パールオニオン|カクテルの材料・由来・原料・製法などを解説

カクテルにはスピリッツやリキュール、ウィスキー、ブランデー、ワイン、日本酒などといったお酒類以外にも様々な材料があります。 ソーダやトニックウォーターという炭酸類、オレンジジュースグレープフルーツジュースなどの果汁飲料、シュガーシロップやグレナデンシロップのように甘みや香りを加えるもの、カクテルを彩るために飾られるマラスキーノチェリーなどたくさんあります。

それらはどのような原料・製法なのか、どのように使われているのかをご紹介します。今回はショートカクテルを飾るパールオニオンです。

特 徴

パールオニオンとは、様々ある玉ねぎのグループの一つです。 日本ではあまり流通しておらず、スーパーやデパート、八百屋さんでほとんど見かけることはありません。 海外の食材を扱うお店だったり、野菜専門店などに行けばあるかもしれません。 日本での生産は北海道で少量ほどの生産ですが、海外( 主にヨーロッパ )ではフランス、イタリア、ドイツで主流の食材です、特にスウェーデンでは欠かせない食材です。

パールオニオンの名前は普通の玉ねぎに比べて小さく( 直径2.5cm~3cmほど )、皮をむくと表面にツヤがあり真珠のような光沢があることからそう名付けられました。他にも「 ミニオニオン 」や「 クリスタルホワイトワックスオニオン 」などと呼ばれることもあります。

栽培・収穫

比較的冷たい空気を好みますが、暑さにも強く、虫も付きにくいため栽培しやすい野菜です。 越冬型のほうが香りが強くなります。玉ねぎは成長の初期段階である数週間で水分を必要とします。 雑草に対してはほぼ戦うことができませんので、地面をビニールなどで覆う( 昔は藁で行う )マルチングを行います。 マルチングをすることで、雑草の発生を防ぎ、水分の蒸発、病害虫の発生をも防ぐことができます。パールオニオンは根腐れに対しての優れた耐性を持っているので、マルチングは最適な方法と言えます。

パールオニオンは春に撒いた種が、8月から3月に収穫ができます。 比較的幅広い期間に収穫できる野菜です。使い方は小さいので切ったりはせず、そのままの形でスープなどに使われることが多い食材で、基本的には普通の玉ねぎと変わらない使用方法です。 味はやや辛みが強いため、そのまま以外にも細かく刻んで、香り付けに使われることもあります。

カクテルに使う

カクテルに使うパールオニオンは生での使用ではなく、ピクルスとして瓶詰されたものを使用します。 カクテルをつくる際にまず瓶の中に入ったパールオニオンを1個取り出し、水を入れた小さめのグラスの中に入れ、バースプーンなどでコロコロと中で転がし味気を洗います。 そのまま使うとピクルスの味が強すぎてカクテルに大きく影響してしまうのでNGです。後は軽く水気を取り、カクテルピンをさしてグラスの中へ入れます。

おすすめのパールオニオン

パールオニオンを使うカクテル

ギブソン

イエローラットラージンベース )   Recipe no.293

技法・・・・・シェーク
グラス・・・・カクテルグラス
アルコール・・16%

ドライ・ジンの辛口と、ドライ・ベルモットとスイート・ベルモットの独特のハーブの香りに、スイート・ベルモットのカラメルの甘味、オレンジジュースのフルーティーな甘みが合わさったレシピで、ガツンとくるアルコール感に、ほのかなハーブの香りを感じながらオレンジとカラメルの甘みを楽しめるカクテルです。

ウォッカ・ギブソン   Recipe no.150
  • ウォッカ・・・・・・・・50ml
  • ドライ・ベルモット・・・10ml
  • パール・オニオン・・・・1個

クリアなウォッカのパンチに、辛口のワインから作られたベルモットを加え、マティーニに付けられるオリーブではなく、パールオニオンを入れたレシピで、辛口のキレとサッパリとした飲み口が特徴のカクテルです。

キャロル

まとめ

カクテルのはお酒以外に多くの材料を使います。 パールオニオンを使う機会は、レモンやライムほど多くはありませんが、そのカクテルではなくてはならない存在なのです。 もしこれを読んだ方が、次にパールオニオンを使ったカクテルを飲むとき、味が変わっているかもしれません。