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レシピ
材 料
Recipe no.624
技法 = ビルド
※ Full = 他の材料をグラスに入れ、Fullと記載している材料をグラスの8割~9割まで満たす適量のこと
- サザンカンフォートの歴史・特徴は ⇒ コチラ
作り方
グラスは炭酸が抜けにくい コリンズグラス をおすすめします。 他は ゴブレット、タンブラーグラス を使いましょう。
- Step 1 = グラスに氷、サザンカンフォート、パインジュース、レモンジュースを入れます。
- Step 2 = 泡立たないように静かに ジンジャーエール を入れます。
- Step 3 = ゆっくりと軽く ビルド をして完成です。
- アルコール度数 = 3% ~ 4% 前後
- 最適なTPO = 日中
- カクテル言葉 = 「 オレのレシピだけが本物だ 」
- カクテル誕生日 = 「 3月1日 」
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特徴・感想
Photo = 輝き、きらめき イメージ
今回紹介した「 サザンカンフォート・スパークル 」のサザンカンフォートとは、アメリカ南部生まれのピーチを主体とし、果実類をふんだんに使ったフルーツフレーバー・リキュールのことで、「 スパークル Sparkle 」とは、「 きらめく 」や「 輝く 」といった意味です。
このカクテルの名前をそのまま訳すと、サザンカンフォートは「 南部の歓び 」なので、「 きらめく南部の歓び 」ってことになります。 そういった意味でこのカクテルの名前がついたのかは不明ですが、とにかく飲みやすく美味しいカクテルです。名前が長いせいか、少し短くして「 サザン・スパークル 」と呼ばれることもあります。
日本酒ベースのカクテルに「 スプリング・スパークル 」という日本酒をコーラで割るカクテルがあり、このカクテルと何らかの関係性があるのかもしれません。 気になる方は、ぜひお試しください。
ハチミツでつくられたスピリッツをベースに、ピーチ、オレンジ、レモンなどを浸漬させてつくられたサザンカンフォートをベースに、甘酸っぱさが魅力のパイナップルジュースと、柑橘系酸味のレモンジュースを加え、辛味のあるジンジャーエールで割ったレシピで、爽やかな甘味とパインジュースがフルーティーさを生み、酸味と辛味でバランスを整えた爽快感あるドリンクに仕上がっています。
飲みやすく、アルコール度数も低いこともあり、アルコールが苦手な人でも楽しめるカクテルです。
関連カクテルレシピ リスト・一覧
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このカクテルに使う材料
ベースのお酒・サザンカンフォート
サザンカンフォートのネーミングの意味は、「 サザン Southern = 南方の 」「 カンフォート Comfort = 安らぎ、歓び 」という意味で、合わせると「 南部の歓び 」または「 南部の安らぎ 」となります。
現在ではサザンカンフォートの頭文字を取って、So,Co( ソコ )の相性で呼ばれており、その名前のカクテルも存在するほど定着しているリキュールです。
サザンカンフォートの歴史
サザンカンフォートが誕生したのは1860年代とされていますが、1995年までアメリカ南部のある男性バーテンダーが考案したということ以外明らかにされていませんでした。その1995年にイギリスから出版された「 Classic Spirits of the World 」で、アメリカ・ニューオーリンズでバーテンダーをしていた「 マーティン・ウィルクス・ヘロン 」という人物名が記載されることにより明るみに出たのです。
ヘロン氏はある樽詰めされたバーボンの味が粗悪なものだったため、果実味、甘味などを加えて美味しく飲めるように改良しました。
Photo = アメリカ南部イメージ
これがサザンカンフォート( 当時はカフス・アンド・ボタンとして知れていた )の始まりだそうです。
1889年にはテネシー州・メンフィスに移り、自分のBARを持ち、その店でこの自家製リキュールの特許を取得し本格的に売りだします。19世紀末になると、さらに北上し、ミズーリ州セントルイスでこのリキュールを瓶詰めし販売を開始します。
1900年フランス・パリで行われたリキュール世界博覧会で金賞を獲得すると、受賞したことをキッカケに、認知度が高まり世界中で飲まれるようになります。1904年にはルイジアナで行われた博覧会でも金賞を獲得し、確固たる地位を築くのです。
サザンカンフォートの原料・製法
誕生した当初のサザンカンフォートの原料は、バーボン・ウィスキーをベースとして様々なフルーツ類のエキスとハーブやスパイスを混ぜ合わせたもので、バーボン・ウィスキーをベースとしているので、テイストはパワフルであったそうです。アルコール度数も50度を超えており、現在の爽やかさよりもガツンとしながらも強い飲みごたえを感じるリキュールでした。
現在は蜂蜜からつくられた中性スピリッツをベースに変え、使用するフルーツもピーチを主体に、アメリカ産のオレンジやレモンを使い、他多くのフルーツエキスとフレーバーを混ぜ合わせ、ピーチの核のアーモンドフレーバーも溶け込ませています。他にもハーブやスパイスも合わせ、ユニークなテイストに仕上がっています。
アルコール度数が21度に下げられたことと、バーボン・ウィスキーから中性スピリッツにベースを変えたことと、ピーチを主体にしたことで、かなり飲みやすくなり、果実感もアップして女性向きなリキュールに変わっています。
製法や原料の詳細は公開されておらず、これ以上はわかりませんでした。 ただ飲めば他にはない唯一無二のリキュールであることがわかるかと思います。 僕自身もかなりおすすめなリキュールですので、飲んだ事のない人はぜひお試しください。
- サザンカンフォートの歴史・特徴は ⇒ コチラ
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今回紹介したカクテルの材料
ジンジャーエール
