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リキュール( 混成酒 )について
その後に登場した蒸留酒が本格的に様々なリキュールを生み出すようになります。 ワインを蒸留して濃縮したものに薬草などを漬け込むと保存性が上がることと、薬用酒としての効果も修道院が発見し、リキュールは進化していきます。
大航海時代が始まると、様々な国の果物、スパイスが輸入、輸出されるようになり、リキュールは幅広く発展していきました。
リキュールが盛んに使われた時期は中世のヨーロッパで、貴族達が集うパーティーで、貴婦人達が着ている華やかなドレスや宝石などのアクセサリーの色に合わせて作られたカクテルを飲んでいました。
現在でも果実ベース、ハーブやスパイスベースといった様々なリキュールが生まれています。
ちなみに古くからある日本のリキュールと言えば、みりんと梅酒です。 本来みりんは米のリキュールで、戦国時代辺りでは甘いお酒として飲まれていました。
現在では調味料の枠に入ってしまっていて、飲めるような味ではありません。他の日本産リキュールは柚子、みかん、抹茶、さくらさどが売られています。
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ライチリキュールとは?
ライチリキュールとは、蒸留酒をベースとし、ムクロジ科レイシ属の果樹になる果実及び甘味料を使ったお酒のことです。
ライチ特有の濃すぎない甘味に爽やかさのある香りなどが、ソーダやトニックウォーターなどの炭酸系、オレンジジュースやパイナップルジュースなどの果実系のどちらとも相性が良く、飲みやすい事が、数ある果実系のリキュールの中でも人気が高く、定番のリキュールとなっている理由です。
Photo = ライチの果樹
ライチの果実自体は、紀元前から中国などで栽培されていて、ビタミンCを多く含み、健康的にも良いことから美の果実として楊貴妃が食べていたとされている果実です。健康面での長所だけでなく、上品な香りと爽やかな甘味が特徴としてあり、その風味が主に女性を中心に支持を得ているフルーツです。
中国語でリーヂーと発音することから、英語圏で「 ライチ 」と聞こえ、現在ではライチという名前で世界中に知れ渡ています。
中国の他にも、タイ、ベトナムなどの東南アジアや、オーストラリア北部、アメリカ・フロリダ、ハワイ、マダガスカルなどの熱帯地域で、一年の最低気温が氷点下にならない亜熱帯気候の地域にのみ栽培が行われています。 日本では沖縄県、鹿児島県、宮崎県などが栽培地として有名です。
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ライチリキュールの誕生
ー コンセプト・イメージ ー
Photo = 東洋イメージ
ライチリキュールの誕生は1980年後半と歴史は浅いですが、生まれてから短い期間で世界中で飲まれるようになり、現在では果実リキュールの定番となっています。
1980年代後半にフランスの大手酒造会社ペルノ・リカール社が現代人の好みをアメリカやヨーロッパ、アジアなどにある子会社を通して調査したところ、「 ライチ 」という素材に行き当たり、ライチリキュールの製造開発を行いました。
当時は世界的にも日本や中国といった東洋が注目されていた時代で、ライチも東洋( 主に中国 )の果実ということから、東洋をイメージしたエキゾチックな風味とライチの強い香りを特徴に持つように調整されています。
ー SOHO ー
ライチリキュールが生まれた時代は、個人事業主、フリーランスの人が増えてきていた時期で、そういったことから「 SOHO ソーホー 」という名前で販売を開始します。 SOHOとは「 Small Office / Home Office 」の頭文字を取った略語で、個人事業主や小さなオフィスを意味します。 SOHOのような場所で気軽に飲んでもらえるようにと名付けられました。
販売開始後は控えめな甘味とライチの香りが万人受けし、すぐに定番のリキュールとして世界中に広がり、1990年代に入ると日本国内でも販売します。 日本で販売する際に、SOHOという名前が商標登録に引っ掛かり、日本では「 DITA ディタ 」という名前に変更して販売を開始しました。
DITAという名前に意味は無く、五感で選んで親しみやすい名前にしたそうです。 日本国内で販売開始後、世界と同じように瞬く間に日本中に広がり、現在もカクテルの定番材料として使われています。
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ライチリキュールの製造・特徴
ライチの果肉は、リキュール自体の香りを感じた事のある方にとっては上品な香りの印象を持っているかもしれませんが、実際は土のような風味に酸味と苦味も含まれているため、人によっては苔っぽい香りを感じる場合もあります。
なのでライチリキュール( ディタ )の製法は、まず新鮮なライチの果肉からデリケートな香りの成分を抽出します。 次に抽出した成分を中性スピリッツに溶かし込み、そこに様々な果実のフレーバーを添加して香りのバランスを整え、シロップと水を加えて仕上げているのです。それによって控えめな甘味と上品な香りを感じられるリキュールとして販売されています。
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ライチリキュールのブランド
ディタ DITA( SOHO )
Photo = 画像提供 Pernod Ricard Japan
原産国 = フランス
