ダークラムとは
ダークラムの特徴的な風味には、焦がし糖やバニラ、スパイスのニュアンスが感じられ、時にはドライフルーツやトロピカルフルーツの甘さも加わります。また、樽での熟成により、ウッディな香りや豊かな口当たりも楽しむことができます。
他にも様々なフレーバーを使ったり、カラメル着色などをしてコクと香りが強く甘味があり、ウイスキーに近いスピリッツです。
3色のラムの中で最もロックやストレートで飲まれる「 ダークラム 」おすすめ5選をご紹介いたします。
おすすめダークラム比較表
項目 / 銘柄 | ロンサカパ | プランテーション | ネグリタ | マイヤーズ | ディプロマティコ |
産 地 | グアテマラ | トリニダードトバゴ | フランス | ジャマイカ | ベネズエラ |
熟成年数 | 6-23年 | 3-15年 | 2年以上 | 4年以上 | 12年 |
アルコール | 40 % | 40 % | 43 % | 40 % | 40 % |
味わい | バニラ、チョコレート、コーヒー | パイナップル、ココナッツ、スパイス | スパイス、レーズン、プラム | スパイス、バニラ、キャラメル | オレンジ、チョコレート、レーズン |
特 徴 | 濃厚で複雑 | フルーティーで甘い | 濃厚でスパイシー | 芳醇でまろやか | 芳醇でエレガント |
おすすめ | ストレート、ロック | ストレート、ロック、カクテル | モヒート、カクテル | ストレート、ロック | ストレート、ロック |
価格帯 | 4,000円台 | 2,000円台 | 2,000円台 | 1,000円台 | 4,000円台 |
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ロン・サカパ Ron zacapa
原産国 = グアテマラ
ロン サカパの誕生
ロン サカパは、グアテマラの東部に位置する鉄道の中心地として栄えた街「 サカパ 」で1876年に誕生しました。
誕生から100年後の1976年に記念酒として造られたのが「 ロンサカパ 」です。このラムはグアテマラ最大のメーカーが長い年月をかけて、蓄積した知識と技術を込めて造られた特別なラム酒です。
ロンサカパの製造
サトウキビを凝縮させ、その一番搾り汁のみを使用し、アグリコール製法によって作られます。この一番搾り汁を「 バージン・シュガーケイン・ハニー 」と呼び、ロン サカパのオリジナルテイストの土台になります。
その後、パイナップルから抽出した独自の酵母で発酵させ、蒸留し更にオーク樽で熟成をします。熟成場所も特徴的で、天国に一番近い蒸留所、または雲の上の家など呼び名があるように、海抜2,300mで熟成されます。高地により気圧が低いことによって樽の味わいをしっかりと得ることができるためです。
ロンサカパの特徴
味わい・・・ロンサカパは一般的なラムよりも甘味が強く濃厚です。そのためダークラム初心者や女性にもおすすめできる一品です。
特に「 ロンサカパ・センテナリオ23 」は甘くまろやかな味わいが特徴で、アーモンドやバニラ、ハチミツ、ドライフルーツ、スパイスなどの芳醇な香りと味わいが楽しめます。
香り・・・香りもまた魅力的で、バニラやスパイス、焼き糖の甘い香りが立ち上ります。また、ウッディな香りやトロピカルフルーツの香りが絶妙に調和し、飲み手を魅了します。
特徴・・・ロンサカパは、国際ラムフェスティバルのプレミアム部門で、5年連続金賞を受賞するほど評価の高いラム酒です。
その理由は、ミネラル豊富な火山灰土壌で育った最高品質のサトウキビを使っていることで、独特な味わいを生み出す点や、製造で説明した「 アグリコール製法 」、「 海抜2,300mでの樽熟成 」、「 ソレラシステム 」による熟成方法といった製造のこだわりの結果です。
こうして出来上がったロンサカパは、「 ラム酒のコニャック 」や、「ラム酒の王道 」という名で呼ばれることもあります。
おすすめはもちろんロックスタイルですが、バニラアイスにかけて「 アフォガード 」にしても上品な甘味を味わえて美味しいです。
プランテーション Plantation
原産国 = 西インド諸島
プランテーション・ラムとは
カリブ海の島々で生産される高品質なラム酒のブランドです。
その歴史は、フランスのコニャックとして知られるメゾン・フェランド社によって築かれました。
