ウォッカの主なブランドリスト( 種類・一覧 )|カクテルのお酒・スピリッツ銘柄編

シロックをモデルにしたウォッカのブランド記事タイトル
目次
[ スポンサーリンク ]

ウォッカのブランド

スミノフ Smirnoff

スミノフウォッカ

正統派プレミアムウォッカとして世界No.1の販売量を誇っています。

1860年「 ピョートル・アルセニエヴィッチ・スミノルフ 」がロシア・モスクワで創業を開始します。

1870年には木炭を使い、濾過技術を開発すると、1886年にロシア帝室ご用達となりました。

初代が作り上げた濾過の技術を進化させ、現在では3回の蒸留の後、白樺活性炭で10回の濾過を8時間かけて、極限まで雑味、濁りを取り除き、無色透明のクリアな味わいを実現しています。

穀物を原料とし、多段蒸留されることでクリアで滑らかな味わいが特徴です。また、モダンでシンプルなデザインのボトルも特徴の一つで、世界中でウォッカのシンボルとして認知されています。

原産国|ロシア

ギルビー Gilbey’s

1857年に「 ウォルター 」と「 アルフレッド 」のギルビー兄弟が、ロンドンを拠点とし、南アフリカで製造したワインを輸入して、それを販売することでビジネスを開始しました。

特徴は、他にはない35mの高さをもつ質の高い蒸留器で、2回蒸留をしていること。 その蒸留でクリアでスムーズな味わいを実現。 さらに白樺活性炭の濾過製法でピュアさをプラスしています。

ロンドンを背景にしたウォッカギルビー

原産国|イギリス
Photo|画像提供 KIRIN

シロック Ciroc

フランス産ウォッカシロックとブドウ畑

ウォッカは通常穀物を主原料としますが、シロックは果実( ブドウ )を使用しているのが最大の特徴です。

シロックはフランス・ガヤック地方の「 モーザック・ブラン 」と、コニャック地方の「 ユニ・ブラン 」という厳選されたブドウを使用しています。

そのブドウと低温抽出から、独特のさわやかで新鮮な柑橘系の香りを生み出します。 さらに5回の単式蒸留器での蒸留から優雅な芳香に満ち、見事なまでのなめらかさがシロックの特徴です。

ピュア系のウォッカですが、ストレートやロックスタイルでも飲めますし、レモンやライムなどの柑橘系にも合い、フルーティーな香りと馴染みます。 もちろんカクテルで使うのにも後味がスッキリしていて、口当たりも良いのでとても相性が良いです。

原産国|フランス

アブソルート Absolut

スウェーデンの南部で、1879年に「 ラーズ・オルソン・スミス 」によってアブソルートが誕生します。

当時はスピリッツ製造に力を注いでいましたが、ある時ウォッカ作りに力を入れ始め、雑味が無いウォッカを作り上げることに成功し、1879年に販売を開始します。

その後瞬く間に隣国のデンマーク、ノルウェー、フィンランドでも販売されるようになり、世界のウォッカブランドとして地位を確立していきました。 そして1917年 V&S社を設立し、ブランド名も「 アブソルート・レント・ブライヴィン 」となりました。

スェーデン産ウォッカアブソルート

アブソルートウォッカは、ラーズ・オルソン・スミスが開発した技術を元に発展を続けており、連続式蒸留によって一切の不純物を濾過し、厳選された原材料、徹底された管理で、クリアで高級感ある滑らかな味わいと、ほのかに香るドライフルーツの香りが漂います。

原産国|スウェーデン

ベルヴェデール Belvedere

ポーランドウォッカ・ベルヴェデール

ポーランドのウォッカの歴史は、ロシアと並び600年以上古くから存在します。 その歴史あるポーランドから1993年に創設し、1996年に特別なウォッカが誕生しました。

その特別なウォッカは、国際コンペティションで25回以上ものゴールドメダルに輝き、世界で初めて「 ラグジュアリー・ウォッカ 」と名前が付けられました。

ベルヴェデール・ウォッカは、厳選された最高級のライ麦1種と、掘抜き井戸から汲み上げられ、硬度ゼロになるまで精製した軟水のみを使用し、添加物や砂糖などは一切使用せず製造されています。

4回の蒸留、33回もの品質管理検査が行われ、ボトルに描かれているデザインも含めてこだわりを尽くしたウォッカです。

原産国|ポーランド

フィンランディア Finlandia

フィンランドの首都から北へ約50kmほど北上した所に小さな村があり、その村の名を「 ラヤマキ 」と言います。

そのラヤマキで1888年に湧水が発見され、そこにラヤマキ蒸留所を設立しました。1970年にアメリカに正式に輸入され、日本では2013年よりアサヒビールが輸入販売を行っています。

