キール バリエーション
- 白ワイン・・・・・・・・・60ml
- クレーム・ド・カシス・・・15ml
辛口のブルゴーニュ産白ワインに、フツーティーで甘味の強いクレーム・ド・カシスを加えることで、白ワインにフルーティーなベリー特有の甘味が加わり、サッパリと奥深い味わいを感じられるカクテルになっています。
キール・ロワイヤル ( + リキュール ) Recipe no.092
- クレーム・ド・カシス・・・15ml
- スパークリングワイン・・・Full
キールのレシピの白ワインをスパークリングワインまたはシャンパンに変えたシンプルなレシピで、爽やかさとクレーム・ド・カシスのコクのある甘みが飽きの来ない味となっていて、食前酒( プレディナー・カクテル )としてもおすすめなカクテルです。
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カーディナル ( + リキュール ) Recipe no.052
- 赤ワイン・・・・・・・・・60ml
- クレーム・ド・カシス・・・20ml
酸味や渋味のある赤ワインに、甘味が強く果実の香りがあるクレーム・ド・カシスを合わせたカクテルで、赤ワイン好きにはもってこいのカクテルです。
キールブルトン ( + リキュール ) Recipe no.395
- クレーム・ド・カシス・・・・・20ml
- シードル・・・・・・・・・・・Full
通常のキールでは白ワインを使いますが、キールブルトンではリンゴから作られた発泡酒であるシードルをベースにします。シードルはアルコール度数が低く、自然なリンゴの風味と爽やかな酸味が特徴です。
キール・バリエーションで使う材料
関連のカクテルレシピ リスト
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キールの歴史・誕生
キールの誕生
考案したのは、フランス・ディジョン市の市長を務めた「 フェリックス・キール 」氏。
第二次世界大戦後、ディジョン市の特産品であるブルゴーニュ・ワインの売れ行きが上がりませんでした。 ディジョン市にとってブルゴーニュ・ワインの売れ行きはそのまま経済に大きく影響があり、これを何とかしようと生まれたのがカクテル・キールでした。
キール氏は、ことあるイベントにこのカクテルを出し、認知度を高め普及していったのがキール定着の始まりと言われています。
この戦略によって、ブルゴーニュ産のワインのみではなく、ブルゴーニュのもう一つの特産品であるクレーム・ド・カシスも普及していき、遠い日本でクレーム・ド・カシスが普及したのもこのカクテル・キールのおかげとも言えます。両方の特産品を世界的に広めることに成功したキール氏の名を付け、「 キール 」というカクテルが誕生したのです。
ただ、キールは第二次世界大戦前から存在するレシピという説もあります。
このカクテルには「 ヴァン・ブラン・カシス 」という別名があり、この名前が「 キール 」の前の名前で、ここからは想像ですが、もしこの説が本物であれば、第二次世界大戦前から存在していたカクテルを、キール氏が地元復興のために脚光を浴びさせたのかもしれません。
フェリックス・キール
Photo = フェリックス・キール(1876年~1968年)
画像引用 = Wikipedia
フランスの北東部から移住してきた民族、アルザス人の家庭に生まれ、フランスの国会議員であり、ディジョン市の市長を務めました。
キール氏は92歳で亡くなる直前の20年間以上に渡り、5回の市長当選を果たし、ディジョン市の市長を務めました。
食通でも知られるキール氏は、第二次世界大戦中に3歳の孤児を自分の家で養育し、その際に孤児( ジャン・マルク・アリックス )に料理の本質を教え込みます。
後にアリックスはこの教えのおかげで、フランス最優秀料理人賞を獲得することになるまで成長したというエピソードもあります。
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今回紹介したカクテルの材料
ー カシスリキュール Cassis ー
Photo = 画像提供 SUNTORY
甘酸っぱさが最大の特徴であるカシスリキュールは、現在世界中で最も生産量が高いと言っても過言ではないリキュールです。 日本でも馴染み深く、居酒屋でもカシスオレンジや、カシスグレープフルーツは定番のカクテルとして、女性を中心に飲まれています。
カシスとはスグリ科スグリ属で、小さな食用の果実をつける温帯地域に分布する落葉低木で、ビタミンCやアントシアニンが豊富です。
クレーム・ド・カシスは1841年フランス・ブルゴーニュ地方のディジョン市にあるラグート社が発売したのが最初です。このラグート社は1836年に設立し、ブルゴーニュ地方に繁茂しているクロスグリ( カシス )の実に着目します。 そして5年間で開発し発売しました。
1858年には娘婿のルイ・ルジェと協力し、社名をルジェ・ラグート社に変え、販売に力を入れます。 そしてその後もフランボワーズなど様々なリキュールを発売し、有名ブランドとして現在も販売しています。
カシスリキュールの製造は、基本的にワインと同じように醸造します。 カシスの実は収穫後すぐに傷み始めてしまうため、収穫してから24時間以内に製造に持ち込まれます。
そんなカシスリキュールの特徴と言えば、やはりベリー特有の爽やかな甘酸っぱさとフルーティーな香りでしょう。 日本ではカルーアと共にリキュールの中で1位、2位を争う認知度の高さがあり、BARでなくとも居酒屋などでも置いてあるリキュールです。 その甘味と酸味のバランスの良さから、様々な割り材料との相性が良く、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどの果実系ジュース、ソーダやトニックウォーターなどの炭酸類だけではなく、ミルクとも相性が良いです。
