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これほど気楽な一杯なら、名前の由来もきっと気楽なものだろう。そう思いきや、シャンディガフという名前は、170年以上にわたって語源学者たちを悩ませ続けています。確認できる最古の記録は1853年のイギリスにまで遡りますが、「gaff」という言葉自体の由来は今なお確認されておらず、辞書には今も「語源不詳」と記されたままです。
はっきりしているのは、その味わいの方です。ジンジャーエールの甘くスパイシーな香りがまず立ち上がり、そのすぐ後にビールの麦芽の深みと、穏やかなホップの苦みが続きます。苦みを消すのではなく、やわらげているのです。
今夜、自分自身の名前の由来すら分からないままの一杯を、試してみてください。
レシピと作り方
材 料

Recipe no.021
- ビール・・・・・・・・・・・・・1/2
- ジンジャーエール・・・・・・・・1/2
作り方

先に ジンジャーエール を泡立たないようにグラス半分程入れ、ビール、もしくは黒ビールを残り半分注ぎます。
どちらも炭酸の材料を使いますので、ステアはゆっくりと2回転~3回転ほどにしておきましょう。
- 技法 = ステア
- グラス = ピルスナー / コリンズ
- アルコール度数 = 2% ~ 3% 前後
- 最適なTPO = 日中 / 食前
- カクテル言葉 = 「 無駄なこと 」
- カクテル誕生日 = 「 4月9日 」
シャンディガフの詳細と動画
由来・誕生

これほど気軽な一杯なら由来も気軽だろうと思いきや、シャンディガフの名前は170年以上語源学者を悩ませてきました。最古の文献は1853年のイギリスのもので、「gaff」の由来は今も確定していません。辞書には今も「語源不詳」と記されています。確かなのは「shandy」がビールを何かで割ったものを指していたということ。
名の通り、最初からビールを薄めることを前提とした親しみやすい一杯でした。初期はジンジャーエールではなくジンジャービアやレモネードで作られることが多く、飲みやすさからパブ文化の定番となりました。強いエールの苦味をジンジャーの刺激で和らげる組み合わせが、疲れずに爽快感を楽しめると人気を集めたのです。その後ヨーロッパ各地に広まり、フランスでは「パナシェ」、ドイツでは「ラードラー」と呼ばれました。今日ではビール+ジンジャーエールが定番となり、日本でも親しまれています。
特徴・味わい

シャンディガフは、ビールの苦味をジンジャーエールの甘さと爽快な刺激で和らげた、軽やかで飲みやすいカクテルです。普段ビールを苦手とする人にも親しみやすく、ジンジャーの風味が苦味を包み込み、炭酸が全体を清潔感のある爽快な印象に保ってくれます。最初にジンジャーエールの甘くスパイシーな香りが前面に出て、続いてビールの麦芽の深みと穏やかなホップの苦味が落ち着いていきます。
単に薄まっているだけではない、本当の意味で二層構造の味わいです。炭酸の効いた後味は爽快感を長く残します。控えめなアルコール度数のため、軽い一杯が欲しい時や食事と合わせたい時にぴったり。私なら、ビールが苦手なゲストに勧める一杯としてこれ以上寛容なビールカクテルはなかなかないと思います。作るのはシンプルですが、驚くほど繊細な味わいで、気軽なひとときにも少し特別な場面にもよく似合います。
ポイント・アレンジ・相性の良い食べ物

- 相性の良い食べ物・・・フィッシュ&チップスやプレッツェル、ホットウィングと好相性。揚げ物の脂を、ジンジャーの刺激がすっきり流します。
- 作り方のポイント・・・ビールとジンジャーエールは事前にしっかり冷やしておき、炭酸が抜けないよう静かに注ぐのがコツです。
- アレンジ・・・ジンジャーエールをジンジャービアに替えると、より辛みの強い一杯に。黒ビールを使えばコクのある仕上がりに。
- 飲み方の注意・・・口当たりは軽く感じますが、実はビール分がしっかり入っているので、ペース配分には気をつけましょう。
レシピ動画
- レシピ動画|Muse Amuse YouTube
材料リスト
麦芽とホップの配合を見直し、柑橘を思わせる爽やかな香りをいっそう際立たせた都会派ペールエール。心地よい苦味とのバランスが、洗練された飲み心地を生みます
2種のブラックモルトを含む6種の麦芽を長期熟成。艶やかな漆黒の色合いと、重たすぎないまろやかさと軽やかさが共存する、しっとりと香り豊かな黒ビールです
本格辛口として100年以上の歴史を持つブランド。ガツンと強い生姜、辛味が特徴で、喉元の刺激がたまらなく、後味がスッキリしているので、夏に冷やせば突き抜けるような爽快感を楽しめます。
バーテンダー経験者が描く小説『 Bar 灯影 ~まだ名前のない約束たち~ 』

東京の雑居ビルの地下にある、隠れ家バー「Bar 灯影」。寡黙なマスターと、仕事帰りに通う23歳の彩香のもとに、毎晩いろいろな事情を抱えた客がやってきます。
マスターは多くを聞かず、その夜の一杯だけを差し出します。この記事で紹介したカクテルも、物語の中で一杯のカクテルとして登場します。
レシピの向こう側にある「 その一杯を、なぜ今出すのか 」を、小説で味わってみてください。
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