シェカラート|カクテルレシピ・作り方・特徴|カンパリ

リキュールベースショートカクテルのシェカラート
目次
[ スポンサーリンク ]

レシピと作り方

シェカラートの材料

Recipe no.581

  • カンパリ・・・・・・・・・・・60ml
  • レモンピール
  • このレシピの材料はコチラ ⇒ 材 料

技法 = シェーク

ピール = 果実皮をカクテルに絞って香り付けをする

  • カンパリの歴史・主なカクテルは ⇒ コチラ

シェカラートの作り方

グラスは カクテルグラスシャンパングラスのクープ型 を使います。

STEP
材料を合わせる

シェーカーに カンパリ、氷を入れます。

STEP
シェークする

しっかりとシェークした後にシェークした材料をグラスヘ注ぎます。

STEP
仕上げ

最後にレモンピールをして完成です。


  • このレシピの道具はコチラ ⇒ 道 具
  • アルコール度数 = 21% ~ 22% 前後
  • 最適なTPO = 日中 / 食前
  • カクテル言葉 = 「 変化をもたらす 」「 未来に夢を描く感性豊かな人 」
  • カクテル誕生日 = 「 6月20日 」

[ スポンサーリンク ]

シェカラートの特徴・感想

カウンターに置かれたカンパリ

カクテルというのは奥深さがあり、親近感や自由さもあり、そして幅広さもあるものだと思います。 今回紹介したカクテルは材料がイタリア生まれのカンパリのみという異色のカクテルです。

「 それはストレートで飲んでいるのでは? 」という意見もありますが、これは「 カクテル 」です。 カンパリをストレートではなく、シェークすることでキンキンに冷やされ、微量ながらも氷から出た冷水が加わるため、飲みやすくなっています。このカクテルの名前もイタリア語で「 よく振った 」=「 シェカラート Shakerato 」というネーミングなのです。


カンパリとはキャラウェイコリアンダーカルダモン、オレンジなどを使って造られたビター & ハーブ系のリキュールで、独特の香りと苦味を持っているのが特徴です。

そのカンパリは好き嫌いが分かれてしまうテイストをしていますが、好きになった方は、揃って「 クセになる苦味 」を好み、愛飲しています。

カンパリを飲んだ事のない方や、カンパリ好きだけどシェカラートを飲んだ事が無い方などは一度カンパリを存分に味わえるこのカクテルをご賞味ください。

シェカラートの材料

  • このレシピの道具はコチラ ⇒ 道 具

関連のカクテルレシピ リスト

⇒ 画像 / タイトルをクリックでレシピリストページへ

〚 他のカクテル レシピリスト 〛

[ スポンサーリンク ]

ベースのお酒・カンパリ

ロックグラスに入ったカンパリとボトル

「 カンパリ Campari 」とは、イタリア・ミラノで生まれた様々なハーブやスパイスから作り出されたハーブ & ビター 系のリキュールです。非常に複雑な風味を持ち、最大の特徴は「 サッパリとした苦味 」で、食前酒にとても向いています。

何も知らずに初めて口にする人は、苦手意識を持つかもしれませんが、その苦味がクセになり、そのままロックスタイルで飲む人もいるほどです。見た目は美しい赤色をしていて、その赤色を活かしたカクテルも存在しています。

ハーブの香りに苦味、ほんのりと感じられる甘味がそのままでも飲むことができ、オレンジジュースなどの果汁系、ソーダやトニックウォーターなどの炭酸類と割っても美味しく飲める幅広さも持ち合わせています。

カンパリの歴史

カンパリの創始者ガスパーレ・カンパリ

Photo|ガスパーレ・カンパリ|画像引用 Wikipedia

1842年ガスパーレは14歳という若さでトリノにある酒場で見習いとして働き、そこでお酒の知識を身に付けます。

そして地元ノヴァラに帰りカフェ経営を始め、1860年にミラノへ進出。 そこではカフェだけではなく、お酒の販売も同時に行うようになり、そこで自家製リキュールを開発します。

そのリキュールが後の「 カンパリ 」で、当時は「 ビッテル・アルーソ・ドランディア( オランダ風苦味酒 )」と名付け販売していました。

ガスパーレの商売は繁盛し、1867年に近くのアーケード街である ヴィットリオ・エマヌエレ通りで「 カフェ・カンパリ 」を始めます。 そこでカンパリのオリジナルリキュールが人気商品となり、イタリア国王ウンベルト1世、イギリス国王エドワード7世も訪れるという名店となりました。

