春望 ~ シュンボウ ~|カクテルレシピ・作り方・特徴・由来|梅酒 + オレンジキュラソー + ライチリキュール

梅酒ベースショートカクテルの春望
目次
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レシピと作り方

春望の材料

Recipe no.267

  • このレシピの材料はコチラ ⇒ 材 料

技法 = ステア

春望の作り方

グラスは、カクテルグラスシャンパングラスのクープ型 を使います。

STEP
準備する

ミキシンググラスに氷を7割~8割ほど入れて、ステアで冷やし、余分に出た水分を捨てます。

STEP
材料を合わせる

梅酒、オレンジキュラソーディタをミキシンググラスに入れます。

STEP
ステアする

しっかりとステアを行い、ストレーナーを付けてグラスヘ注げば完成です。


  • このレシピの道具はコチラ ⇒ 道 具
  • アルコール度数 = 22% ~ 23% 前後
  • 最適なTPO = 日中 / 食前
  • カクテル言葉 = 「 不明 」
  • カクテル誕生日 = 「 不明 」

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春望の由来・特徴・感想

春望のとは

「 春望 」とは中国の唐の時代に生まれた詩で、755年~763年にあった安史の乱の最中に詠んだ五言律詩( 一句五字、八句でできている詩のこと )として記録に残っています。

生みの親は中国史の中でも代表的な詩人である「 杜甫 」。 杜甫の代表作であり、日本でも有名な漢詩の一つです。

杜甫とは712年~770年に中国史上最高の詩人として活躍した宮廷詩人です。 幼少のころからその才能を見出され、後に「 詩聖 」とも呼ばれています。

Photo|杜甫|画像引用 Wikipedia

中国の詩人の杜甫

漢詩春望

杜甫の詩春望

戦乱によって都長安は破壊されたが、大自然の山や河は依然として変わらず、町は春を迎えて草木が生い茂っている。
時世のありさまに悲しみを感じて、花を見ても涙を流し、家族との別れを辛く思っては、鳥の鳴き声を聞いてさえハッとして心が傷むのである。
うち続く戦いの狼煙は三カ月の長きにわたり、家族からの音信も途絶え、たまに来る便りは万金にも相当するほどに貴重なものに思われる。
心労のため白髪になった頭を掻けば一層薄くなり、冠を止める簪をさすことができないほどである。( 現代語訳 )

春望の特徴・感想

梅の木

詩のイメージとこのカクテルとのつながりは、わかりませんが、飲んでみると言葉では表せれないものを感じるように思います。

日本を代表するリキュールで甘味が特徴の梅酒をベースとして、オレンジの果皮を浸して造られ、フルーティーな甘味が特徴のオレンジキュラソーに、ライチをベースに造られた爽やかな甘味が特徴のディタを加えたレシピで、全てリキュールなので甘味は強めですが、サッパリとした甘味なのと、ライチの香りが重さを軽減していて飲みやすくなってるカクテルです。

春望の材料

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関連のカクテルレシピ リスト

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〚 他のカクテル レシピリスト 〛

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今回紹介したカクテルの材料

オレンジキュラソー Orange curacao

樽貯蔵庫を背景にしたリキュール・オレンジキュラソーのグランマルニエ

誕生・由来・・・キュラソーとは、南米のベネズエラの北海にあり、現在はオランダ領となっている島です。1634年にオランダ艦隊がキュラソー島に居たスペイン人を追い出し、砦を建設。 その後港を建設するとトウモロコシや落花生、塩などの生産し、さらに貿易の拠点に相応しい位置に島が存在していたことから貿易なども相まって栄えるようになりました。

17世紀後半に、キュラソー島内で採れるオレンジをオランダ人が本国へ持ち帰り、アルコールに浸してオレンジリキュールが作られました。 そして現在ではオレンジリキュールのみではなく、ホワイト・オレンジ、ブルー、グリーン、レッドと様々な着色を行ったキュラソーシリーズが定着をしています。


製造・原料・・・ブランデーや他のスピリッツをベースに、オレンジの果皮を漬け込んで風味づけをし、人工着色料を使ってオレンジ色にした果実系リキュールの一つです。

オレンジキュラソーも、ブルーキュラソー同様人口着色での色付けを行っており、オレンジの果実などが入っているわけではありません。 あくまで果皮をアルコールに漬け込んだものです。


味わい・香り・・・オレンジキュラソーは、オレンジの皮から抽出されるエッセンスを主な味わいとしています。そのため、オレンジの甘みが感じられ、口当たりは滑らかです。

香りは、鮮やかなオレンジの香りがします。リキュールを注いだ時にも、強いオレンジの香りが広がります。

キュラソーの歴史・原料・種類は ⇒ コチラ

ライチ リキュール Lychee liqueur

ライチリキュールのディタ

Photo|画像提供 Pernod Ricard Japan

誕生・由来・・・1980年代後半に、フランスの大手酒造会社ペルノ・リカール社が現代人の好みをアメリカやヨーロッパ、アジアなどにある子会社を通して調査したところ、「 ライチ 」という素材に行き当たり、ライチリキュールの製造開発を行いました。