このブランドは、カリブの島々でラムの生産者にコニャック樽を販売していた、アレクサンドル・ガブリエル氏によって発見されました。
彼は非常に芳醇で複雑な香りとアロマを持つラムを見つけ、それがプランテーション・ラムとして知られるようになりました。このブランドは、ラム酒の歴史や伝統を尊重し、カリブ海の風土や特徴を表現した製品を提供することを大切にしているブランドです。
ブルエイジング製法
ラムの生産地と言えば中南米が主ですが、このプランテーション・ラムは、コニャック造りの名手であるフランスの「 コニャック・フェラン 」社が造っています。
原産国である中南米のそれぞれの国の伝統的な手法で造られ、熟成されたラム酒を、フランスのフェラン社へ持ち帰り、フレンチオーク樽でさらに熟成させます。 これをダブルエイジング製法と呼び、より洗練された風味と香りを持つようになります。
プランテーション・ラムの特徴
味わい・・・濃厚で複雑な風味が特徴です。樽での熟成により、ウッディでスモーキーなニュアンスが加わり、深みのある味わいを楽しむことができます。また、バニラやカラメルの甘さが口の中に広がり、スパイシーな香りが香り立ちます。
香り・・・香りもまた魅力的で、バニラやカラメル、スパイスの豊かな香りが立ち上ります。また、ウッディな香りやトロピカルフルーツの香りが調和しています。ややスモーキーで、バナナや柑橘類の皮のニュアンスも感じられる一品です。
特徴・・・特徴は、やはりジャマイカとトリニダードで3年間熟成させたラムを、フランスで半年間熟成させる製法です。そのためスモーキーな香りと、洗練された深い味わいを味わえる点で、「 ラムのグランクリュ 」とも称されているほどです。
ロックやストレートなどでも美味しく飲めますが、コスパが良いためカクテルにも十分使えるダークラムです。
ネグリタ Negrita
原産国 = フランス
ネグリタの歴史
1850年代、当時のラムは品質にバラつきが多く、カリブの海賊等の影響からか荒々しいイメージがありました。 それを良く思わなかったフランス人の「 ポール・バーディネー 」は様々な醸造元から様々なタイプのラム酒をより寄せ、ベテランのブレンダーにブレンドを依頼します。そしてそれらを熟成させることで、いつ飲んでも同じ品質のアロマなラム酒を作ることを完成させました。
1857年ポール・バーディネーは、「 バーディネー社 」を設立し、完成させたラム酒を販売します。 当時の他のラム酒と比べると品質は上品で、安定していたためすぐに大きな人気を獲得しました。
1905年( 明治38年 )、日本に輸入されるようになります。
ラム酒が日本に入ってきたのはこのネグリタが初めてということも有名です。 初の日本輸出ということもあり、バーディネー社社長も来日しているのですが、1905年( 明治38年 )当時は日露戦争の勝利で、日本国内はお祭り騒ぎの戦勝パレード真っ最中の混乱状態でした。せっかく長崎に入港したものの、この騒ぎのおかげで東京までたどり着くことができなかったというエピソードもあります。
ラベルの少女
Photo|少女イメージ
ネグリタの初期ラベルには、片隅の方に混血娘の「 ネグリタ 」という少女が描かれていました。
次第にこの少女の絵が名前よりも有名になり、「 少女の顔が入ったラム 」という注文が入るようになり、赤色楕円形の縁取りをし、その中に描かれた少女の横顔に変更。 そしてそのままフレンチ・ラムの代名詞として世界中で飲まれるようになりました。
ネグリタラムの特徴
味わい・・・ネグリタの味わいは、まろやかでバランスの取れた甘さとスパイシーさが調和しています。樽での熟成により、バニラやキャラメルのような風味が際立ち、飲み応えのある心地よい舌触りを楽しむことができます。
香り・・・豊かで複雑なアロマが特徴で、トロピカルフルーツやスパイスの香りが広がります。また重厚で高貴であり、独特の磯のニュアンスが感じられます。
特徴・・・ネグリタラムの高貴な味わいと豊潤な香りは、別名「 ラムの貴婦人 」と呼ばれています。
フランス国内ではトップシェアを争う程のブランドで、世界中でもカクテルのみならずお菓子作りで使用するラムとして定着しています。
中でもボルドーの銘菓として有名な「 カヌレ 」には不可欠なラムで、カヌレ協会会長も、「 ネグリタ・ラムを使ってこそ本物のカヌレである 」と推奨しているほどです。
マイヤーズ Myers’s
