レシピと作り方
ゼウスの材料
Recipe no.607
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技法 = ステア
※ ピール = 果実皮をカクテルに絞って香り付けをする
ゼウスの作り方
グラスは オールドファッションドグラス( ロックグラス )を使います。
グラスに氷を入れてかき回し、グラスを冷やします。
( 余分に出た水分は捨てましょう )
レモンピールを行えば完成です。
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ゼウスのこと
Photo|ゼウスの像
今回紹介した「 ゼウス 」とは、ギリシャ神話の神々の中で一番知られていると言っても過言ではない存在で、オリンポス12神の最高神であり、天空神、雷電神を司る全知全能の神の名前です。神々の家族、全人類の支配神であり守護神でもある神々と人間たちの父とも呼ばれる存在でもあります。
ただゼウスは正義感が強く全知全能ではあるのですが、かなりの女好きで、何人もの愛人を抱え、たくさんの子が生まれているという人間のような一面も持ち合わせています。
〚 ゼウスの誕生 〛
ゼウスの父であるクロノスは、自分の子供に支配権を奪われる不安から生まれた子供を次々に飲み込んでいました。 ゼウスが生まれた時に母親のレアーは産着で包んだ石をクロノスに飲み込ませ、ゼウスを隠して育てました。
成人したゼウスは、薬によって今まで飲み込まれた兄弟たちを吐き出させ( この時飲み込まれた順と逆に吐き出されたため、兄弟の順番が逆転したそう )、その兄弟たちと共に全宇宙の支配権をめぐる戦争を勃発させます。この戦いでキュクロープス( 一つ目の巨人の鍛冶職人 )の作ったケラウノスという武器を用いて、クロノスを含むティターン神族を一網打尽にし、封印をしました。そしてゼウスが天界を、ポセイドンが海界、ハーデスが冥界の主となります。
〚 巨人族との闘い( ギガントマキア ) 〛
その後ティターン神族を封印したことに怒ったガイアが、巨人族であるギガースをオリンポスの神々に戦争を仕向けます。
やっかいなのが、ギガースは神々には殺すことができないという能力をもっており、そこでゼウスは半分神で半分人間のヘラクレスを仲間に入れ、これに対抗しました。最終的にはヘラクレスの力と、殺さなくても封印するという戦法を用い、オリンポス側の圧勝で幕を閉じました。
Photo|ポセイドンと戦うギガースの一人ポリュボーテス( 右側 )
〚 怪物テュポーンとの一騎打ち 〛
Photo|紀元前540~530年頃の黒絵式壺絵のテュポーン
巨人族との戦いで負けてしまったガイアの気が済むはずが無く、冥界の奥に住む奈落の神であるタルタロスと交わり、ギリシャ神話最強の怪物テュポーンを生み出します。 テュポーンは星々に頭がぶつかるくらいの巨体で、上半身は人間で下半身は巨大なヘビがとぐろを巻く姿をしていました。
テュポーンはその姿と力で天界と宇宙中を暴れまわります。驚いた神々はエジプトへ逃げますが、ゼウスだけが残り一騎打ちをします。
結果ゼウスは武器を取られ、手足の腱を切られて負けてしまい、手足の腱は隠され、ゼウス自体は洞窟へ番人付きで幽閉しました。
ゼウスが囚われていることを知ったヘルメスとパーンはゼウスの手足の腱を取り返し、ゼウスを救い治療を行いました。 そして力を取り戻したゼウスは再びテュポーンと一騎打ちをします。 今度はゼウスがテュポーンを追い詰めはしますが、とどめをさせず逃してしまいます。敗走したテュポーンは、運命の女神であるモイラの元を訪れ、どんな願いもかなう「 勝利の果実 」を脅して手に入れます。 しかしその果実は望みが決して叶わないという「 無上の果実 」だったのです。 その果実により力を失ったテュポーンは、ゼウスに負け、シチリア島のエトナ火山の下に封印されました。
〚 世界の調和・平定 〛
Photo|ガイア
宇宙の初期はガイアが様々な権威を持っていました。
その森羅万象はオリンポスの神々に対して反抗的であり、世界の全物質がオリンポスからの支配を嫌がり暴れ出します。
大陸や山々はねじれ裂けそして震えバラバラになり、海も暴れて大陸を海中へと沈めます。
世界は全物質の反抗により混沌と化しました。 しかしゼウスがその森羅万象を抑え込み、混沌とした世界を支配します。 そして沈んだ大陸が戻り、世界を平定したのです。
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ゼウスの特徴・感想
カクテルのゼウスはとてもシンプルで、他のスピリッツに比べクリアさが抜群のウォッカに、イタリアが誇るハーブ & ビター系リキュールのカンパリを加えたレシピで、ウォッカのパンチのある飲みごたえに、ハーブの香りと苦味が合わさり、爽やかながらもクセになる苦味と華やかさがあるカクテルです。
ゼウスの材料
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ベースのお酒・ウォッカ
