンの言葉である「 人生とは愛と略奪 」という文字が書かれています。

イングランド出身の私掠船長であり、主にカリブ海で活動しました。

彼はスペインの船舶や植民地を襲撃して富を蓄えます、海賊行為のみではなく、大規模な砂糖プランテーションも運営しました。

1674年にはナイト爵を受け、ジャマイカの副総督に任命されました。海賊としては珍しい社会的成功者であり、名声を築きました。

キャプテンモルガンの特徴

味わい・・・滑らかでクリーミーな口当たりが特徴で、口に含んだ瞬間から豊かなフレーバーが広がります。バニラやスパイスのニュアンスが感じられ、フルーツの甘さと酸味が絶妙に調和しています。

香り・・・心地よい香りが広がり、バニラやカラメル、トロピカルフルーツの香りが鼻をくすぐります。そのトロピカルな雰囲気は、リラックスした雰囲気を演出し、飲み手を楽しい気分にさせます。

特徴・・・心地よい甘さと豊かな香りを持っています。その独特の味わいは、カリブ海の風味を感じさせ、フルーティーで複雑なバランスが特徴です。

その独特の風味と品質が特徴的で、軽めの樽熟成を行っていることから、ウイスキーのようにストレートやロックで楽しむこともでき、カクテルにも使える万能なラム酒です。

カリプソ ゴールド Calypso

ゴールドラム・カリプソゴールド

カリプソとは

カリプソは、2008年にアメリカで生まれたラムブランドで、現在はヨーロッパやラテンアメリカなどでも発売されているブランドです。

カリプソはプエルトリコ産の原酒を使用しており、スムースでドライな味わいが特徴です。カクテルベースとしても最適です。

ラム市場は世界的に人気であり、カリプソは低価格帯のラムとして提供されていて、そのスムースな味わいとギリシャ神話に登場する海の女神「カリプソ」をモチーフとしたボトルデザインが魅力です。

カリプソを楽しむ際には、ぜひモヒートなどのラムカクテルに活用してみてください。

ネーミング

ギリシャ神話の女神カリュプソ

名前は海の女神である「カリプソ」の他に、カリブ海の音楽ジャンル「カリプソ」に由来しています。

カリブ海諸島の砂糖農園で働いていたアフリカの奴隷たちが持ち込んだ音楽ジャンル「カイソ(Kaiso)」や「カンブーレイ音楽(Canboulay Music)」から発展しました。

これらの音楽は西アフリカの伝統的なリズムとメロディを取り入れており、カリプソはその影響を受けているのです。

Photo = アンリ・ラマン作「 カリュプソ 」画像引用 = Wikipedia

カリプソゴールドの特徴

味わい・・・カリプソゴールドは、スムースで軽やかな味わいを持っています。ブラウンシュガーの甘さが感じられ、フルーツやケーキのニュアンスが調和しています。バニラの風味がほのかに広がり、飲みやすさを引き立てています。

香り・・・カリプソゴールドの香りは、熟成されたラムの特徴を持っています。コク深い香りがあり、オーク樽でじっくりと熟成されたことを感じさせます。ブラウンシュガーやフルーツのニュアンスが香りに広がり、魅力的な香りを楽しめます。

特徴・・・まろやかで甘味のある口当たりと、バニラ、キャラメル、チョコレート、ドライフルーツ、スパイスなどの複雑な風味が特徴です。

モヒートやマイタイなどの定番カクテルから、カリプソ ゴールドならではのオリジナルカクテルまで、幅広い楽しみ方が可能です。

シャマレル ゴールド Chamarel

ラム酒のシャマレルゴールドとモーリシャスの景色

シャマレルの歴史

1996 年、クアコー家はシャマレルにある 220 ヘクタールでサトウキビが栽培されているドメーヌ ド レクシルを購入しました。 数年間の熟考を経て、家族は 2008 年に、農場のプランテーションからのみ純粋なサトウキビジュースのラム酒を生産することだけを目的として、蒸留所をゼロから建設することを決定しました。

すぐに次の世代がチームに加わり、現在は 2 人の兄が会社の舵を取っています。 こうしてシャマレル蒸留所ではラムに対する大きな情熱が生まれました。

シャマレルの製造

南国の楽園モーリシャス共和国

ラ・リュメリー・ドゥ・シャマレルは、完全に独立した世界でも珍しい蒸留所の1つです。 サトウキビは慎重に選ばれ、シャマレル ラムの生産専用の敷地内の最高の区画で栽培されています。