ペルノ・リカール社とは、フランスの食前酒メーカーのペルノ社( 1805年創業 )と、リカール社( 1932年創業 )が世界進出を目指して1975年に合併したブランドです。
現在ではワイン、スピリッツ、リキュールを扱い、世界86ヵ国以上で事業展開を行っている世界有数の老舗会社です。
ペルノ・リカール社のは、ライチの上品な味と香りを世界で初めてリキュールにしたフランス生まれのブランドです。滑らかな口当たりと魅力的な香りで、バリエーション豊かなカクテルを創造するプレミアムリキュール。
ライチの豊潤な甘味と洗練された上品な味わい、滑らかな口当たりが特徴で、控えめな甘さ、際立つ香りと無色透明な液体で様々な色のカクテルに変身します。特にグレープフルーツやオレンジなど柑橘類との相性抜群で、お家飲みで一本あると重宝できるお酒です。
カイフェ Kwai feh
Photo = 画像提供 KIRIN
原産国 = オランダ
カイフェ ライチは、ピーチツリーリキュールをはじめに開発したことで有名な、オランダの世界的リキュールメーカーの「 デ・カイパー 」の製品です。
楊貴妃が美容と健康の為に好んで食していたとされる「 ライチ 」を東洋の雰囲気をコンセプトに開発しました。
新鮮なライチの果肉から抽出した揮発成分を濃縮した液をつくり出し、中性スピリッツに加えてリキュールに仕上げた一品です。
ライチの爽やかで上品な芳香と甘さが生きたリキュールで、上品なピンク色、ライチ果実そのもののフルーティーでやわらかい風味、エキゾチックなテイストが神秘的なライチリキュールです。
マリーブリザール Marie Brizard
原産国 = フランス
マリー・ブリザールとは女性の名前で、1755年にアニゼットを初めて造り世に出した最初の人物です。 マリー自身は結婚せず慈善事業に力を入れていました。あるときにインド諸島から来た船乗りを看病し、看病された男性は、お礼に男性の出身の島に代々伝わる薬草の製法を教えました。 マリーはその薬草を使い薬酒( 後のアニゼット )をつくります。
その薬酒は瞬く間に評判となり、それをキッカケに 1755年に会社を設立し成功を収めます。現在では様々なリキュールと共に、シロップの製造にも力を入れているブランドです。
マリー・ブリザールライチは、爽やかなピンク色と微かに香花の香りが特徴的な一品です。 フレッシュなライチのみずみずしさと、酸味の少なめなサッパリとした甘味がソーダやトニックウォーターなどの炭酸類、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどの果実ジュースなど、様々なものと相性が良いライチリキュールです。
ボルス Bols
Photo = 画像提供 Asahi
原産国 = オランダ
「 ルーカス・ボルス 」という人物が、1664年には当時オランダの中で盛んに生産されている ジュネヴァ( オランダのジン ) の製造に力を入れ始めます。
その後ジュネヴァがイギリスに渡り評判になりました。そして大航海時代には貿易が盛んになり、当時オランダは世界有数の貿易国家であったため、世界のスパイス、香草、薬草、果実などが輸入され始めます。ボルスはその素材を酒に浸し、様々なリキュールを製造を始めました。
その様々なリキュールがフランスへ伝わり、貴婦人たちが身に付けているドレスや宝石とマッチするという事で流行になります。その流行がキッカケでヨーロッパ各地、そして世界各国に広がりました。
ボルスのライチリキュールは、日本で調査を重ね、新鮮なライチの豊かでフルーティーな味わいをつくり出しました。
特徴はアルコール度数は低めで、程よい甘さと酸味をしっかりと感じるようにしています。果実系ジュースと割るとしっかりとした酸味が活きて、カクテルを爽やかでサッパリ感が強いフルーツドリンクにしてくれます。
パライソ Paraiso
Photo = 画像提供 SUNTORY
原産国 = フランス
パライソは1980年代にフランスのジュール・プレマン社が製造と販売を行っているブランドです。現在日本ではサントリー社が販売元となり、日本でも定着しているライチリキュールです。
「 パライソ paraíso 」という名前は、スペイン語で「 楽園 」という意味で、ラベルを見てもらえばわかる通りのネーミングです。 発音を聞くと「 パライーソ 」と伸ばしていますが、ネーミングはパライソです。
パライソの特徴は、ライチの強い香りと甘味を抑え気味にし、自然なテイストを味わえるようにつくられています。 甘味、酸味、苦味がバランスよく感じられ、爽やかに飲める一品です。
他のライチリキュールよりも少しだけアルコール度数が高めにつくられているため、飲みごたえを求めている方はパライソをおすすめします。
まとめ
ライチリキュールは、東洋をイメージして作られ、発売して日本に入って来てから瞬く間に人気になり定着しました。その理由としては、カシスやカルーアなどといった濃いめの甘味を持ったリキュールが定着していた中、サッパリめでほんわりとした甘味と、爽やかな香りが日本人の気質に合い、炭酸系、果汁系のどれとも相性が良かったことが要因として考えられます。
実際カクテルを見ても、テイストも見た目も爽やかな炭酸系のチャイナブルーが定番カクテルとして飲まれていますし、オレンジジュースやグレープフルーツジュースで割ったカクテルも人気で、女性を中心に飲まれています。
その香りとアルコール感をあまり感じられないテイストが万人受けしながら、シンプルに割るだけで美味しく簡単に作れるので、お家カクテルにおすすめできるリキュールです。
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