世界4大スピリッツの一つ、ロシア生まれのウォッカです。
ウォッカの特徴は、連続式蒸留機と白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過をすることで、無味無臭に近くクリアな味わいな所です。 他のスピリッツと違い原料が定まっていないことが特徴としてあります。
ウォッカの歴史
Photo|ロシア革命の様子
ウォッカが誕生したのは12世紀頃だという記録がモスクワ公国( 1283年~1547年 )の記録に残っていたそうです。
そうなるとウイスキーやブランデーよりも前に生まれ、欧州で最初に誕生した蒸留酒はウォッカということになります。
当時のウォッカは、現在のものとは違い蜂蜜を原料としたお酒で、この地酒がウォッカの元祖という説が有力です。
14世紀後半に、ブドウを原料とした蒸留酒が世に出た後の15世紀はじめ、ロシアに蒸留の技術が入ってきました。 蒸留の技術は錬金術師が偶然編み出したものとされており、その技術によって生まれたお酒は、ラテン語で「 アクア・ヴィテ 」( 命の水 )と呼ばれるようになります。
そのアクア・ヴィテをロシア語に変換すると、「ジィーズナヤ・ヴァダー 」ジィーズナヤ=命、ヴァダー=水です。 そのヴァダーがウォッカの語源と言われています。
ウォッカが世界に広まったきっかけは、1917年頃ロシア革命でフランスに亡命したスミノフの2代目である「 ウラジミール・スミルノフ 」が、パリで小規模な工場を建て、そこで製造を開始したのがきっかけです。
その後もこの製法は南ヨーロッパからアメリカまで伝わります。 そして第二次世界大戦後にはさらに世界中に広まり、各地で生産されるようになりました。
ウォッカの原料
穀物を蒸して麦芽を加え、糖化、発酵、蒸留して、アルコール度数95%以上のグレーンスピリッツを作ります。
それを水でアルコール度数40%~60%まで薄め、白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過します。
この手法は1810年頃に、ペテルブルクの薬剤師「 アンドレイ・アルバーノフ 」が考案しました。
更に19世紀に入り、連続式蒸留機が導入され、現在の製法に近づきました。 こうして現代のウォッカは、無味・無臭の状態に限りなく近づいていくのです。
ウォッカが他のスピリッツと違う点は、各生産地で原料が違う所です。
- ロシア = 小麦
- フィンランド = 大麦
- ポーランド = ライ麦
- アメリカ = とうもろこし
また銘柄によってはじゃがいもや果実を使われています。
- ウォッカの歴史・製法は ⇒ コチラ
ウォッカの種類
ー ピュア ウォッカ ー
ウォッカの特徴は、連続式蒸留機の回数の多さと、白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過をすることです。
それにより無味無臭に近くなり、クリアな味わいが生まれています。
他のスピリッツと違い、主原料が定まっていないことが他に特徴としてあります。
Photo|シロック Siroc
- おすすめのピュア・ウォッカは ⇒ コチラ
ー フレーバード ウォッカ ー
ピュアウォッカをベースにして、ハーブや果実、香辛料などを浸したり、人工甘味料を添加して製造されたウォッカをフレーバード・ウォッカと呼びます。
無味無臭に近いウォッカから一気に香り豊かなスピリッツになります。種類もレモンやオレンジなどの果実類をはじめ、ハーブやスパイスなど豊富にあります。
Photo|グレイグース・ル・オランジュ Grey goose
- おすすめのフレーバード・ウォッカは ⇒ コチラ
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今回紹介したカクテルの材料
ー カンパリ Campari ー
誕生・由来・・・「 ガスパーレ・カンパリ 」は1860年にミラノでカフェ経営を始め、自家製リキュールを開発し、お酒の販売も同時に行うようになります。 そのリキュールが後の「 カンパリ 」で、当時は「 ビッテル・アルーソ・ドランディア( オランダ風苦味酒 )」と名付け販売していました。
その後1882年に次男である「 ダヴィデ 」が後を継ぎ、1904年に自社工場を設立させ、長かった名前を家名である「 カンパリ 」に改名し、フランス、スイス、アメリカなどの国外に輸出するという販売に力を注ぎます。その後はイタリア国内向けに製造した小瓶にカンパリソーダを入れカクテルそのものを販売すると、これが飛ぶように売れ現在の地位を確立させました。
製造・原料・・・誕生から150年たった現在でも変わらない製法で作られています。ただ製法や分量など、数少ない製造責任者のみ知られていて、詳細は公開されていません。 正式に判明しているのは、「 水 」、「 アルコール 」のみです。
しかし専門家の分析や官能検査によって、オレンジ果皮、キャラウェイ、コリアンダー、カルダモン、シナモン、ナツメグなどの約30種類以上のハーブやスパイス類を使用し、それらを100℃で煮だした後、中性スピリッツを加えアルコール度数69度で15日間タンクで熟成させています。
