レシピと作り方
アフィニティの材料
Recipe no.164
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技法 = ステア
※ 1dash = ビターボトル一振り、目安は1滴の量
アフィニティの作り方
グラスは、カクテルグラス か シャンパングラスのクープ型 を使います。
ミキシンググラスに氷を7割~8割ほど入れて、ステアで冷やし、余分に出た水分を捨てます。
しっかりとステアを行い、ストレーナーを付けてグラスヘ注げば完成です。
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- アルコール度数 = 22% ~ 23% 前後
- 最適なTPO = 日中
- カクテル言葉 = 「 触れ合いたい 」「 親しい間柄 」「 密接な関係 」
- カクテル誕生日 = 「 3月26日 」
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アフィニティの由来・特徴
〚 由来と歴史 〛・・・アフィニティというカクテルは、その名前が「 親和性・親しい間柄・親密な関係 」を意味しているように、使われる材料同士が非常に調和していることから名付けられました。スコットランドのスコッチウイスキー、フランスのドライベルモット、イタリアのスイートベルモットという3か国間の友好を表しているカクテルと言われています。
このカクテルの歴史は、20世紀初頭にさかのぼると言われています。アフィニティは、マンハッタンやロブ・ロイなどのクラシックなウイスキーカクテルにインスパイアされて作られたと考えられています。
特にスコッチウイスキーをベースに使用する点で、当時流行していたアメリカンウイスキーのカクテルに対するユニークなアプローチとなっており、アメリカの禁酒法時代には密輸されたスコッチを使用したカクテルとして人気が出ました。その後、クラシックカクテルの一つとして世界中のバーで親しまれるようになりました。
〚 特 徴 〛・・・アフィニティの特徴は、スコッチウイスキーと2種類のベルモット( ドライとスイート )を使用することで生まれる絶妙なバランスにあります。スコッチウイスキーのスモーキーで深い味わいが、ベルモットの甘さとハーブの風味によってまろやかに仕上がり、ビターズが全体の味を引き締めてくれます。
このカクテルは非常に洗練されており、アルコール感がありつつも複雑でバランスの取れた味わいが楽しめます。使用するスコッチの種類によっても風味が大きく変わるため、自分好みの味わいを見つける楽しさもあります。
〚 味わい 〛・・・味わいは深みのある複雑さが特徴で、スコッチウイスキーの持つスモーキーさや穀物の香りが、ベルモットの甘さとハーバルな風味と調和しています。ドライベルモットとスイートベルモットの両方を使うことで、甘さと辛さが絶妙にバランスを取り合い、ビターズの苦味が最後に全体を締めているため、後味にしっかりとしたキレがあります。
カクテル自体はミディアムボディで、口当たりがまろやかでありながらも、しっかりとしたアルコールの存在感があります。そのため、飲みごたえがありながらも、ベルモットによる柔らかい甘みが全体に優雅な印象を与えてくれます。
〚 魅 力 〛・・・アフィニティの魅力は、そのバランスの取れた風味とクラシックな雰囲気にあります。スコッチウイスキーを使用するため、ウイスキー愛好者にとっては、スコッチの豊かな風味を存分に味わえる点が非常に魅力的です。また、2種類のベルモットを使うことで、甘さ、苦味、ハーバルさが一体となり、シンプルでありながらも複雑で多層的な味わいを楽しむことができます。
さらに、アフィニティは見た目のエレガントさも特筆すべき点です。クリアな琥珀色のカクテルに、レモンツイストやチェリーが彩りを加え、グラスに注がれたときの上品な佇まいが、特別な時間を演出してくれます。このカクテルは、落ち着いたバーでゆっくりと時間を過ごしたいときや、ウイスキーの深い味わいをじっくり楽しみたいときに最適な一杯です。
