レシピ
材 料
Recipe no.052
- 赤ワイン(ボジョレー)・・・・60ml
- クレーム・ド・カシス・・・・・20ml
技法 = ビルド
作り方
グラスは、ワイングラスを使用します。
- Step 1 = ワインはよく冷やしておきましょう。
- Step 2 = グラスに赤ワインとクレーム・ド・カシスを入れます。
- Step 3 = ビルド して完成です。
- Point = 濃度が大きく違う材料なので 希釈熱 が発生し、美味しくありません。材料はよく冷やしておくか、ミキシンググラスで ステア しましょう。
- アルコール度数 = 15% ~ 16% 前後
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名称・特徴・感想
名 称

「 カーディナル 」とは「 枢機卿(すうききょう) 」の事で、すうきけいとも読むこともあります。
枢機卿とは、簡単に言うと「 教皇の選挙人 」。
カトリック教会で教皇に次ぐ最高の行政職で、名前はラテン語の「 かなめ( Cardo )」に由来しています。 ローマの主要教会の聖職者代表を意味し、教皇選挙への俗人の介入を防ぐために11世紀に枢機卿団のみが教皇選挙有権者と定められました。
ネーミングは教皇の赤い衣をイメージしたと言われています。
その昔フランス・ボジョレー地方のワイン製造者が、白ワインをベースとしたキールの人気に乗じて作られたというお話もあります。
フランス・ボジョレー地方のワイン製造者が、このカクテルを作ったため、オリジナルレシピでは必ずボジョレーワインを使用しなければ、カーディナルと呼ばないそうです。
別名「 キール・カーディナル 」と呼ばれることもあるそうです。
特徴・感想

赤ワインに、甘みが強く果実の香りがあるクレーム・ド・カシスを合わせたカクテルで、赤ワイン好きにはもってこいのカクテルです。
赤ワインにクレーム・ド・カシスを混ぜることで、かなり飲みやすくなっておりますが、アルコール度数はビールの倍くらいあるので、あまり飲みすぎると悪酔いしちゃいます。
このカクテルで使う材料
キールの由来・バリエーション
キールの由来

「 キール 」というカクテルを考案したのは、フランス・ディジョン市の市長を務めた「 フェリックス・キール 」氏。
第二次世界大戦後、ディジョン市の特産品であるブルゴーニュ・ワインの売れ行きが上がりませんでした。 ディジョン市にとってブルゴーニュ・ワインの売れ行きはそのまま経済に大きく影響があり、これを何とかしようと生まれたのがカクテル・キールでした。
Photo = フェリックス・キール( 1876年 ~ 1968年 )
キール氏は、ことあるイベントにこのカクテルを出し、認知度を高め普及していったのがキール定着の始まりと言われています。
この戦略によって、ブルゴーニュ産のワインのみではなく、ブルゴーニュのもう一つの特産品であるクレーム・ド・カシスも普及していき、遠い日本でクレーム・ド・カシスが普及したのもこのカクテル・キールのおかげとも言えます。両方の特産品を世界的に広めることに成功したキール氏の名を付け、「 キール 」というカクテルが誕生したのです。
そしてそのキールが広く普及すると、フランスと近い距離にある国オーストリアで「 キール・ロワイヤル 」が誕生します。 創作者はオーストリア・ウィーンにある「 フーベルト・ドボルシャーク 」氏。
キール・ロワイヤルが広まった背景に、第二次世界大戦後一度栓を開けてしまうと炭酸が抜けて価値を失ってしまうシャンパンやスパークリング・ワインを、多少ではあるが長持ちできる密栓( シャンパンストッパー )が普及したことが原因として考えられている。
キールのバリエーション

- キール・・・・・・・・・・キールカクテルの本家本元のカクテル。白ワインとカシスリキュールを使用する。
- キール・ロワイヤル・・・キールの白ワインを、スパークリングワイン、またはシャンパンに変えたカクテル。
- キール・インペリアル・・・キールロワイヤルのクレーム・ド・カシスをクレーム・ド・フランポワーズ( 木苺のリキュール )に変更したカクテル。
- キール・ペシェ・・・・・・キールロワイヤルのクレーム・ド・カシスをクレーム・ド・ペシェ( 桃のリキュール )に変更したカクテル。
- キールのバリエーションレシピ 一覧・リストは ⇒ コチラ
ビルドとは?

材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。
お家で簡単人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
お家で簡単人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
ステアとは?
直接グラスに入れて混ぜることのできない カクテルグラス を使ったショートカクテル( マティーニ・マンハッタン etc… )を作るときに用いられます。 ミキシンググラス( 上記の写真 )と言われる大きく厚みのあるグラスに、氷と材料を入れてかき混ぜます。 ステアにはもう一つ材料を「 冷やす 」という役目ががあります。 バーなどに行ってみるとお分かりかと思いますが、基本お酒は常温で棚に並んでいます。 なので材料を冷やすためにステア手法を用いるのです。
簡単にまとめますと、グラスに直接材料を入れて混ぜるのがビルド、ミキシンググラスに材料を入れて冷やすと混ぜるの両方するのがステアです。

- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
このカクテルのおすすめ グラス
ワイングラス Wine glass

グラスの中でもロックグラスと並び、みんなが知っているグラス。
ほかのグラスに比べて種類が多いのが特徴。 歴史も古く古代ローマ時代にはすでに存在していたとされる記録が残っている。
素材も銀製、ガラス製、クリスタル製とあり、形も飲むワインによって違うものが存在する。
容量が150mlくらいのものが白ワイン。200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的だが、ワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがある。
カクテルグラス Cocktail glass
ショートドリンク用の脚付きグラス。
カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。
グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。
「 マティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なもので多く使います。
標準は、60mlが程よく入る90ml。

- グラス紹介ページは ⇒ コチラ
このカクテルで使う道具
