[ スポンサーリンク ]
[adcode]
レシピ
材 料
Recipe no.613
技法 = ビルド
※ Full = 他の材料をグラスに入れ、Fullと記載している材料をグラスの8割~9割まで満たす適量のこと
作り方
グラスは炭酸が抜けにくい コリンズグラス をおすすめします。 他は ゴブレット、タンブラーグラス を使いましょう。
- Step 1 = ライムカットを軽くグラスの中へ搾り、そのまま入れます。
- Step 2 = 氷、テキーラ、ホワイトキュラソー を入れます。
- Step 3 = 泡立たないように静かに トニックウォーター を入れます。
- Step 4 = ゆっくりと軽く ビルド をして完成です。
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
特徴・感想
今回紹介した「 T.T.T 」とは、このカクテルに使用している材料のテキーラ、トリプルセック、トニックウォーターそれぞれの頭文字である「 T 」を並べたネーミングのカクテルです。トリプルセックとは、「 3倍辛い 」という意味ですが、実際このリキュールは辛くはなく、古いホワイトキュラソーは甘味がかなり強く、それらに比べて辛口( あっさり )であるということでこの名前が付きました。
世界4大スピリッツで、アガヴェ独特の風味を持つテキーラをベースに、オレンジの果皮をスピリッツに漬けこみ甘味を加えたリキュール・ホワイトキュラソーを合わせ、キニーネより製造されたトニックウォータで割ったレシピで、テキーラの風味に甘味が加わり、それを苦味と炭酸の爽快感を持つトニックウォーターで割っているので、サッパリとした口当たりに、テキーラの風味と微かな甘味を感じながら爽やかに飲める一品です。
ホワイトキュラソーとトニックウォーターはそれぞれ特性を持ってはいますが、主張しすぎないので、テキーラを楽しみながらゴクゴクと飲めてしまうカクテルです。
このカクテルに使う材料
関連カクテルレシピ リスト
⇒ 画像 / タイトルをクリックでレシピリストページへ
〚 他のカクテル レシピリスト 〛
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
ベースのお酒・テキーラ
世界4大スピリッツの一つであるテキーラは、他のジン・ウォッカ・ラム程の生産量はありません。
その理由としてはシャンパーニュ地方で生産されているシャンパンと同じく原産地呼称が認められているお酒だからです。つまり認められた地域での生産でなければ「 テキーラ 」と呼ぶことはできません( メキシコ国内の定められた5州のみ )。
これが他のスピリッツとの違いで、生産量が他の3種よりも少ない理由です。
しかし世界的に飲まれているお酒であることには変わらず、カクテルレシピも多くあり、その中でも「 テキーラ・サンライズ 」・「 マルガリータ 」が有名です。
テキーラの誕生
テキーラの原型は、メキシコ古代アステカから存在するアガヴェ( 竜舌蘭 )を発酵させた醸造酒 「 プルケ 」がベースになっています。
15世紀~17世紀にかけてスペインがアメリカ大陸を植民地にしていた時代(コンキスタドール)にテキーラは誕生しました。きっかけはメキシコ中西部、ハリスコ州サンティアゴ・デ・テキーラという町がり、その近くにあるシエラマドレ山脈で大規模な山火事がありました。
焼け野原になった山を歩くと、焦げた竜舌蘭がゴロゴロと転がっており、辺り一面甘い香りと焦げた竜舌蘭をかじっているハツカネズミがいました。竜舌蘭を高熱に当てることで、砂糖を作り出せることをテキーラの町人がこの時発見しました。
そしてそれを知ったスペイン人は蒸留技術を持ち込み、メキシコの伝統的な醸造酒である「 プルケ 」を使ってスピリッツをつくりました。 この竜舌蘭を蒸留したお酒を「 メスカル 」と呼びます。
テキーラとは200種類以上あると言われるメスカルというお酒の中の一種で( 日本で言う地酒のようなもの )、サンティアゴ・デ・テキーラで栽培されているアガベ・アスール・テキラーナという竜舌蘭を使用したものをテキーラと呼びます。
その後の1600年には初めてのテキーラ工場が建てられ、1870年代にはヨーロッパへ出荷されています。
テキーラの定着
テキーラが最も大きな注目を集めたのは1949年の全米カクテルコンペティションで「 マルガリータ 」が入選し、テキーラが大きく注目されるだけでなく、テキーラベースのカクテルもこれをキッカケに増えていきます。
そして1968年開催のメキシコオリンピックで世界中の人たちがメキシコに訪れると、メキシコの文化と共にテキーラは世界に広く知られるようになりました。
その後世界各地にテキーラが広まりましたが、模造品が目立つようになりました。 模造品は質が悪いものが多く、テキーラのイメージや品格が悪くなる事を恐れたテキーラ製造会社達は、1974年メキシコ政府に規制を作るよう働きかけます。
こうして1994年にテキーラ商工会議所主導の下、生産過程全般の規制管理が完成し、違反者には法的措置を取れるようになりました。そしてテキーラは 原産地呼称が与えられ、メスカルから独立したような形になったのです。