収穫は、慎重に選別するために、サトウキビを決して燃やすことなく、今でも手作業で行われています。 畑に近い工場へと運ばれ、高品質なサトウキビを厳選し、セラーマスターによりホワイト ラムと熟成を目的としたラムに最適なブレンドを行っています。

搾りたてのサトウキビジュースを濾過し、25 HL ステンレススチール製の開いたバットに移し、そこで発酵が始まります。 これはラム酒の香りを豊かにするために不可欠なステップです。 使用する期間、温度、および使用する酵母の選択によって、将来のラム酒の香りと味のプロファイルが決まります。

蒸留は、銅製の蒸留器と蒸留塔を組み合わせて、フレーバーとアロマのユニークなブレンドを作り出しています。

熟成はラム酒をオーク樽で慎重に熟成させ、満足させる豊かで複雑な風味を生み出しています。

シャマレルゴールドの特徴

味わい・・・シャマレルゴールドは、スムースで軽やかな味わいを持っています。ブラウンシュガーの甘さが感じられ、フルーツやケーキのニュアンスが調和しています。バニラの風味がほのかに広がり、飲みやすさを引き立てています。

香り・・・香りは、熟成されたラムの特徴を持っています。樽熟成ならではの木の香りが感じられ、熟れたパイナップルのような甘味と酸味が引き締まっています。絶妙なバランスで、ふくよかな余韻が楽しめる1本です。

特徴・・・アフリカ大陸の右に位置するインド洋の楽園、モーリシャス産。
2008年に蒸留を始めたモーリシャスで一番新しい蒸留所「 シャマレル 」が造るアグリコールラム。島内にいくつものリゾートホテルを経営するオーナーの「 作るなら最高なものを 」の号令の下に蒸留機、樽、ボトルは最新で最高級のものを使用。
自社農園のサトウキビを手刈り後すぐに圧搾、銅製の蒸留器で造られる。 シャマレルとは、広大な山の地という名に由来しています。

非常にフレッシュでありフルーティーで、スパイスとバニラの微妙な香りを伴う、バランスの取れたラム酒です。 カクテルにも最適です。

オールドジャマイカラム ゴールド Old Jamaicarum

ジャマイカ国旗とオールドジャマイカラム ゴールド

J・レイ&ネフュー社

1825年にジョン・レイと甥のウィリアム・ネフューによって設立されました。創業当初は、小規模な蒸留所でしたが、徐々に規模を拡大し、ジャマイカを代表するラム酒蒸留所へと成長しました。

長い歴史の中で多くの困難を乗り越えてきました。19世紀後半には、ジャマイカを襲った大火災によって蒸留所が焼失しましたが、すぐに再建されました。また、20世紀には、世界恐慌や第二次世界大戦の影響を受けましたが、品質の高いラム酒を作り続けることで、乗り越えてきました。

現在では、ジャマイカ産のヘヴィーラムを世界に送り出している著名な酒造メーカーとして地位を確立しており、その歴史はなんと180年にもわたります。オーク樽の枯れた香りを特長とし、着色をしない琥珀色の芸術品として評価されています。

J・レイ&ネフュー社のこだわり

サトウキビ畑で収穫をしている様子の絵

原料には、ジャマイカ産の最高品質のサトウキビのみを使用しています。また、発酵には、自社で培養した酵母を使用することで、独特の風味を生み出しています。

伝統的な製法を守りつつ、新しいラム酒の開発にも取り組んでいます。近年では、若い世代にもラム酒を楽しんでもらうために、フルーティーな味わいのラム酒を発売しています。

オールドジャマイカラム ゴールドの特徴

味わい・・・豊かな味わいとバランスの取れた風味があり、口に含むとまろやかな甘さとスパイシーさが絶妙に調和し、心地よい舌触りを楽しむことができます。樽熟成により、深みのある風味が引き出され、樽貯蔵によって得られた自然な琥珀色とラム特有の甘い香りが、キレのある味わいをもたらします。

香り・・・オーク樽でじっくりと熟成されたこのラムは、ウイスキーやブランデーに近いまろやかな香りを持ちます。芳醇で複雑なアロマが特徴で、バニラやキャラメルの甘い香りとスパイスのニュアンスが調和しています。