また、アフィニティはクラシックなカクテルでありながら、使用するスコッチウイスキーやベルモットを変えることで味わいに変化をつけることができるため、バーテンダーにとっても創造性を発揮する余地があるカクテルです。例えば、スモーキーなアイラモルトを使用するとよりスモーキーで力強い風味になりますし、軽めのスペイサイドモルトを使えば華やかでフルーティーな仕上がりになります。
アフィニティは、クラシカルなカクテルを愛する方やウイスキーを深く楽しみたい方にとって、非常に魅力的な選択肢です。そのバランスの良い味わいと洗練された見た目、そして時代を超えて愛され続けるクラシックカクテルとしての歴史と風格が、この一杯を特別なものにしています。
アフィニティの材料
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ベースのお酒・ウイスキー
ウイスキーの歴史は古く、1400年後半と言われています( 1100年後半とも言われている )。製法は時代により変化していきましたが、古くからの伝統も残っており、進化と伝統が一緒になり現在も続いています。
ピートと樽熟成の芳醇な香り、飲みごたえに口当たりが人気・定着の理由です。 海外だけではなく日本でも、明治時代の頃から多くの人に飲まれ続けています。 現在ではロックやストレートのみではなく、ハイボールなどのカクテルとしても飲まれ、世界各国に浸透しています。
ウイスキーの誕生・歴史
ウイスキーの誕生・・・蒸留酒自体の誕生は、紀元前3~4世紀頃のメソポタミアで、錬金術を通して発達されたと言われています。
ウイスキーの誕生は現在も明確にはわかっていません。 有力な説が2つあり、アイルランド説とスコットランド説です。 どちらもウイスキーが有名な国で、強い説はあるものの、決定打に欠けているのが現状です。
熟成の始まり・・・17世紀~19世紀にかけて、スコッチウイスキーの製造にはものすごく重い税が課せられていました。生産者は重い税から逃れるため、スコットランド北部の山奥深くに隠れてウイスキーを造るようになります。蒸留したウイスキーを隠すため、木製の樽に入れて保存すると、無色透明の液体が琥珀色になり、香り高くまろやかな口当たりに変わっていました。これが樽熟成の始まりです。
フィロキセラの猛威・・・連続式蒸留機のおかげで、スコッチは大量生産するようになりましたが、当時ロンドンではワイン、ブランデーが主流であり、ウイスキーはそれらに並ぶことはできませんでした。
しかし1860年頃から、フィロキセラ( ブドウネアブラムシ )という害虫の大量発生によるブドウ畑の壊滅事件が起きます。
この害虫は根に寄生するため薬剤散布などが行えず、対策方法が確立するまでになんと約30年以上もの時間を費やします。
壊滅状態の間、ロンドンの紳士たちはブランデーの代わりにウイスキーを飲むようになり、ウイスキーはその後ヨーロッパ中で飲まれるようになりました。
Photo|フィロキセラ( ブドウネアブラムシ )
アメリカとウイスキー・・・18世紀初頭にスコットランドからアイルランドに渡り、その後アメリカに渡った移民の人達がアメリカのペンシルヴァニア周辺に移住しました。
その移住した人々は、農業の傍らにライ麦などを原料に使い蒸留酒を造っていました。
その後ウイスキー税反乱、南北戦争、アメリカ禁酒法などをきっかけにバーボンなどのアメリカンウイスキーや、カナディアンウイスキーが定着していきます。
Photo|ウイスキー税反乱を鎮圧するために閲兵しているジョージ・ワシントンの絵
日本のウイスキー・・・日本に初めてウイスキーが上陸したのは、黒船来航の時だと言われています。
そこから輸入するようになりますが、現サントリーの創始者である鳥井 信治郎氏が日本のウイスキーを造りはじめ、現在ではジャパニーズ・ウイスキーは世界5大ウイスキーの一つとして確立しています。
Photo|ヴィルヘルム・ハイネによる 黒船来航
- ウイスキーの誕生・歴史は ⇒ コチラ
ウイスキーの原料・製法
ウイスキーの原料は、水、酵母、穀物の三つでできています。 水はミネラル分をバランスよく含んでいる天然水が最も適しています。酵母は麦汁の糖を食べ、アルコール発酵ガス、エステルなどの香気成分を作り出す微生物です。