テキーラの製法
テキーラで使われるアガヴェの栽培は、海抜600m~1,800mの標高と平均気温20℃、晴天日数が250日以上は必要という限られた土地でしか栽培できません。
さらに苗を植えてから収穫まで6年以上、長いもので12年の月日がかかるため維持管理も大変です。
収穫されたアガヴェは蒸留所に運び込まれ、デンプンを糖分に変えるために蒸気圧力釜を使ったり、石造りのオーブンで加熱を行います。
加熱工程を終えたアガヴェは、その後ローラーで砕き、加水・圧縮を行い糖分を十分に絞り出し、その搾り出した液体を発酵させ、2回以上蒸留します( メスカルの蒸留回数は1回ですが、テキーラは必ず2回以上行います )
- テキーラの歴史・原料・製法は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
テキーラの種類
テキーラの種類は、まず原料のであるアガヴェの使用パーセントによって大きく2つに分けられます。
- アガヴェを51%以上使用したテキーラ。 日本はこちらのタイプが大半を占めています。 爽やかさと、独特な甘みが特徴です。
- アガヴェを100%使用したテキーラ。 別名「 プレミアムテキーラ 」と呼ばれたりもします。 見分けるのは瓶にのラベルに「 100% DE AGAVE 」等の記載があります。香りとアガヴェの特有の風味が51%以上のものと大きく違います。
他にもテキーラは熟成期間によってカテゴリー分けもされています。
〚 ブランコ Blanco 〛
色は無色透明、熟成期間は全く行わないものから、2か月ほどです。 ラベルには「 シルバー 」や「 プラタ 」という表記がされています。
熟成を行わないので( もしくは短い期間の熟成 )爽やかさとシトラスのような香り、アガヴェ本来の香りが楽しめます。 カクテルに使用しているテキーラは、ほとんどがこのブランコを使っています。
Photo = エラドゥーラ・プラタ Herradura
- おすすめのテキーラ・ブランコ ⇒ コチラ
〚 レポサド Reposado 〛
Reposado = 「 安らかな、平静な 」という意味で、短い期間休ませるという意味があります。
名前の通り 2か月~1年未満熟成させたテキーラです。 色は無色透明にほんの少しゴールドが入った色合いです。
樽の香りとコクがブランコに少し加わり、ほのかな甘味が味わい深くなっていて、甘味と辛味のバランスがとれた味わいが特徴です。
Photo = オルメカ Olmeca
- おすすめのテキーラ・レポサド ⇒ コチラ
〚 アネホ Anejo 〛
- おすすめのテキーラ・アネホ ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
今回紹介したカクテルの材料
ホワイトキュラソー
キュラソーとは、南米のベネズエラの北海にあり、現在はオランダ領となっている島です。
この島は1499年にスペイン人によって発見されます。 元々は先住民であるアラワク諸族が住んでいましたが、1527年からスペイン人に労働奴隷として連れていかれるようになり、現在ではほぼ絶滅しているそうです。
1634年にオランダ艦隊がキュラソー島に居たスペイン人を追い出し、砦を建設。 その後港を建設するとトウモロコシや落花生、塩などの生産し、さらに貿易の拠点に相応しい位置に島が存在していたことから貿易なども相まって栄えるようになりました。
17世紀後半に、キュラソー島内で採れるオレンジをオランダ人が本国へ持ち帰り、アルコールに浸してオレンジリキュールが作られました。 そして現在ではオレンジリキュールのみではなく、ホワイト・オレンジ、ブルー、グリーン、レッドと様々な着色を行ったキュラソーシリーズが定着をしています。
ホワイト・キュラソーとは、ブランデーや他のスピリッツをベースにオレンジの果皮を漬け込んで風味づけをした果実系リキュールの一つです。
ジンやウォッカなどのようにベースとして使われることは少ないですが、多くのスピリッツや様々なリキュールなどと相性が良く、カクテルとして使われることがほとんどです。他にもカクテルのみに留まらず、その爽やかな香り、程よい甘みを持つため、お菓子作りにも使われることが多いです。
- ホワイト・キュラソーの歴史・種類は ⇒ コチラ
トニックウォーター
トニックウォーターの誕生は18世紀イギリスと言われています。 当時イギリスは多くの植民地を保有していました。イギリスから遠く離れたその熱帯地方ではマラリアが発生し、その予防( 特効薬 )として目を付けたのが「 キナの樹皮 」でした。
イギリス人はそのキナに着目し、キナの樹皮を精製した成分( キニーネ )に香草、レモンやライムなどの果皮のエキス、そして炭酸水に混ぜ合わせました。
こうしてできたのがイギリスで最古の清涼飲料水トニックウォーターです。トニックウォーターの独特の苦みは、このキニーネが元になっています。キニーネはその後第二次世界大戦頃までマラリアの特効薬として重宝されました。