その後1882年にガスパーレ・カンパリが死去すると、次男である「 ダヴィデ 」が後を継ぎ、製造業が大きく需要を迎えると1904年に自社工場を設立させ、長かった名前を家名である「 カンパリ 」に改名し、フランス、スイスなどの国外に輸出するという販売に力を注ぎます。

カンパリの味わいと製造

ビター系リキュールのカンパリのボトル

はじめの製造から150年たった現在でも変わらない製法で作られています。

キャラウェイカルダモンコリアンダー、オレンジピールなどが主原料だと言われています。

ただ原料は全部で60種類以上あり、その製法や分量など、数少ない製造責任者のみ知られていて、詳細は公開されていません。 正式に判明しているのは、「 水 」、「 アルコール 」のみです。

しかし専門家の分析や官能検査によって、ビター・オレンジ果皮、キャラウェイ、コリアンダー、カルダモン、シナモンナツメグなどの約30種類以上のハーブやスパイス類を使用し、それらを100℃でに出した後、中性スピリッツを加えアルコール度数69度で15日間タンクで熟成させます。 これに水、砂糖、アルコール、天然色素を加え、更に1カ月熟成させ濾過をしてボトリングされるということが判明しています。

  • カンパリの歴史・主なブランドは ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

シェーカーの使い方

シェーカーを振る女性バーテンダー

シェーカーの利用目的は・・・

  • 混ざりにくい材料( 比重が大きく違うお酒など、粉類、牛乳や生クリーム、鶏卵 )を混ぜる
  • 材料を素早く冷却する
  • アルコール度数の強いお酒をまろやかにする( お酒のカドをとる )

といった利用目的があります。 持論ではありますが、あと一つ牛乳や生クリームなどの材料を泡立たせることもできるので、泡立たせる利用目的もあると思います。

スリーピースシェーカー

〚 Step 1 = 蓋を閉める 〛

スリーピースシェーカーの各部位名称
  1. ボディに材料や氷を入れる。( 氷はボディの 7割~8割くらいを目安に入れます )
  2. ボディにストレーナーを被せ、左手でストレーナーを押さえて左手の甲( 手首に近い辺り )を右手でトントンと叩きストレーナーを押さえる。( ストレーナーを直接叩くのはNG )
  3. トップをストレーナーに取り付ける。( 強く抑えず、キュッと入れ込む程度でOKです )

〚 Step 2 = 持ち方 〛

スリーピースタイプのシェーカーの持ち方です。

右利き用( 左利きの方は逆 )

  • 左手 親指   = ストレーナーのくぼんだ場所 ( ストレーナーを押さえる役割 )
  • 左手 人差し指 = ボディ
  • 左手 中指   = ボディ底を押さえるように
  • 左手 薬指   = ボディ( 振る際に下になる場所へ指を曲げて支える )
  • 右手 親指   = トップを押さえるように
  • 右手 人差し指 = ボディ
  • 右手 中指   = ボディ
  • 右手 薬指   = ボディ( 振る際に下になる場所へ指を曲げて支える )

特に持ち方に決まりがあるわけではありませんので、自分で持ちやすい持ち方で振れば良いと思います。ただシェーカーに手のひら全面を付けてしまうと、手がかなり冷たくなりますし、材料の温度が下がりにくくなるため、シェーカーを持つ時には、面ではなく点で持つように心がけましょう。

〚 Step 3 = 振り方 〛

シェーカーの振り方

まずシェーカーは体の正面で振るのではなく、体から正面45℃に構えます。

  1. 上記の持ち方で、胸の前に持っていき、そこを中心として上前方へ斜めに押し出すように、そのまま胸に戻して、今度は下前方へと押し出すように振ります。 横から見るとひらがなの「 く 」の字を作るように振ります。
  2. 上前方、下前方へ出す際には手首を前下へ曲げるようにします。
  3. この動作を1セットとし、比較的混ざりやすい材料であれば 7~8セットあまり強く振らずにシェークを行います( 強く振ると、中の氷が砕けます )

混ざりにくい材料の場合は、12セットくらい、少し強めのシェークを行いましょう。

シェークの振り方は人それぞれなので、これらを参考にご自分の一番良い振り方を模索してください。 その際に、中の氷が8の字を描くように振りましょう。

〚 Step 4 = グラスヘ注ぐ 〛

シェークしたカクテルをグラスに注ぐ女性バーテンダー
  1. シェーク後、まずはトップを外します( 外しにくい場合は、ねじるように外します )
  2. ストレーナーとボディを片手で押さえます( 人差し指はストレーナー、中指をボディ )
  3. ストレーナーの先は網状になっているので( 上記写真 )、そこからグラスヘ注ぎます。