ライチリキュールが生まれた時代は、個人事業主、フリーランスの人が増えてきていた時期で、そういったことから SOHO( Small Office / Home Officeの頭文字を取った略語 ) のような場所で気軽に飲んでもらえるようにとそのままSOHOと名付けられました。1990年代に入ると、日本国内でも販売しますが、SOHOという名前が商標登録に引っ掛かり、日本では「 DITA ディタ 」という名前に変更して販売しています。


製造・原料・・・新鮮なライチの果肉からデリケートな香りの成分を抽出します。 次に抽出した成分を中性スピリッツに溶かし込み、そこに様々な果実のフレーバーを添加して香りのバランスを整え、シロップと水を加えて仕上げています。それによって控えめな甘味と上品な香りを感じられるリキュールが出来上がっています。


味わい・香り・・・東洋をイメージしたエキゾチックな風味と、ライチの強い香りを特徴に持つように調整されています。ライチ特有の濃すぎない甘味に、爽やかさのある香りなどが、ソーダやトニックウォーターなどの炭酸系、オレンジジュースやパイナップルジュースなどの果実系のどちらとも相性が良く、飲みやすい事が数ある果実系のリキュールの中でも人気が高く、定番のリキュールとなっている理由です。

  • ライチリキュールの特徴・主なブランドは ⇒ コチラ

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ビルド & ステア

バー店員がドリンクをかき混ぜている様子を題目にしたステア&ビルド記事

ショートカクテルを作る際、ロングカクテルのようにグラスの中に直接材料を入れる技法「 ビルド 」ができないため、ミキシンググラスで材料を混ぜ合わせて( ステア )、小さめのグラス( カクテルグラス )に注ぐ技法を用います。

ステアとは?

カクテル道具のミキシンググラスとストレーナー

簡潔に言うとステアとは、「 バースプーンで混ぜる 」ことです。

ショートカクテルの場合、ミキシンググラス( 写真 )と呼ばれる大きくて厚みのあるグラスに、氷と材料を入れ、かき混ぜるスタイルです。

ステアにはもう一つ役割があり、「 冷やす 」という役目もあります。基本的には常温保存されている材料が多く、それらを冷やすために行います。

簡単にまとめますと、「 グラスの中に直接材料を注ぐ 」= ビルド、「 バースプーンで混ぜる 」= ステアと覚えれば間違いはありません。

バースプーンの使い方

Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます(ドリンクを体温で温めないため)右手はバースプーンを持ちます。(左利きの人は逆になります)
Step 2 = バースプーンを動画にあるように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。

この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。

  • バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ

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カクテルのTPO用語

オールデイカクテル All day

ランチとディナー

カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。

主に食欲を増進させるための食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテルであったり、眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。

そういったシチュエーションなどに無関係であったり、特にこだわりなく考案されたもので、向き不向きが無いカクテルというのがこの「 オール・デイ・カクテル 」です。

プレディナー Pre dinner cocktail

プレディナーカクテルとは食事前に飲むお酒のことです。

胃を刺激して消化液の分泌を促進することで、消化器官の負担を軽くする働きがあり、食欲増進の効果があります。

プレディナーの習慣が誕生したのは、18世紀後半から19世紀にかけての間にフランス、イタリアの貴族間から始まったそうです。

プレディナーの特徴はアルコール度数が低いこと、スッキリとした口当たりに爽やかさや爽快感があるものが多いです。 テイストは爽やかな甘味、少しの苦味や酸味が特徴的です。

食前酒が並んでいる

お酒の種類はスパークリングワインやビールなどの炭酸類が多く見られ、リキュールではアペロールカンパリといった少し苦味があり、ハーブなどの香りがするリキュールが使われることが多いようです。 カクテルも香り、苦味、爽やかさを使ったものが多く、種類も豊富にあります。

  • カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ

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春望におすすめのグラス

カクテルグラス Cocktail glass

カクテルグラス・ショートグラス

逆三角形の形をした脚付きグラスです。 カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。

脚が付いている理由は、ドリンクが入っている逆三角形の部分を手で温めてしまわないように付いています。飲むときは脚を持つようにしましょう。

カクテルには色彩を楽しむものも多くあり、カクテルの美しい色合いを邪魔しないためカクテルグラスは主に無色透明で、引き立て役として存在します。

一説にはマティーニを飲むために生まれたとも言われており、古くから「 マティーニグラス 」とも呼ばれています。

容量は少量しか入らず、グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。

使っているカクテルは「 マティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なカクテルが多くあります。 標準は、60mlが程よく入る90ml、大型のもので 120ml ~ 150ml のものがあります。

シャンパングラス Champagne glass

シャンパングラスは口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」があります。 

クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。

当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。

シャンパングラスのフルート型とクープ型

フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に一緒に作られました。

始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにも使われたそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。

春望で使う道具

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