レシピ
材 料
Recipe no.286
- ドライ・シェリー・・・・・・・40ml
- ドライ・ベルモット・・・・・・20ml
- オレンジビター・・・・・・・・1dash
技法 = ステア
※ 1dash = ビターボトル一振り、ビターボトル以外は1滴の目安
作り方
グラスは、カクテルグラス か シャンパングラスのクープ型 をおすすめします。
- Step 1 = ミキシンググラスに氷を7割~8割ほど入れて、ステアで冷やします。
- Step 2 = ミキシンググラス内の余分に出た水分を捨てます。
- Step 3 = ドライ・シェリー、ドライ・ベルモット、オレンジビター、をミキシンググラスに入れます。
- Step 4 = ステア をして、ストレーナーを取り付け、グラスヘ注ぎ完成です。
アルコール度数 = 14% ~ 15% 前後
誕生・特徴・感想

「 バンブー 」とは日本語にすると「 竹 」です。 なぜこの名前が付いたのかはわかりませんが、おそらくその色ではないかと思います。
バンブーは1900年代初めの頃に誕生しているそうで、創作者は横浜グランドホテルの総支配人兼バーテンダーであった「 ルイス・エッピンガー 」氏だそうです。 日本初の創作カクテルとしても有名で、横浜生まれのカクテルには「 横浜4大カクテル 」があり、ヨコハマ、ミリオンダラー、チェリー・ブロッサム、そして今回紹介したバンブーとしても有名です。

バンブーは1900年代以前の1886年9月のアメリカ・カンザス州発行の新聞に、ニューヨークでバンブーという新しいカクテルが流行しているという記事があり、その時期がバンブーの誕生時期なのではないかという説もあるが、アメリカのこの時期にはドライ・ベルモットは流通しておらず、記載されているベルモットとはスイート・ベルモットなので、横浜で生まれたバンブーとは少し違う形となります。
サッパリ辛口のドライ・シェリーをベースに、ハーブの香りをドライに仕上げたフレーバード・ワインのドライ・ベルモットに、アクセントとしてオレンジビターを加えたレシピで、その辛口、サッパリした飲み口から、食前酒( プレディナーカクテル )としてもおすすめできます。
このカクテルで使う材料
カクテルの材料
ドライ・ベルモット

「 ベルモット Vermut 」とは、白ワインをベースに、様々なハーブやスパイスなどを使い、その後スピリッツを加えたフレーバー・ド・ワイン( 強化ワイン )です。
製造方法や原料は全てを公表しておらず、大まかなことしかわかっていません。原料はハーブの名前がそのまま付いてある通り、キク科ヨモギ属の多年草「 ニガヨモギ Vermut 」を主体としています。
ベースのお酒は白ワインで、ニガヨモギをはじめとした、苦レモン、シナモン、チョウジ、コリアンダー、ナツメグ、アンジェリカ、カルダモン、フェンネル、ジュニパーベリー、クローブ、etc…といった20種類以上ものハーブやスパイスを白ワインに漬け込みます。
- ドライ・ベルモット・・・辛口のベルモットです。 フランスで生まれたことから「 フレンチ・ベルモット 」と呼ばれています。 ブランドによって異なりますが、色は無色透明から少し黄色が入ったものまであり、スッキリとした味わいとサッパリ感、そしてハーブの香りが特徴で、その特徴からかカクテルの材料に多く使われています。
- スイート・ベルモット・・・甘口のベルモットです。イタリアで生まれたことから「 イタリアン・ベルモット 」と呼ばれています。色は濃い赤色をしていることや、ロッソと呼ばれたりもしますが、カラメル等の着色をしているのであって、赤ワインの色ではありません。 特徴はやはりハーブの香りとその甘みでしょう。 しっかりとした風味があるので、ドライ・ベルモットよりもロックなどで飲むのに向いているかもしれません。
少しの苦みとハーブなどの香りが特徴で、食前酒( プレディナー Predinner )としてロックなどそのまま飲まれることが多いですが、カクテルでも多くのレシピに登場します。
- ベルモットの歴史・原料・製法・主なブランドなどは ⇒ コチラ
ステアとは?

直接グラスに入れて混ぜることのできないカクテルグラスを使ったショートカクテル( マティーニ・マンハッタン etc… )を作るときに用いられます。

ミキシンググラス( 左の写真 )と言われる大きく厚みのあるグラスに、氷と材料を入れてかき混ぜます。 ステアにはもう一つ材料を「 冷やす 」という役目ががあります。 バーなどに行ってみるとお分かりかと思いますが、基本お酒は常温で棚に並んでいます。 なので材料を冷やすためにステア手法を用いるのです。
簡単にまとめますと、グラスに直接材料を入れて混ぜるのがビルド、ミキシンググラスに材料を入れて冷やすと混ぜるの両方するのがステアです。
お家で簡単人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿ってそこまで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうので注意しましょう。
本格的にやってみたい人向け
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを左の写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。

この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
カクテルを飲むタイミング用語
プレディナー・カクテル pre-dinner-cocktail

ディナーの前に飲むカクテルです。 喉を潤し、食欲を増進させるために飲みます。
甘みが強くなく、さっぱりした味わいのものが多い。 フランス語で「 アペリティフ 」
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
このカクテルのおすすめ グラス
カクテルグラス Cocktail glass

シャンパングラス Champagne glass
シャンパングラスは主に口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」がある。
クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。 当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。
フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に、一緒に作られました。始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにもつかわれたそうです。 容量は180ml ~ 300mlが一般的。

- グラス紹介ページは ⇒ コチラ