ウイスキーの種類によって細かく規定を設けているのが穀物で、グレーンウイスキーやバーボンウイスキーには大麦麦芽の他に、小麦、ライ麦、トウモロコシが使われます。 トウモロコシが多いとまろやかになり、ライ麦が多いとドライフレーバーが強くなるのが特徴です。
原料の他にピートと呼ばれる、植物が長い年月をかけて炭化した泥炭を燃料とし、網に広げたモルトの下から焚いて穀物を乾燥させます。この時に穀物に薫香が染みつき、これがウイスキー特有の香りの元になっているのです。
ウイスキーの製法は大きく分けると、収穫 ⇒ 製麦( モルティング ) ⇒ 乾燥( ピート ) ⇒ 糖化( マッシング ) ⇒ 発酵 ⇒ 蒸留 ⇒ 熟成 ⇒ ブレンド ⇒ 完成
様々な工程を終え、樽熟成後にはウイスキー職人ともいえる「 ブレンダー 」によって各蒸留所の品質管理や個性を造り出し、世に出るのです。
- ウイスキーの製法・原料は ⇒ コチラ
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今回紹介したカクテルの材料
ー ベルモット Vermouth ー
「 ベルモット Vermouth 」とは、白ワインをベースに、ニガヨモギ など様々なハーブやスパイスなどを使い、スピリッツを加えたフレーバー・ド・ワイン( 強化ワイン )です。
製造方法や原料は全てを公表しておらず、大まかなことしかわかっていません。 原料はハーブの名前がそのまま付いてある通り、キク科ヨモギ属の多年草「 ニガヨモギ 」を主体としています。
ベースのお酒は白ワインで、ニガヨモギをはじめとした、苦レモン、シナモン、コリアンダー、ナツメグ、アンジェリカ、カルダモン、フェンネル、ジュニパーベリー、クローブ、etc…といった20種類以上ものハーブやスパイスを白ワインに漬け込みます。
ベルモットには主にドライとスイートがあり、カクテル材料には欠かせない存在です。
ドライベルモット・・・辛口のベルモットです。 フランスで生まれたことから「 フレンチ・ベルモット 」と呼ばれています。 ブランドによって異なりますが、色は無色透明から少し黄色が入ったものまであり、スッキリとした味わいとサッパリ感、そしてハーブの香りが特徴で、その特徴からかカクテルの材料に多く使われています。
スイートベルモット・・・甘口のベルモットです。イタリアで生まれたことから「 イタリアン・ベルモット 」と呼ばれています。色は濃い赤色をしていることや、ロッソと呼ばれたりもしますが、カラメル等の着色をしているのであって、赤ワインの色ではありません。 特徴はやはりハーブの香りとその甘味でしょう。 しっかりとした風味があるので、ドライベルモットよりもロックなどで飲むのに向いているかもしれません。
少しの苦味とハーブなどの香りが特徴で、食前酒としてロックなどそのまま飲まれることが多いですが、カクテルでも多くのレシピに登場します。
- ベルモットの歴史・原料・製法・主なブランドなどは ⇒ コチラ
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ビルド & ステア
「 ビルド 」とは「 組み合わせる 」または「 注ぐ 」という意味があり、ステアのように完全に混ぜるのではなく、組み合わせる、もしくはグラスに直接注ぐという目的の際に使います。
「 グラスの中に直接材料を注ぐ 」= ビルド、「 バースプーンで混ぜる 」= ステアと覚えれば間違いはありません。
炭酸系の混ぜ方
炭酸系の材料を使う場合は、早く混ぜたり、回す回数が多いと、炭酸が溢れてこぼれてしまうだけでなく、炭酸ガス自体も抜けてしまうのでゆっくり回すように注意しましょう。
バースプーンやマドラーをグラスの内側に沿って底まで入れます。 グラスに当てたままゆっくりと1回転 ~1.5回転回し、先端のスプーンでゆっくりと氷を持ち上げてゆっくりと下ろします。
混ざりにくい材料の場合は、炭酸以外の材料を入れて一度ステアを行い、炭酸類を入れた後に再度軽くステアするようにします。
バースプーンの使い方