味わい・香り・・・カンパリは、ほどよい苦味と甘味のバランスが特徴であり、苦味が強すぎず甘すぎず、程よい口当たりを持っています。柑橘系フルーツの風味が強く、特にオレンジの皮の風味が感じられます。
カンパリの香りは、オレンジの皮の香りが強く、リキュールを注いだ時に香り立ちます。複雑なハーブの香りも感じられ、スパイシーで独特な香りを漂わせます。
- カンパリの歴史・主なカクテルは ⇒ コチラ
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ビルド & ステア
「 ビルド 」とは「 組み合わせる 」または「 注ぐ 」という意味があり、ステアのように完全に混ぜるのではなく、組み合わせる、もしくはグラスに直接注ぐという目的の際に使います。
「 グラスの中に直接材料を注ぐ 」= ビルド、「 バースプーンで混ぜる 」= ステアと覚えれば間違いはありません。
炭酸系の混ぜ方
炭酸系の材料を使う場合は、早く混ぜたり、回す回数が多いと、炭酸が溢れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸ガス自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままゆっくりと1回転 ~1.5回転回し、先端のスプーンでゆっくりと氷を持ち上げてゆっくりと下ろします。
混ざりにくい材料の場合は、炭酸以外の材料を入れて一度ステアを行い、炭酸類を入れた後に再度軽くステアするようにします。
バースプーンの使い方
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます( ドリンクを体温で温めないため )右手はバースプーンを持ちます。( 左利きの人は逆になります )
Step 2 = バースプーンを動画のように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
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カクテルのTPO用語
オールデイカクテル All day cocktail
カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。
主に食欲を増進させるための食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテルであったり、眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。
そういったシチュエーションなどに無関係であったり、特にこだわりなく考案されたもので、向き不向きが無いカクテルというのがこの「 オール・デイ・カクテル 」です。
プレディナー Pre dinner cocktail
プレディナーカクテル( 食前酒 )とは食事前に飲むお酒のことです。
胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果があります。
プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。
プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。
テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。
お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールやカンパリといった少し苦味があり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
ゼウスにおすすめのグラス
ー オールドファッションドグラス Old fashioned glass ー
カクテルやウイスキーなどをオン・ザ・ロック・スタイルで飲むためのグラス。 口が広く背が低いのが特徴で、大きく丸い氷を入れたりできます。
タンブラーグラスの上半分をなくした様な形をしていて、タンブラーグラスの原型となったグラスだと言われています。
正式名はオールドファッションドグラスで、この名前はカクテル「 オールドファッションド 」から由来していると言われています。
古来からあるものなので、「 オールドファッションド = 古風な 」という意味が由来とも言われています。 現在では名前が長く言いにくいためか、「 ロックグラス 」として広く使われています。
容量は180ml~450mlまで幅広くあります。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ
ゼウスで使う道具
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