ターキッシュ・ハーレムクーラー|カクテルレシピ・作り方・特徴を解説( ロゼワイン・トニックウォーター )

レシピ

材 料

Recipe no.285

技法 = ビルド

※ Full = 他の材料をグラスに入れ、Fullと記載している材料をグラスの8割~9割まで満たす適量のこと

作り方

グラスは炭酸が抜けにくい コリンズグラス をおすすめします。他には シャンパングラスのフルート型ワイングラスサワーグラス がおすすめです。

  • Step 1 = グラスに、氷、ロゼワインを入れます。
  • Step 2 = 泡立たないようにトニックウォーターを静かに入れます。
  • Step 3 = 軽く ビルド をしてカットレモンを少し絞って中に入れれば完成です。
  • アルコール度数 = 5% ~ 6% 前後
  • 最適なTPO = 日中 / 食前

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特徴・感想

Photo = トルコのハレムの一場面

「 ターキッシュ・ハーレム Turkish Harem 」とは、そのまま訳すると「 トルコのハーレム 」という意味で、ハーレムと言えば男性が複数の女性に囲まれた際に使ったりする言葉です。元々はイスラム社会で浸透した考えで、イスラム教の聖典コーランに「 イスラム教徒の女性は、固く貞操を厳守すべき 」という戒律があり、これを守るために、女性を男性から隔離したことからその隔離場所を「 ハレム 」と呼んでいたのが始まりだそうです。

ロゼワインはカクテルでよく女性や性に例えられることがあり、このカクテルの場合も同じ意味ではないかと思います。 ロゼワインを女性、トニックウォーターの苦みを男性に例え、16世紀オスマン帝国のハレム( 日本で言うと大奥 )をイメージしているのではないかと思います。( 個人的な推察です )

ロゼワインとはピンク色をした赤ワインと白ワインの中間の存在のワインで、甘味や果実感が強く飲みやすいことから、初心者でも楽しめるワインで、苦味とパンチの効いた爽快感が特徴のトニックウォーターで割ることにより、ガツンとくる飲みごたえを加え、更に飲みやすくなっているクーラースタイルのカクテルです。

このカクテルで使う材料

カクテルの材料

トニックウォーター

トニックウォーターの誕生は18世紀イギリスと言われています。当時イギリスは多くの植民地を保有していました、イギリスから遠く離れたその熱帯地方ではマラリアが発生し、その予防( 特効薬 )として目を付けたのが「 キナの樹皮 」でした。そのキナの樹皮を精製した成分をキニーネと呼び、そのキニーネ、香草、レモンやライムなどの果皮のエキス、そして炭酸水に混ぜ合わせました。 こうしてできたのがイギリスで最古の清涼飲料水トニックウォーターです、トニックウォーターの独特の苦みは、このキニーネが元になっています。その後イギリスの将校らが自国のジンとキニーネの予防飲料水を一緒に飲むようになり、ジントニックが誕生したと言われています。

  • トニックウォーターの歴史・ブランドは ⇒ コチラ

ビルドとは?

材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。

お家で簡単人向け

バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。

本格的にやってみたい人向け

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。

この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。

  • バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ

カクテルスタイル

クーラー Cooler

スピリッツに、レモンジュースやライムジュースなどの酸味のジュースとシロップなどの甘味を加え、ソーダやジンジャーエールなどの炭酸類を混ぜ合わせたロングドリンク・スタイルです。

その名前の通り「 冷やす 」や「 爽やかなドリンク 」という意味で、細かい決まりなどはなく、ノンアルコールやワインを使ったレシピも存在しています。

爽やかで爽快感があり、飲みやすいスタイルで、創作しやすい事からバリエーションも豊富で世界中で使われ、飲まれているカクテル・スタイルです。

  • カクテルスタイル 紹介ページは ⇒ コチラ

このカクテルのおすすめ グラス

コリンズグラス Collins glass

背の高い円柱形の細い形をしたグラスで、ラムベースの
「 ゾンビ 」を飲むために使われるためにその名前が付いたのが最初と言われていて、その後ジンベースのカクテル「 トム・コリンズ 」の人気がでるとコリンズグラスと言われるようになりました。

他にもチムニーグラスやトールグラス、煙突グラスとも言われることがあり、別名の多いグラスです。 これだけ名前が多いということは、それだけ様々な場面で多くの人に使われているという事かもしれません。

背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。

容量 270ml ~ 360mlくらいが一般的。

シャンパングラス Champagne glass

シャンパングラスは主に口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」がある。

クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。 当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。

フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に、一緒に作られました。

始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにもつかわれたそうです。 容量は180ml ~ 300mlが一般的。

ワイングラス Wine glass

グラスの中でもロックグラスやタンブラーグラスと並んで認知度が最も高いと言えるグラスで、他のグラスと比べて種類が多い点が特徴的です。

歴史も古く、古代ローマ時代にはすでに存在していたとされています。 しかし現在のガラス製で写真のような完成形ともいえる形になったのは20世紀なってからだそうです。 ガラス製のものはその前からあったそうですが、ガラスの大きさで税金がかけられていたため、今のものよりもワインが入る部分が小さいサイズでした。

現在ではガラス製のみではなく、銀製などの金属製のものや、クリスタル製、木製、樹脂系と様々なタイプがあり、形も飲むワインによって違うものが存在しています。

基本的に赤ワインは常温で飲むことが多く、白ワインは冷やして飲みむことが多いため、赤と白で形や容量が異なります。容量が150mlくらいのものが白ワイン、200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的です。またワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがあるようです。

サワーグラス Sour glass

サワースタイルのカクテルを飲む際に使われるグラス。
脚付きのものが基本的なものですが、日本の最近では、レモンサワーなどを飲むことに使われていて、形は平底のものが多くなっています。 種類は豊富で、ゴブレットシャンパングラスのフルート型によく似ていて、多種多様に使える利便性があります。

形は上に記載した通りゴブレットを長細くしたような形状で、シャンパングラスのフルートよりは太めです。 ゴブレットとシャンパングラスのフルート型の中間ともいえるグラスです。

しかし液体が入る部分であるボウルは小さめで、容量も120ml程が通常のサイズです。 氷を入れずシェーカーなどで冷やしたカクテルを入れるには最適なグラスです。

このカクテルで使う道具