[ スポンサーリンク ]

ツーピース( ボストンシェーカー )

〚 Step 1 = 蓋を閉める 〛

ツーピース・ボストンシェーカーの部位名称

まずはツーピースシェーカー( ボストンシェーカー )の部位名称です。

小さい方が金属であれば「 ショートティン 」、ガラス製であれば「 パイントグラス 」です。 ショートティン( パイントグラス )に材料を入れ、ティンの方に氷を入れます。( 氷はティンの5 ~ 6割ほどを目安に入れます )

ショートティン( パイントグラス )の材料を氷の入ったティンに入れて、ショートティンを被せます。真っすぐ差し込むのではなく、自分側にショートティンを寝かすようにはめ込み、自分側のティンとショートティンの縁が一直線に沿っているようにします。( 写真の様に立てると曲がったようになります )

ショートティンを被せたら、上から手のひら( 掌底 )でトントンと直接 2回ほど叩きます。 圧縮されて簡単には外れなくなります。

ボストンシェーカーでつくったカクテルをステアするバーテンダー

〚 Step 2 = 持ち方 〛

ツーピース・ボストンシェーカー

ツーピースシェーカーの持ち方は、スリーピースシェーカーよりも多彩にあります。

写真にあるように、スリーピースシェーカーよりも長いので、先端と先端を押さえることと、中の氷の動きを端から端まで動くように振れば問題ありません。 右手をショートティンの方を押さえて、左手の掌を上になるように、包み込むように持ちます。

〚 Step 3 = 振り方 〛

スリーピースシェーカーと同じ動きで振るようにしてもかまいません。 シェーカー自体が長いので、スピードを抑え気味で振ると端から端まで氷が移動し、材料が混ざるので、そこをポイントとして振りましょう。

振るモーションもスリーピースシェーカーより大きく振ると自然とスピードも落ち、良く混ざるようになります。

笑顔でカクテルをシェークする男性バーテンダー

〚 Step 4 = グラスへ注ぐ 〛

シェークしたカクテルをメッシュストレーナーを使ってグラスに注いでいる女性バーテンダー
  • まず左手でツーピースシェーカーを縦にして持ちます。( この時ショートティンが上に来るように持ちます )
  • 左手の中指と人差し指で、ショートティンを右へ押すように持ちます。
  • 右手の手のひら( 掌底 )でティンの方を軽く叩きます。( 1回でショートティンが外れない場合は2回叩きましょう )
シェーク後にカクテルをグラスヘ注ぐ

写真にあるように、ティンにストレーナーを装着し、グラスヘシェークした材料を注ぎます。

フレッシュフルーツなどを材料で使用した場合は、2つ上の写真のあるように、小さい手ざるを使います。( 種など細かい余分なものをグラスヘ入れないようにするためで、スリーピースシェーカーの場合に使用する場合もあります )

  • シェーカーについて詳しくは ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

カクテルのTPO用語

オールデイカクテル All day cocktail

ランチとディナー

カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。

主に食欲を増進させるための食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテルであったり、眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。

そういったシチュエーションなどに無関係であったり、特にこだわりなく考案されたもので、向き不向きが無いカクテルというのがこの「 オール・デイ・カクテル 」です。

プレディナー Pre dinner cocktail

プレディナーカクテルとは食事前に飲むお酒のことです。

胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果があります。

プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。

プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。

食前酒が並んでいる

お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールカンパリといった少し苦味があり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。

  • カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ

[ スポンサーリンク ]

シェカラートにおすすめのグラス

カクテルグラス Cocktail glass

カクテルグラス・ショートグラス

逆三角形の形をした脚付きグラスです。 カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。

脚が付いている理由は、ドリンクが入っている逆三角形の部分を手で温めてしまわないように付いています。飲むときは脚を持つようにしましょう。

カクテルには色彩を楽しむものも多くあり、カクテルの美しい色合いを邪魔しないためカクテルグラスは主に無色透明で、引き立て役として存在します。

一説にはマティーニを飲むために生まれたとも言われており、古くから「 マティーニグラス 」とも呼ばれています。

容量は少量しか入らず、グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。

使っているカクテルは「 マティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なカクテルが多くあります。 標準は、60mlが程よく入る90ml、大型のもので 120ml ~ 150ml のものがあります。

シャンパングラス Champagne glass

シャンパングラスは口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」があります。 

クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。

当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。

シャンパングラスのフルート型とクープ型

フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に一緒に作られました。

始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにも使われたそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。

シェカラートで使う道具

  • このレシピの材料はコチラ ⇒ 材 料
目次