Photo = 画像提供 KIRIN
原産国 = ジャマイカ
マイヤーズの歴史
1879年ジャマイカの砂糖農園を営んでいた「 フレッド・ルイス・マイヤーズ 」とその息子たち家族によって創業しました。
1924年にオリジナル・ダークラムの前身にあたるプランターズ・パンチがヒットし、これによってマイヤーズ社は大成長を遂げます。その後マイヤーズ・ダークラムが生まれ、1935年頃になると、世界40を超える国に輸出、販売を行っております。
マイヤーズの製造
Photo|蒸留器
マイヤーズ・ラム製造は、まず二つの原酒を造ります。
単式蒸留器で造るラムは、糖蜜に地下水、サトウキビの茎、蒸留遺残物を入れ1カ月弱の時間をかけて自然発酵させます。
もう一つはステンレス製の連続蒸留機を使用している原酒は、糖蜜、地下水、時価培養酵母を入れて24時間発酵させます。
出来上がった2種類の原酒を冷蔵コンテナでイギリスのロンドンにある Diageo Pic社のグラズゴー工場に輸出し、そこで4年の歳月をかけたオーク樽熟成と、オリジナルブレンドを行い販売しています。
マイヤーズラムの特徴
味わい・・・マイヤーズ・オリジナルダークの特徴は、その深い色合いと豊かな風味です。樽での熟成により、独特のコクと深みが生まれ、口に含むとまろやかな甘さとスパイシーさが広がります。
香り・・・芳醇で複雑なアロマが特徴で、バニラやキャラメルの甘い香りとスパイスのニュアンスが調和しています。一杯を飲むたびに、その豊かな香りに包まれ、贅沢な時間を楽しむことができます。
特徴・・・何といっても濃厚で香りが豊かなのが特徴であり、200種類以上から20種に厳選された原酒を使い、通常2年熟成が一般ですが、マイヤーズラムは4年の歳月をかけオーク樽で熟成させます。
ストレート、オン・ザ・ロック、カクテルとどれでも使えるラムです。さらに「 お酒 」というジャンルにとらわれず、料理・デザートなどでも使われ、お酒を飲まない人でも使ったことがある方が多いかもしれません。
ディプロマティコ レセルバエスクルーシバ Reserva exclusiva
原産国 = ベネズエラ
ウニダス蒸留所
ディプロマティコを製造するウニダス蒸留所は、1959年にベネズエラ・ラ・ミエル町で創業致しました。ベネズエラの中でも北西部・世界最高峰のラムを生み出すピュアな水が流れるアンデス山脈の麓に位置しており、ラ・ミエル町の「 ミエル 」は、スペイン語で蜂蜜という意味を持ち、蒸留所の仕込み水として利用される水源の味わいを表しています。
わずか16銘柄のみが取得しているラム酒の原産地呼称を取得しており、これにより地理的位置、気候、水、土壌、原料の品質が保証されています。
ディプロマティコの製造
ディプロマティコの蒸留所は、ピュアな水が流れるベネズエラのアンデス山脈のふもとに位置します。 製造に使われるサトウキビも同じ地域で栽培されたものを厳選して使用します。
発酵は、サトウキビの糖蜜で軽やかな味と、シュガーケインハニーの複雑な味わいの両方を使用。 糖蜜は高い濃縮度ですが、灰含有量と粘度は低いので飲みやすくなっています。
そして蒸留はスペイン系ラムを製造する「 コラムスチル 」と、カナディアンウイスキーで使用される「 バッチケトル 」、スコッチウイスキーで用いられる「 ポットスチル 」を使用しています。
各蒸留器から生まれる原酒をオーク樽で「 ライト 」、「 セミヘビー 」、「 ヘビー 」の3タイプの熟成したラムを製造し、それをブレンダーが調和させることで、味わいの変化に富んだラムを作り、世界中で高い評価を得ています。
ディプロマティコの特徴
味わい・・・口当たりは滑らかで、まろやかな甘味とコクがあり、オレンジピール、メープルシロップ、リコリス、トフィーファッジなどの風味を味わえ、後味は長く、スパイシーな余韻が残るのが特徴です。
香り・・・バニラ、キャラメル、チョコレートなどの甘い香り、オレンジピール、レモン、グレープフルーツなどの柑橘系の香り、シナモン、クローブ、ナツメグなどのスパイスの香りという様々な香りを楽しめます。
特徴・・・瓶のラベルに描かれたおじいさんの名前は「 ドン・ファンチョ 」と言い、ディプロマティコを造る際にインスピレーションとなった重要人物です。