- カシスリキュールの歴史・製造・主なブランドは ⇒ コチラ
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ビルド & ステア
「 ビルド 」とは「 組み合わせる 」または「 注ぐ 」という意味があり、ステアのように完全に混ぜるのではなく、組み合わせる、もしくはグラスに直接注ぐという目的の際に使います。
「 グラスの中に直接材料を注ぐ 」= ビルド、「 バースプーンで混ぜる 」= ステアと覚えれば間違いはありません。
炭酸系の混ぜ方
炭酸系の材料を使う場合は、早く混ぜたり、回す回数が多いと、炭酸が溢れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸ガス自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままゆっくりと1回転 ~1.5回転回し、先端のスプーンでゆっくりと氷を持ち上げてゆっくりと下ろします。
混ざりにくい材料の場合は、炭酸以外の材料を入れて一度ステアを行い、炭酸類を入れた後に再度軽くステアするようにします。
バースプーンの使い方
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の動画にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
カクテルのTPO用語
ー プレディナー Pre dinner cocktail ー
プレディナー・カクテル( 食前酒 )とは食事前に飲むお酒のことです。
胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果もあります。
プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。
プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。
お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールやカンパリといった少し苦みがり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
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このカクテルのおすすめ グラス
ワイングラス Wine glass
現在ではガラス製のみではなく、銀製などの金属製のものや、クリスタル製、木製、樹脂系と様々なタイプがあり、形も飲むワインによって違うものが存在しています。
基本的に赤ワインは常温で飲むことが多く、白ワインは冷やして飲みむことが多いため、赤と白で形や容量が異なります。容量が150mlくらいのものが白ワイン、200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的です。またワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがあるようです。
が多いため、赤と白で形や容量が異なります。容量が150mlくらいのものが白ワイン、200mlくらいのものが赤ワインというのが一般的です。またワインは赤白だけではなく、産地によって味や風味が変わるため、それに合ったグラスを使用することがあるようです。
シャンパングラス Champagne glass
シャンパングラスは口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」があります。
クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。
当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。
フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に一緒に作られました。
始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにも使われたそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。
コリンズグラス Collins glass
背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。 容量は270ml ~ 360mlくらいが一般的。
サワーグラス Sour glass
サワースタイルのカクテルを飲む際に使われるグラス。
脚付きのものが基本的なものですが、現代の日本では、レモンサワーなどを飲むことに使われていて、形は平底のものが多くなっています。
種類は豊富で、ゴブレットやシャンパングラスのフルート型によく似ていて、多種多様に使える利便性があります。
形は記載した通りゴブレットを長細くしたような形状で、シャンパングラスのフルートよりは太めです。 ゴブレットとシャンパングラスのフルート型の中間ともいえるグラスです。
しかし液体が入る部分であるボウルは小さめで、容量も120ml程が通常のサイズです。 氷を入れずシェーカーなどで冷やしたカクテルを入れるには最適なグラスです。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