特徴はフィンランドの気候がそのままフィンランディア・ウォッカの特徴と言えます。

フィンランドウォッカ・フィンランディア

豊かな土壌から栄養分を取り込んだ六条大麦と、モレーン( 氷河が谷を削りながら時間をかけて流れる時に、削り取られた岩石や土砂などが土手のように堆積した地形のこと:表堆積 )によって濾過された天然水を使うことで、混じりけの無い味わいが生まれています。

風味や香りの障害となる油分が抑えられた、クリアでキレの良いプレミアム・ウォッカです。

原産国|フィンランド

スピリタス Spirytus

ポーランドウォッカスピリタス

スピリタスの歴史は、1920年代にまで遡ります。当時、ポーランド国営の蒸留酒製造会社「Polmos」が、高アルコール度数のウォッカの製造を開始したことが起源とされています。

第二次世界大戦中、スピリタスはポーランドのレジスタンスによって密造酒として使用され、スピリタスを密造することで、資金調達や士気高揚に役立てたのです。

スピリタスという名前は、ラテン語で「精神」を意味する「Spiritus」に由来しています。

その名の通り、非常に高いアルコール度数を持つスピリタスは、まさに「精神」を燃え上がらせるような強烈な味わいを持つウォッカとして知られるようになりました。

原料は穀物とジャガイモが主な原料です。それを70回以上にも及ぶ蒸留を繰り返し、成分のほとんどがエタノールという世界最高の純度を誇るスピリッツに仕上がっています。

特徴は「 世界一アルコール度数の高いお酒 」で、アルコール度数95%~96%を誇ります。ストレートで飲むことはほとんどなく、代わりにカクテルやショットに少量加えたり、リキュールやチンキ剤を作ったりするために使用されます。

原産国|ポーランド

ウォッカ 比較表

項目 / 銘柄スミノフギルビーシロックアブソルートベルヴェデールフィンランディアスピリタス
原産国ロシアイギリスフランススウェーデンポーランドフィンランドポーランド
アルコール40 %40 %40 %40 %40 %40 %95 %
原 料穀 物穀 物ブドウ冬小麦ジャガイモ大麦穀 物
蒸 留3回蒸留連続蒸留単式蒸留連続蒸留5回蒸留5回連続蒸留連続蒸留
味わい軽やかクセがない芳 醇クリアスムーズ爽やか非常に強い
香り穀 物柑橘類葡 萄穀 物ジャガイモ穀 物穀 物
価格帯1,000円台1,000円台2,000円台2,000円台3,000円台3,000円台2,000円台

[ スポンサーリンク ]

ウォッカのブランド・フレーバード

ズブロッカ Zubrowka

ポーランドウォッカ・ズブロッカ

ズブロッカは14世紀頃に製造され始め、当時は蒸留技術が高くなく、お酒の中に残留物が残っていたため、香草などを入れて残留物が気にならないように作ったことが始まりです。

「 ズブロッカ 」の名前は、ポーランドの世界遺産「 ビャウォヴィエジャの森 」の中に生息する「 ジュブル 」という名の聖牛がおり、その牛が好んで食べるこの森にしか自生していない「 ジュブルフカ 」という草( 別名:バイソングラス )から名前が付いています。

ズブロッカの特徴は、瓶の中に「 バイソングラス 」を一本一本手作業で瓶の中に入れ、香りづけをしてあることです。桜餅のような甘い香りを持ち、その香りから柔らかくまろやかな口当たり、そしてマイルドな味わいを感じられる一品です。

原産国|ポーランド

アブソルート・シトロン Absolut

スウェーデンが誇るプレミアムウォッカ・アブソルート。

アブソルートは、フレーバードウォッカでも人気があり、ライム、バニラ、マンダリンと数多くの種類があります、その中でも「 シトロン(レモン)」は特に人気があります。

製造は、アブソルート・ウォッカをベースとし、レモンフレーバーを添加、柑橘系の爽やかな味を形成し、甘味のあるレモン、ライムの風味が爽やかな味を形成しており、フルーティーな香味の中に、ほのかにレモンピールの香りが漂う一品。なめらかで芳醇な味わいが特徴です。

スウェーデンウォッカ・アブソルートレモン

原産国|スウェーデン
Photo|画像提供 Pernod Ricard Japan

グレイグース・ル・オランジュ Gray goose

フレーバードウォッカ・グレイグースオーランジュ

グレイグースの歴史はまだ浅く、1997年にアメリカで発売されました。 原産国がフランスとなっているのは、フランス産高級小麦を100%使用してフランスのコニャック地方で製造されているからです。