Step 1 = まず左手はグラスの底を押さえます( ドリンクを体温で温めないため )右手はバースプーンを持ちます。( 左利きの人は逆になります )
Step 2 = バースプーンを動画のように中指と薬指の間に挟みます。
Step 3 = 親指と人差し指もバースプーンを挟んで持ちますが、この2本の役割は、落とさないようにするためだけのものなので軽く持ちましょう。
Step 4 = バースプーンの背中をグラスの内側の縁に沿って底へ持っていきます。
Step 5 = 自分の体より向こう側へ回す際は薬指で左回りに押すように持っていき、自分の体側に戻す際は右周りに中指で引き戻すようにバースプーンを移動させます。 この時にバースプーンの背中は常にグラスの外側へ向いています。
この動作の繰り返しになります。 最初は難しいと思うので、大きめのグラスに氷のみで練習すると良いでしょう。 慣れると便利なので、ぜひマスターしてください。
- バースプーンの詳しい使い方は ⇒ コチラ
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カクテルのTPO用語
ー オールデイカクテル All day cocktail ー
カクテルには様々なシチュエーション向けに考案されたものがあります。
主に食欲を増進させるための食前酒や、デザートのようなテイストの食後向けカクテルであったり、眠る前に飲むカクテル、飲み過ぎた後の迎え酒などと様々です。
そういったシチュエーションなどに無関係であったり、特にこだわりなく考案されたもので、向き不向きが無いカクテルというのがこの「 オール・デイ・カクテル 」です。
- カクテルを飲むタイミングの名称紹介は ⇒ コチラ
アフィニティにおすすめのグラス
カクテルグラス Cocktail glass
逆三角形の形をした脚付きグラスです。 カクテルといえば多くの人がこのグラスを思い浮かべるのではないでしょうか。
脚が付いている理由は、ドリンクが入っている逆三角形の部分を手で温めてしまわないように付いています。飲むときは脚を持つようにしましょう。
カクテルには色彩を楽しむものも多くあり、カクテルの美しい色合いを邪魔しないためカクテルグラスは主に無色透明で、引き立て役として存在します。
一説にはマティーニを飲むために生まれたとも言われており、古くから「 マティーニグラス 」とも呼ばれています。
容量は少量しか入らず、グラスの中で直接混ぜることができないため、シェーカーか、ミキシンググラスで混ぜた後このグラスに注ぎます。
使っているカクテルは「 マティーニ 」や「 マンハッタン 」、「マルガリータ 」など有名なカクテルが多くあります。 標準は、60mlが程よく入る90ml、大型のもので 120ml ~ 150ml のものがあります。
シャンパングラス Champagne glass
シャンパングラスは口が広く底が浅めで脚付きの「 クープ型 」と、口が小さく縦に丸長になっている「 フルート型 」があります。
クープ型は1663年にシャンパンやスパークリングワインを飲むためにイングランドで作られました。18世紀頃からフランスで使われ始め、1930年代頃からアメリカで使用されるようになりました。
当時シャンパンは、甘めのデザート的なものが多く、パンやケーキなどを付けたりしていました。 そのためこのクープ型は口が広く作られています。 容量は120ml ~ 240mlが一般的。
フルート型は1700年代初頭に、シャンパン自体が甘めのものから、辛口や料理に合うものに変化していきました。そして最初は陶器や金属の素材で作られていましたが、ワイングラスをガラスの素材に代える際に一緒に作られました。
始めはまっすぐな円錐形でしたが、炭酸を逃しにくくするために、下から中央まで膨らみ、中央から上部にかけて狭くなっている形になりました。 ヨーロッパではビールを飲むのにも使われたそうです。容量は180ml ~ 300mlが一般的。
- グラス紹介ページは ⇒ コチラ
アフィニティで使う道具
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