この土地の貴族であったドン・ファンチョは、ラムやその他の伝統的な飲料の品質向上のため、原材料や技術の研究に情熱を注ぎました。 彼の感性と信念は地域の環境を守ることに繋がり、ラム製造の重要さを気づかせました。 その情熱と信念の証として、現在ではドン・ファンチョの肖像をディプロマティコ・ラムのイメージキャラクターとしてラベルに描かれています。
ストレートやロックスタイルで飲むことをおすすめしますが、カクテル使用にも適している上に、エスプレッソやチョコレートなどにも使えるダークラムです。
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ラムの歴史・原料・製法
世界4大スピリッツの一つのラム。4大スピリッツの中でも生産量は1位です。
カリブ海生まれが影響してか、カクテルにはトロピカルカクテルのレシピがたくさんあります。
ほのかな甘味のある飲みやすいスピリッツなので、カクテルのみならずケーキやタルトなどのデザートや、紅茶の香りづけ、フレンチ料理などに使われることも多く、生産量はジンやウォッカと同等ありながら、使われているジャンルは他を圧倒します。
ラムの誕生
ラムの主原料はサトウキビ、生まれはカリブ海です。( 一説によるとキューバが有力です ) 初めにラムを作った国は特定できていませんが、1600年代の17世紀には存在したようです。
しかしサトウキビはカリブ海では自生しません。 ではなぜラムが生まれたのか・・・
それは1500年頃にヨーロッパの国々が、植民地であったカリブ海の島々へサトウキビが持ち込まれたからです。 サトウキビを栽培する気候などの環境がマッチしたため、カリブ海全域に広がり、島々が生産地となりました。
更にアメリカで作られたラムは、アフリカで黒人奴隷の代金として渡され、そこで交換された黒人が西インド諸島でサトウキビ栽培の労働となります。 このサイクル貿易がラムを世界中に広めた原動力のひとつになりました。
ラムの定着
そして17世紀カリブ海と言えばパイレーツ・オブ・カリビアンで有名な海賊です。 海賊と言えば宝と酒!
カリブ海の海賊が飲んでいるのは、ほとんどがラムです。 海賊のみならずこの時代のカリブ海のお酒はラムが一番飲まれていました。
1700年代中盤にイギリス海軍は、海の上の娯楽や、士気を高めるためにラムを兵士に配りました。 カリブ海の海賊とこの海兵の飲みものとしてラムは海のイメージが強くなっていったのです。
第二次世界大戦の頃のアメリカは「 ジン 」が人気でしたが、イギリスとの関係が悪く、ジンを輸入できずにいました。
そのジンの代わりに広まったのが同じスピリッツであり、アメリカでも生産しているラムです。 こうしてラムはジンやウォッカに勝るとも劣らない存在になっていきました。
日本では20世紀になってから生産されています。 基本的には西日本が主な生産地で、サトウキビで有名な沖縄県や、鹿児島県、高知県などです。
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ラムの製法
主な原料はサトウキビですが、ラムには2種類の製法があります。 「 インドストリアル製法 」と「 アグリコール製法 」です。
ー インドストリアル製法 ー
インドストリアル製法の特徴は、サトウキビから砂糖を精製する際に出る「 廃糖蜜 」を使用します。
この廃糖蜜を「 モラセス 」と呼び、そのモラセスを発酵させ蒸留し、オーク樽で貯蔵・熟成させます。
ラムの製法は2種類ありますが、世界中のラム総生産量の97%はこのインドストリアル製法です。 理由としてはモラレスは貯蔵しておくことで生産者のタイミングにラムを作ることができるためです。
そのため一年中ラムの生産を行うことができます。そして貯蔵をすることができるので、サトウキビを栽培し、収穫できる土地より離れた場所に蒸留所があっても製造できるというメリットがあります。
ー アグリコール製法 ー
インドストリアル製法はモラセスを使うのに対し、アグリコール製法はしぼり汁をそのまま原料として製造します。
この製法は全世界のラム生産のおよそ3%程の生産量しかありません。
その理由はインドストリアル製法よりもずっと新しい製法であること、サトウキビは刈り取るとその瞬間から発酵が始まってしまうため、しぼり汁を使うこの製法は、サトウキビ栽培地の近くでないと生産できず、収穫時期以外生産できません。 これらがラム生産のおよそ3%程の希少価値の高い理由です。
- ラムの歴史・製造は ⇒ コチラ