レシピ
材 料
Recipe no.104
- クレームド・フランポワーズ・・15ml
- スパークリングワイン・・・・・Full
技法 = ビルド
※ Full = 他の材料をグラスに入れ、Fullと記載している材料をグラスの8割~9割まで満たす適量のこと
作り方
グラスは シャンパングラス のフルート型、ワイングラス を使いましょう。
- Step 1 = スパークリングワインはよく冷やしておきましょう。
- Step 2 = グラスにクレームド・フランポワーズ、スパークリングワインを入れます。
- Step 3 = 炭酸が抜けないように軽く ビルド をして完成。
- アルコール度数 = 12% ~ 13% 前後
- 最適なTPO = 日中 / 食前



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〚 他のカクテル レシピリスト 〛
特徴・感想

ネーミングの意味は「 帝国のキール 」。
キールが広く普及すると、フランスと近い距離にある国オーストリアで「 キール・ロワイヤル 」が誕生します。 創作者はオーストリア・ウィーンにある「 フーベルト・ドボルシャーク 」氏。
キール・ロワイヤルが広まった背景に、第二次世界大戦後一度栓を開けてしまうと炭酸が抜けて価値を失ってしまうシャンパンやスパークリング・ワインを、多少ではあるが長持ちできる密栓( シャンパンストッパー )が普及したことが原因として考えられている。
その後木苺のリキュールを使い、ロワイヤル( 王 )から関連付けてインペリアル( 帝国 )の名前が付けられました。
キールのレシピの白ワインをスパークリングワインまたはシャンパンに変え、クレーム・ド・カシスをクレーム・ド・フランポワーズ変えたレシピで、キール・ロワイヤルで使っているクレーム・ド・カシスよりもクレーム・ド・フランポワーズの方が酸味が強いため、甘酸っぱいカクテルになっています。
シンプルなレシピで、スパークリングワインの爽やかさと、クレーム・ド・フランポワーズの酸味と甘みが飽きの来ない味となっていて、食前酒( プレディナー・カクテル Pre-dinner cocktail )としてもおすすめなカクテルです。
このカクテルで使う材料
キールの由来・バリエーション

キールの由来

「 キール 」というカクテルを考案したのは、フランス・ディジョン市の市長を務めた「 フェリックス・キール 」氏。
第二次世界大戦後、ディジョン市の特産品であるブルゴーニュ・ワインの売れ行きが上がりませんでした。 ディジョン市にとってブルゴーニュ・ワインの売れ行きはそのまま経済に大きく影響があり、これを何とかしようと生まれたのがカクテル・キールでした。
キール氏は、ことあるイベントにこのカクテルを出し、認知度を高め普及していったのがキール定着の始まりと言われています。
Photo = フェリックス・キール( 1876年 ~ 1968年 )
この戦略によって、ブルゴーニュ産のワインのみではなく、ブルゴーニュのもう一つの特産品であるクレーム・ド・カシスも普及していき、遠い日本でクレーム・ド・カシスが普及したのもこのカクテル・キールのおかげとも言えます。両方の特産品を世界的に広めることに成功したキール氏の名を付け、「 キール 」というカクテルが誕生したのです。
そしてそのキールが広く普及すると、フランスと近い距離にある国オーストリアで「 キール・ロワイヤル 」が誕生します。 創作者はオーストリア・ウィーンにある「 フーベルト・ドボルシャーク 」氏。
キール・ロワイヤルが広まった背景に、第二次世界大戦後一度栓を開けてしまうと炭酸が抜けて価値を失ってしまうシャンパンやスパークリング・ワインを、多少ではあるが長持ちできる密栓( シャンパンストッパー )が普及したことが原因として考えられている。
キールのバリエーション

- キール・・・・・・・・・・キールカクテルの本家本元のカクテル。白ワインとカシスリキュールを使用する。
- キール・ロワイヤル・・・キール・アンペリアルの木苺リキュールを、カシスリキュールに変えたカクテル。
- キール・カーディナル・・・キールの白ワインを赤ワインに変更したカクテル。
- キール・ペーシェ・・・・・カシスリキュールをペシェ( 桃 )のリキュールに変更したカクテル。
- キール・ブルトン・・・・・キールの白ワインをシードルに変更したレシピ。
- キールのバリエーションレシピ 一覧・リストは ⇒ コチラ
ビルドとは?

材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。
お家で簡単人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
本格的にやってみたい人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
カクテルを飲むタイミング用語
プレディナー・カクテル Pre-dinner cocktail

ディナーの前に飲むカクテルです。 喉を潤し、食欲を増進させるために飲みます。
甘みが強くなく、さっぱりした味わいのものが多い。 フランス語で「 アペリティフ 」
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
このカクテルのおすすめ グラス
シャンパングラス Champagne glass

シャンパングラスは主に口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」がある。
クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。 当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。
フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に、一緒に作られました。
始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにもつかわれたそうです。 容量は180ml ~ 300mlが一般的。
ワイングラス Wine glass
グラスの中でもロックグラスやタンブラーグラスと並んで認知度が最も高いと言えるグラスで、他のグラスと比べて種類が多い点が特徴的です。
歴史も古く、古代ローマ時代にはすでに存在していたとされています。 しかし現在のガラス製で写真のような完成形ともいえる形になったのは20世紀なってからだそうです。 ガラス製のものはその前からあったそうですが、ガラスの大きさで税金がかけられていたため、今のものよりもワインが入る部分が小さいサイズでした。
現在ではガラス製のみではなく、銀製などの金属製のものや、クリスタル製、木製、樹脂系と様々なタイプがあり、形も飲むワインによって違うものが存在しています。

基本的に赤ワインは常温で飲むことが多く、白ワインは冷やして飲みむことが多いため、赤と白で形や容量が異なります。容量が150mlくらいのものが白ワイン、200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的です。またワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがあるようです。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