特徴・・・世界各国の国際見本市で、幾多の受賞歴をもつJ・レイ&ネフュー社が造るジャマイカ産ヘヴィーラムの代表です。貴重なオーク樽の枯れた香りを特長とし、着色をしない琥珀色の芸術品です。樽貯蔵により得られた自然な琥珀色とラム特有の甘い香り、キレの良さが特長です。

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ラムの原料・製法・歴史

ハバナクラブをモデルとしたラムの歴史と製造記事のタイトル

世界4大スピリッツの一つのラム。4大スピリッツの中でも生産量は1位です。

カリブ海生まれが影響してか、カクテルにはトロピカルカクテルのレシピがたくさんあります。

ほのかな甘味のある飲みやすいスピリッツなので、カクテルのみならずケーキやタルトなどのデザートや、紅茶の香りづけ、フレンチ料理などに使われることも多く、生産量はジンウォッカと同等ありながら、使われているジャンルは他を圧倒します。

ラムの誕生

カリブ海の島々

ラムの主原料はサトウキビ、生まれはカリブ海です。( 一説によるとキューバが有力です ) 初めにラムを作った国は特定できていませんが、1600年代の17世紀には存在したようです。

しかしサトウキビはカリブ海では自生しません。 ではなぜラムが生まれたのか・・・

それは1500年頃にヨーロッパの国々が、植民地であったカリブ海の島々へサトウキビが持ち込まれたからです。 サトウキビを栽培する気候などの環境がマッチしたため、カリブ海全域に広がり、島々が生産地となりました。

更にアメリカで作られたラムは、アフリカで黒人奴隷の代金として渡され、そこで交換された黒人が西インド諸島でサトウキビ栽培の労働となります。 このサイクル貿易がラムを世界中に広めた原動力のひとつになりました。

ラムの定着

そして17世紀カリブ海と言えばパイレーツ・オブ・カリビアンで有名な海賊です。 海賊と言えば宝と酒!

カリブ海の海賊が飲んでいるのは、ほとんどがラムです。 海賊のみならずこの時代のカリブ海のお酒はラムが一番飲まれていました。

1700年代中盤にイギリス海軍は、海の上の娯楽や、士気を高めるためにラムを兵士に配りました。 カリブ海の海賊とこの海兵の飲みものとしてラムは海のイメージが強くなっていったのです。

第二次世界大戦の頃のアメリカは「 ジン 」が人気でしたが、イギリスとの関係が悪く、ジンを輸入できずにいました。

そのジンの代わりに広まったのが同じスピリッツであり、アメリカでも生産しているラムです。 こうしてラムはジンやウォッカに勝るとも劣らない存在になっていきました。

日本では20世紀になってから生産されています。 基本的には西日本が主な生産地で、サトウキビで有名な沖縄県や、鹿児島県、高知県などです。

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ラムの製法

サトウキビ畑で収穫

主な原料はサトウキビですが、ラムには2種類の製法があります。 「 インドストリアル製法 」と「 アグリコール製法 」です。

 インドストリアル製法 

インドストリアル製法の特徴は、サトウキビから砂糖を精製する際に出る「 廃糖蜜 」を使用します。

この廃糖蜜を「 モラセス 」と呼び、そのモラセスを発酵させ蒸留し、オーク樽で貯蔵・熟成させます。

ラムの製法は2種類ありますが、世界中のラム総生産量の97%はこのインドストリアル製法です。 理由としてはモラレスは貯蔵しておくことで生産者のタイミングにラムを作ることができるためです。

そのため一年中ラムの生産を行うことができます。そして貯蔵をすることができるので、サトウキビを栽培し、収穫できる土地より離れた場所に蒸留所があっても製造できるというメリットがあります。


ー アグリコール製法 ー

インドストリアル製法はモラセスを使うのに対し、アグリコール製法はしぼり汁をそのまま原料として製造します。

この製法は全世界のラム生産のおよそ3%程の生産量しかありません。

その理由はインドストリアル製法よりもずっと新しい製法であること、サトウキビは刈り取るとその瞬間から発酵が始まってしまうため、しぼり汁を使うこの製法は、サトウキビ栽培地の近くでないと生産できず、収穫時期以外生産できません。 これらがラム生産のおよそ3%程の希少価値の高い理由です。

  • ラムの歴史・原料・製法は ⇒ コチラ

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