ウォッカには珍しく甘味がある上にスムーズな口当たりのグレイグースウォッカをベースに、アメリカ・フロリダ州産の完熟オレンジを混ぜ合わせ、フレッシュでデリケートなアロマと、甘味と酸味のバランスが整ったラグジュアリーなフレーバードウォッカです。

原産国|フランス
Photo|画像提供 SAPPORO

アブソルート・バニラ Absolut

アブソルート・ヴァニリアは、天然の材料のみから造られており、他の一般的なフレーバード・ウオッカとは違い、糖分を一切加えていません。

マダガスカル地方のバニラ成分を使用し、ほのかに漂うバタースカッチとチョコレートの香りが、リッチで力強い香りを生んでいます。

豊かで厚みがあり、複雑で深みのあるバニラ香と、ほのかな甘味が織り成すなめらかで芳醇な味わいが特徴的な一品です。

スウェーデンフレーバードウォッカ・アブソルートバニラ

原産国|スウェーデン
Photo|画像提供 Pernod Ricard Japan

フレーバードウォッカ 比較表

項目 / 銘柄ズブロッカアブソルート・シトロングレイグース・オランジュアブソルート・バニラ
原産国ポーランドスウェーデンフランススウェーデン
アルコール40 %40 %40 %40 %
フレーバーバイソングラスレモンオレンジバニラ
味わい甘 い爽やか柑橘系甘 い
香 り桜 餅レモンオレンジバニラ
価格帯2,000円台2,000円台3,000円台2,000円台

関連記事・カクテルレシピ リスト

⇒ 画像 / タイトルをクリックでレシピリストページへ

〚 他のカクテル レシピリスト 〛

[ スポンサーリンク ]

ウォッカの歴史・製法

ウォッカの歴史と製法のタイトル画像

世界4大スピリッツの一つ、ロシア生まれのウォッカです。

ウォッカの特徴は、連続式蒸留機白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過をすることで、無味無臭に近くクリアな味わいな所です。 他のスピリッツと違い原料が定まっていないことが特徴としてあります。

ウォッカの歴史

ロシア革命のデモの様子

Photo = ロシア革命の様子

ウォッカが誕生したのは12世紀頃だという記録がモスクワ公国( 1283年~1547年 )の記録に残っていたそうです。

そうなるとウィスキーやブランデーよりも前に生まれ、欧州で最初に誕生した蒸留酒はウォッカということになります。

当時のウォッカは、現在のものとは違い蜂蜜を原料としたお酒で、この地酒がウォッカの元祖という説が有力です。

14世紀後半にブドウを原料とした蒸留酒が世に出た後の15世紀はじめ、ロシアに蒸留の技術が入ってきました。 蒸留の技術は錬金術師が偶然編み出したものとされており、その技術によって生まれたお酒は、ラテン語で「 アクア・ヴィテ 」( 命の水 )と呼ばれるようになります。

そのアクア・ヴィテをロシア語に変換すると、「ジィーズナヤ・ヴァダー 」ジィーズナヤ=命、ヴァダー=水です。 そのヴァダーがウォッカの語源と言われています。

ウォッカが世界に広まったきっかけは、1917年頃ロシア革命でフランスに亡命したスミノフの2代目である「 ウラジミール・スミルノフ 」が、パリで小規模な工場を建て、そこで製造を開始したのがきっかけです。

その後もこの製法は南ヨーロッパからアメリカまで伝わります。 そして第二次世界大戦後にはさらに世界中に広まり、各地で生産されるようになりました。

ウォッカの原料

穀物大麦

穀物を蒸して麦芽を加え、糖化発酵、蒸留して、アルコール度数95%以上のグレーン・スピリッツを作ります。

それを水でアルコール度数40%~60%まで薄め、白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過します。

この手法は1810年頃にペテルブルクの薬剤師「 アンドレイ・アルバーノフ 」が考案しました。

更に19世紀に入り、連続式蒸留機が導入され、現在の製法に近づきました。 こうして現代のウォッカは、無味・無臭の状態に限りなく近づいてくのです。

ウォッカが他のスピリッツと違う点は、各生産地で原料が違う所です。

  • ロシア = 小麦
  • フィンランド = 大麦
  • ポーランド = ライ麦
  • アメリカ = とうもろこし

また銘柄によってはじゃがいもや果実を使われています。

  • ウォッカの歴史・製法は ⇒ コチラ

おすすめのカクテル本

著:ハーリヒー,パトリシア, 翻訳:晶, 大山
¥2,420 (2024/12/07 11:24時点 | Amazon調べ)
目次