1837年~1901年のイギリス・ヴィクトリア朝時代にジンジャーエールの元となった「 ジンジャービール 」が飲まれていました。ジンジャービールとは、しょうがと砂糖、イースト菌を加えて発酵させた微炭酸飲料です。
炭酸飲料のジンジャーエールではなく、甘辛く、生姜の刺激が強いクセのある飲料で、現在でもイギリスではポピュラーな飲み物として、また一般家庭で造られたりして飲まれ続けています。
1851年頃、アメリカ人外科医で薬屋を営んでいるトーマス・カントレルは、北アイルランド・ベルファストで、ジンジャーエールを初めて造りました。カントレルが誕生させたジンジャーエールは、色が濃く、甘く、ジンジャースパイスの香りが強いのが特徴でした。
ジンジャーエールには「 ゴールデン・スタイル 」と 「ドライ・スタイル( ペールスタイル )」の2種類あり、カントレルが誕生させたのは、ゴールデンスタイルです。その後、地元の飲料メーカーである「 グラッタン社 」で販売を開始したと伝えられています。
ドライ・ジンジャーエールは、カナダで誕生しました。薬剤師である「 ジョン・J・マクローリン 」は 1890年に炭酸水の瓶詰工場を設立し、1904年水に添加するフレーバーエキスに力を入れ始めました。
その際にペール・ドライ・ジンジャーエールの開発にも着手します。 そして1907年に「 カナダ・ドライ・ジンジャーエール 」の特許を取得して販売しました。
カナダ・ドライ・ジンジャーエールはすぐさま人気を得てカナダ総督官邸に納品されると、国外にも輸出され始めます。 アメリカ禁酒法時代に人気を得て世界的な炭酸飲料としての地位を築き、ゴールデン・ジンジャーエールの生産・消費を上回り世界的な炭酸飲料水として現在も販売されています。
- ジンジャーエールの歴史・主なブランドは ⇒ コチラ
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ビルドとは?
材料をグラスに入れて混ぜることを言います。 この「 混ぜる 」にはいくつか種類があり、今回のカクテルには「 ビルド 」を使用します。
お家で簡単にする人向け
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままクルクル回します。 炭酸系を使っている場合は、早く混ぜると炭酸が膨れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
本格的にやってみたい人向け
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを写真にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
カクテルを飲むタイミング用語 TPO
オールデイカクテル All day
カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。
主に食欲を増進させるためにサッパリとさせている食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテル。 眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。 オールデイ・カクテルとは、そういったシチュエーションなど向き不向きが無いカクテルのことです。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
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このカクテルのおすすめ グラス
コリンズグラス Collins glass
背が高く細いので倒しやすいという難点がありますが、その細さは炭酸を抜けにくくしているためという最大のメリットがあり、炭酸系のカクテルをつくる時には必ずと言っていいほど使われるグラスです。 容量は270ml ~ 360mlくらいが一般的。
ゴブレット Goblet
ゴブレットとはグラスに土台と足が付いたグラスの事です。
特徴としてはワイングラスのように足が長くないことと、容量が多く入ることで、タンブラーグラスの代わりや、氷をたっぷり使うカクテル、ビール、ドリンク以外で使われ、パフェなどのデザートの器としても使われます。
使い勝手が良く、見た目も上品さと可愛らしさがあり、様々なシチュエーションであったり、お店などで幅広く使われています。
ゴブレットが誕生したのは14世紀だと言われていて、名前はフランス語で、「 Goblet 」と表記します。 元々は「 ゴブレー 」と呼んでいたそうですが、いつの間にか「 ゴブレット 」となったようです。
聖杯にもこのゴブレットが使われており、映画「 ハリーポッター 炎のゴブレット 」でもその名前が使われています。 容量は300ml前後が一般標準サイズ。
タンブラーグラス Tumbler glass
カクテルのみならず様々なドリンクに使われる最も一般的なグラスです。
「 タンブラー Tumbler 」の語源は「 倒れるもの 」や「 転ぶもの 」の意味があり、元々獣を狩り、残った角等をくり抜いてコップにし、底が真っ平にはならなかったので、よく倒れていたことからこの名前が付いたそうです。
別名ハイボールグラスとも呼ばれることがあり、主にハイボールスタイルや、ソフトドリンクなどに使われています。 オールドファッションドグラス( ロックグラス )を原型として誕生したとも言われ、オールドファッションドグラスをそのまま縦に長くしたような形をしています。
使い勝手が良く、容量も多く入るため、どの家庭にも必ずいくつかはあるグラスで、用途がおおいためか容量の種類も一番多くあると言っても過言ではないでしょう。
素材もガラス製だけではなく、木製、金属製、陶器、プラスチック製と様々なものがあります。 容量は6オンスの180ml、8オンスの240ml、10オンスの300mlが一般的で、飲食業界では略して6タン、8タン、10タンなどと呼ばれているそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