ラムバック のカクテルレシピ・作り方・特徴・由来|ラム + レモンジュース + ジンジャーエール

ラムベースロングカクテルのラムバック

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19世紀アメリカで誕生した、雄鹿のキックのように力強いカクテル。サトウキビ由来のラムの甘い香りと、ジンジャーエールのスパイシーな刺激、レモンの爽やかな酸味が絶妙に調和したラムバックは、アルコール度数9度と程よく飲みやすい一杯。リフレッシュしたい日におすすめです。

目次
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レシピと作り方

材 料

ラム酒のおすすめ銘柄リスト
ジンジャーエールのおすすめ銘柄リスト

作り方

スージー・テイラーのこと

今回紹介した「 スージーテイラー 」とは、1861年~1865年に起こったアメリカ南北戦争の最中、アフリカ系アメリカ人初めての看護婦として知られる人物「 スージー・キング・テイラー 」が由来のカクテルです。

奴隷時代

アメリカ人看護師のスージーテイラー

Photo|1902年のテイラー|画像引用 Wikipedia

1848年にスージー・テイラー( 本名スーザン・アン・ベイカー )は9人兄弟の長女としてアメリカ・ジョージア州のグレスト農園で奴隷の身分で生まれます。

この時代のアメリカ南部は、農業中心のプランテーション経済が主流で、そのプランテーション経済は奴隷の労働により支えられ、 農園の所有者が実質的に南部を支配していた時代でした。

グレスト農園のグレスト夫妻には子供がいなかったため、テイラー家の子供たちに優しかったそうです。

他の奴隷の扱われ方と違うこの関係は、後のスージーの種族間の価値観に大きな影響を与えました。

グレスト夫妻は、スージーが7歳の時に解放奴隷であったジョージア州・サバンナに住む祖母と暮らすことを許可し、祖母の元で暮らし始めます。

当時黒人の子供が学校教育を受けることは違法でしたが、スージーの祖母は近所に秘密裏に自宅で学校教育を行っている場所へ行かせることにし、スージーは勉強をできる機会を得ました。スージーはその後も黒人の修道女や、白人の遊び仲間、祖母の地主の息子などから指導を受けます。そしてスージーは母親と一緒に住むために戻りました。

南北戦争時代

アメリカ南北戦争・サムターの戦い

Photo|南北戦争の始まりとなったサムターの戦い|画像引用 Wikipedia

南北戦争が始まった翌年の1862年にテイラー一家は、他の人々達と共に北軍の保護の元セント・サイモンズ島に移送されます。 移動の際にテイラーが読み書きができることを知った軍は、セント・サイモンズ島で島の子供たちのための学校を設立するようにスージーに依頼し、勉強に必要な本を用意するという条件で引き受けます。 わずか13,4歳にしてアフリカ系アメリカ人初の黒人教師となりました。

1862年8月後半に、セント・サイモンズ島の男性達が勇敢に戦ったことを耳にしていた奴隷制度廃止論者であるハンター将軍は、島の義勇軍を集います。 そのなかに洗濯者としてスージーも登録されていました。そしてこの軍隊の中の下士官であるエドワード・キングと出会い結婚をしました。

洗濯者として登録はされていましたが、多くの有色人兵士たちに読み書きを教えたり、看護の仕事を行うようになります。 そこで後のアメリカ赤十字の設立者でもあるクララ・バートンに出会います。

スージーはその後も無給で4年間以上北軍で勤務をしました。

戦争後

スージーテイラーの学校

Photo|スージーの学校|画像引用 Wikipedia

1866年スージー夫妻はサバンナに移り住みます。 そこでスージーはアフリカ系アメリカ人のための学校を開きます。エドワードは大工として熟練した腕をもっていたため、大工を仕事にしようとしましたが、黒人差別で就職することができませんでした。

スージーが妊娠をした後子供の顔を見る前にエドワードは事故で他界してしまいます。 スージーも子供を産んだ後学校を経営することができず閉校をし、裕福な家庭の家政婦として働くことを余儀なくされました。

1870年代初頭にスージーはボストンへ移り家政婦として働きます。 1879年スージーはラッセル・テイラーと出会い2度目の結婚をします。その後1886年に慈善団体であり、支援団体でもある女子救援隊に勤務し、1893年にはその隊の会長を任されるまでになりました。

1902年スージーは南北戦争を体験した本を出版します。 アフリカ系アメリカ人の中で、南北戦争や戦争後の人種差別などについて出版した最初で唯一の人物となり、現在も語り継がれています。

ラムバックの詳細・動画

特徴・味わい

3種類のラム

バック」とは英語で雄鹿を意味する「Buck」に由来し、雄鹿のキックのように力強い飲み物という意味から名付けられました。19世紀のアメリカで誕生したこのカクテルスタイルは、スピリッツにレモンジュースとジンジャーエールを加えるシンプルなレシピで、南部を中心に親しまれてきました。別名「スージーテイラー」とも呼ばれ、アメリカ南北戦争時代の看護師の名前が由来とも言われています。

グラスに注がれたラムバックは、透明感のある琥珀色にジンジャーエールの細かな泡が立ち上り、レモンスライスが浮かぶ爽やかな見た目。サトウキビを原料としたホワイトラムからは、ほんのり甘い香りが漂い、レモンの爽やかな柑橘の香りとジンジャーエールのスパイシーな生姜の香りが重なり合います。

口に含むと、まずジンジャーエールの甘さとピリッとした生姜の刺激が舌を刺激し、続いてラムのまろやかなコクとレモンの爽やかな酸味が広がります。アルコール度数は9度前後と程よく、炭酸の心地よい刺激とともに喉を通る瞬間は格別。後味にはラムの余韻がほんのり残り、リフレッシュしたい日中や食前酒として最適な一杯です。


Point|バーテンダーからのおすすめ

  • 相性の良い食べ物・おつまみ・・・エビフライや唐揚げなど揚げ物類と相性抜群です。ジンジャーエールのスパイシーさが油っぽさを流し、レモンの酸味が後味をさっぱりさせてくれるため、食前酒としてもおすすめです。
  • 作り方のポイント・・・ジンジャーエールを注ぐ際は、炭酸が抜けないよう静かに注ぐことが重要です。ステアは氷を上げ下げするように1〜2回転程度に留め、シュワシュワ感を保つことで爽快感が増します。
  • 飲み方の注意・・・飲みやすい味わいのため、つい飲みすぎてしまいがち。炭酸入りなので体への吸収が早く、思った以上に酔いが回る場合があります。ゆっくりペースで楽しむことをおすすめします。
  • アレンジ方法・・・ホワイトラムをダークラムに変えると、より深みのあるコクと甘みが楽しめます。また、辛口ジンジャーエールを使うとキリッとした大人の味わいに、甘口を使うと優しい甘さが際立ちます。

レシピ動画

  • レシピ動画|ジャパンバーテンダースクール Channel Home

材料リスト

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