その後イギリスの将校らが自国のジンとキニーネの予防飲料水を一緒に飲むようになり、ジントニックが誕生したと言われています。
元々トニックウォーターは薬としての役割のため、美味しく飲むといった風潮は無く、キニーネの苦みが強いまま飲まれていましたが、次第にキニーネの使用量が減り、香料や甘味料が使われ、薬から飲料へと変貌していきました。
- トニックウォーターの歴史・ブランドは ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
ビルドとは?
材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。
お家で簡単にする人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
本格的にやってみたい人向け
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
カクテルを飲むタイミング用語 TPO
オールデイカクテル All day
カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。
主に食欲を増進させるためにサッパリとさせている食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテル。 眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。 オールデイ・カクテルとは、そういったシチュエーションなど向き不向きが無いカクテルのことです。
プレディナー Pre dinner cocktail
プレディナー・カクテル( 食前酒 )とは食事前に飲むお酒のことです。胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果もあるそうです。
プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。 現在では西洋料理に飲まれることが文化として定着しています。
プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。
お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールやカンパリといった少し苦みがり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
[ スポンサーリンク ]
[adcode]
このカクテルのおすすめ グラス
コリンズグラス Collins glass
背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。 容量は270ml ~ 360mlくらいが一般的。
ゴブレット Goblet
ゴブレットとはグラスに土台と足が付いたグラスの事です。
特徴としてはワイングラスのように足が長くないことと、容量が多く入ることで、タンブラーグラスの代わりや、氷をたっぷり使うカクテル、ビール、ドリンク以外で使われ、パフェなどのデザートの器としても使われます。
使い勝手が良く、見た目も上品さと可愛らしさがあり、様々なシチュエーションであったり、お店などで幅広く使われています。
ゴブレットが誕生したのは14世紀だと言われていて、名前はフランス語で、「 Goblet 」と表記します。 元々は「 ゴブレー 」と呼んでいたそうですが、いつの間にか「 ゴブレット 」となったようです。
聖杯にもこのゴブレットが使われており、映画「 ハリーポッター 炎のゴブレット 」でもその名前が使われています。 容量は300ml前後が一般標準サイズ。
タンブラーグラス Tumbler glass
カクテルのみならず様々なドリンクに使われる最も一般的なグラスです。
「 タンブラー Tumbler 」の語源は「 倒れるもの 」や「 転ぶもの 」の意味があり、元々獣を狩り、残った角等をくり抜いてコップにし、底が真っ平にはならなかったので、よく倒れていたことからこの名前が付いたそうです。
別名ハイボールグラスとも呼ばれることがあり、主にハイボールスタイルや、ソフトドリンクなどに使われています。 オールドファッションドグラス( ロックグラス )を原型として誕生したとも言われ、オールドファッションドグラスをそのまま縦に長くしたような形をしています。
使い勝手が良く、容量も多く入るため、どの家庭にも必ずいくつかはあるグラスで、用途がおおいためか容量の種類も一番多くあると言っても過言ではないでしょう。
素材もガラス製だけではなく、木製、金属製、陶器、プラスチック製と様々なものがあります。 容量は6オンスの180ml、8オンスの240ml、10オンスの300mlが一般的で、飲食業界では略して6タン、8タン、10タンなどと呼ばれているそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